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【カバートアグレッションとは何か? そして、その対処法とは?】を心理カウンセラーが解き明かします。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「カバートアグレッションとは何か?」についてお話いたします。
カバートアグレッションとは、善人に見えて、実は他人を攻撃する人のことで、「羊の皮を被った狼」とも言われています。

カバートアグレッションの特徴としては、
1.自分の立場を優位にするため、もしくは相手を落としいれるため、嘘をつく。
カバートアグレッションの人は、事実の中に嘘を混ぜる・聞いている相手が誤解するように持っていくなど、バレない嘘をつくのが上手です。

2.急に怒り出したり、泣いたりする。
カバートアグレッションの人は、他人を操るために、大勢の人がいる前で、急に泣いたり怒ったりします。大勢の人がいる前で感情的になられると、周囲の目が気になってその場を収めようとしますよね。そうやって相手の心を揺さぶり、相手を自分の意のままにコントロールしようとするのがカバートアグレッションの人の怖いところです。

3.相手に罪悪感を植え付ける。
カバートアグレッションの人は、言葉巧みに相手に罪悪感を植え付けるのが上手です。「私が悪いのです」と大袈裟に泣いたりして、相手に申し訳ないことをしてしまったと思わせるのが得意です。

4.質問には答えない。
カバートアグレッションの人は、自分の都合の悪い質問には答えず、うまくはぐらかします。問題をすり替えるのも上手で、こちらが聴きたい答えは、いつまで経っても返って来ません。

以上です。
以上が、カバートアグレッションの特徴です。
要するに、嫌な奴なのですが、一見、善人に見える…というのが、彼らの特徴です。

さて、そんなカバートアグレッションの人に対して、私たちはどう対処すればいいのでしょうか?

ひとつめは、出来るだけ関わらないことです。
「この人、カバートアグレッションかな」って思ったら、できるだけ距離を置くことです。それが大切です。カバートアグレッションの人の近くにいると、周りの人に悪評を流されて、こちらが悪者になってしまいます。このあたりは、本当に注意したいところです。

くれぐれもカバートアグレッションの人を刺激しないよう距離を置き、極力関わらないようにしましょう。

ふたつめ、カバートアグレッションの人には、自分のことを極力話さないようにすることです。
カバートアグレッションの人は、あなたの情報を掴むと、それを周囲の人に悪く言い触らします。言葉巧みに、事実に嘘を混ぜて…。そんなことをされれば、あなたの立場が悪くなってしまいます。よって、カバートアグレッションの人には、自分のことを話さないようにしましょう。

みっつめ、カバートアグレッションの目的を探ることです。
カバートアグレッションの人の上手な対処方法のひとつとして、相手が何の目的で自分を攻撃してくるのか? 明確に把握する、というのがあります。カバートアグレッションの人の欲求を満たせば、攻撃をやめてくれる可能性があるので、このあたりの見極めは大切です。

たとえば、あなたの仕事ぶりに嫉妬して攻撃してくるなら、相手を尊重して承認欲求を満たしてあげるようにしましょう。対抗するのではなく、相手に譲れるものは譲って、カバートアグレッションの人からの攻撃を避けるのです。負けるが勝ちです。どうぞこの対処法も覚えておいてください。

よっつめ、カバートアグレッションの人の言い訳は認めないことです。
とかく、カバートアグレッションの人には、自分を正当化したり、自分のやったことを責任転嫁をして、非を認めない特徴があります。

カバートアグレッションの人のペースに飲まれてしまえば、問題解決の糸口はつかめません。トラブルの原因がカバートアグレッションの人にあるときは、いくら言い訳をされても、言い訳を認めないようにしましょう。

いつつめ、自分自身、日頃から、職場や学校やサークルで良好な人間関係を築いておくことです。
カバートアグレッションの人は、周りを味方につけるのが得意です。周りを巻き込んであなたを陥れようとしてきます。よって、日頃から、あなた自身が周囲の人と信頼関係を構築し、あなたを取り巻く周囲の人が、カバートアグレッションの人の言う嘘を真に受けないようしておくことが大切です。

以上です。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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