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【エニアグラムとエゴグラムの信頼性および信ぴょう性】占いじゃないんだから正確に判定できないと…。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「エゴグラムとエニアグラムの信頼性と信ぴょう性」についてお話しさせて頂こうと思います。

エゴグラムとは、交流分析という心理療法で使われる性格分析の手法です。
エニアグラムとは、円周に9つの点を設け、それらを繋ぐ線から成り立つ幾何学図形のことを指します。人の性格や価値観などの特性などを「9タイプ」に分類する、性格診断です。

私のカウンセリングルームでも、目の前にいるクライアントをより深く理解するために、エゴグラムを用いたり、エニアグラムを用いたりすることがあります。
私は、エゴグラムは、クライアントの性格全般を測るものであり、エニアグラムは、クライアントの生まれつき性格を測るものとして位置づけています。

私(竹内成彦)は、エゴグラムよりエニアグラムのほうを、より重視しています。
何故なら、エゴグラムは変わることが多いけれど、エニアグラムは一生変わらないからものだからです。そして、エゴグラムを用いるより、エニアグラムを用いたほうが、よりクライアントを深く理解することが出来、クライアントを適切に援助できると思うからです。

ただ、エゴグラムと自分で診断するエニアグラムには、大きな欠点があります。
それは、「所詮、自己申告によるものなので、信頼性が低く、信ぴょう性に欠ける」ということです。どういうことかと申しますと、例えばエゴグラムでは、人を助けたことなど1度もない冷たい人でも、自分で自分のことを「人を助けずにはいられない」と思っている人であれば、そういった問いに「はい」と答えることになり、結果、「優しい人」と、誤って判定されしまうからです。そうですね。エゴグラムは、7~8割ぐらいの人が、「7~8割ぐらい当たっている」と言ってくれれば、まぁまぁ妥当なところではないでしょうか。
エニアグラムでもそうです。エニアグラムでは、90の質問に答え、自分のタイプを判定するわけですが、自分という人間しかやったことがない人間が自分のことを判定するので、実際にテストを実施した人の7~8割は、「自分のタイプがよくわからない」という結果を招いたり、自分と違うタイプを自分だと誤解してしまいます。さらに、エニアグラムは、流派が多くに別れ、テストをやる度に、自分のタイプが変わり、そのことによって、「ますます自分のタイプがよくわからない」という混乱に拍車をかける事態を招いています。

たとえば、あるエニアグラムの学会では、「タイプ1からタイプ9まで、人口比率が同じで、当分の人数がいる」と考えています。また、あるエニアグラムの流派では、「タイプ1からタイプ9まで、人口比率が違い、当分の人数がいる等という不自然なことは有り得ない」と考えています。

その点、個性心理学は違います。生年月日によって自分のタイプがわかるので、「自分のタイプがわからない」ということはありません。けれど、所詮、個性心理学は、もともとは動物占いと言われていたもので、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という誹(そし)りからは、免れることは出来ません。ちなみに私(竹内成彦)は、個性心理学では、ライオンということになるのですが、当たっている箇所もあれば、全然当たっていない箇所もあり、お遊び&コミュニケーションツールとしては、よく出来ているなあと思っている程度のしろものです。

話は戻って、
私は、エニアグラムを教えている先生でも、自分のタイプを誤って認識している先生を知っており、このあたりが自己申告による性格判定の限界であり欠点だなぁと思っています。

私がやっているキャラ診断は、従来のエニアグラムをもとにしているものではありますが、従来のエニアグラムと違って、タイプ判定の誤りを極力減らしているのが特徴で、自画自賛で大変に恐縮ではございますが、非常に優れものだなあ…と自負しています。

エニアグラム:キャラ診断
タイプ1 … 長女タイプ
タイプ2 … お母さんタイプ
タイプ3 … 二男タイプ
タイプ4 … 末っ子タイプ
タイプ5 … おじいさんタイプ
タイプ6 … 二女タイプ
タイプ7 … 長男タイプ
タイプ8 … お父さんタイプ
タイプ9 … おばあさんタイプ

私が用いているキャラ診断は、従来のエニアグラムと違って、意味のない数字ではなく、誰もが知っている家族名でタイプが記されているので、説明が全くゼロでもイメージしやすいものになっています。

でも、キャラ診断にも欠点がございます。それは、「自分1人ではタイプ判定することが出来ない。キャラ診断アドバイザーの力を借りないと自分のタイプがわからない」というものです。そして、キャラ診断アドバイザーになるのには、最低でも5時間を超えるほどの勉強時間が必要になるということです。
そう、キャラ診断は、エゴグラムやエニアグラムと違って、理解するのに、結構、労力と時間とお金がかかるのです。正直言って、難解なのです。けれど、難解なだけあって、理解した日には、自分という人間と自分の隣人という人間の理解が進み、今まで違った、素晴らしい人生を歩むようになることが出来るでしょう。

以上、長々と話して参りました。
今日、私が申し上げたかったことは、「エゴグラムは、性格を測るものである。エニアグラムは、生まれつき性格を測るものである。エゴグラムとエニアグラムは、所詮、自己申告によるものなので、信頼性が低く、信ぴょう性が欠ける」ということです。
キャラ診断を受け、自分のタイプ&生まれつき性格を知りたい方は、どうぞキャラ診断アドバイザーをお訪ねください。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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