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「他人に興味がない人でも恋愛するのか? 出来るのか?」を性格心理学に詳しいカウンセラーが考察します。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「他人に興味がない人でも恋愛するのか?」というテーマでお話しいたします。

世の中には、他人に興味がない人がいます。

他人に興味がない人は、2種類で、
1種類目は、自分には興味があるが、他人には興味がないという人。
2種類目は、自分にも他人にも興味がない人です。

ちなみに、私のカウンセリングルームにも、他人に興味がない人が来ることはあるのですが、ほとんどは、1種類目の「自分には興味があるが、他人には興味がない人」です。

考えてみれば、当たり前の話で、自分にも他人にも興味がなければ、カウンセリングに来る筈がありません。何故なら、カウンセリングは、自分や他人を理解するためのひとつのツールであり、自分にも他人にも興味がなければ、そもそもカウンセリングは必要がない…ということになります。

さて、他人に興味がなくても、他人に優しい人というのは、少なからずいらっしゃいます。逆に言えば、他人に興味がないからこそ、優しい人であり続けられる…と言い換えることも出来ます。というのは、他人に興味がない人は、他人に何も期待しないことが多いので、それで、他人に腹を立てたりすることがほとんどない=だから怒ることもない=優しい人でいられる…というわけです。この点は非常に重要です。

さて、今日のテーマに入ります。

世の中には、他人に興味がない人に惚れてしまう人がいます。
そう、他人に興味がない人に恋愛感情を抱いてしまう人です。
惚れてしまうこと自体は、決して悪いことではないのですが、多くの人は、惚れて、つきあい始め、しばらくすると、その人に対し、ガッカリすることが多いようです。というのは、優しい人だと思って付き合い始めてみたものの、私に何の興味も示さない、これではとても愛されている気がしない…、ということです。

惚れた人は言います。「もっと私に興味と関心を持ってよ!」と…。
すると、他人に興味がない人は、普通に言い返します。「持ってるよ」と…。

でも相変わらず、他人に興味がない人は、恋人に興味を示しません。自分の恋人が何を考えているのか、恋人が仕事休みの日は、どう過ごしいるのか? どこで誰と会い、何をしているのか? 聞こうともしませんし、聞いてもほとんどリアクションさえしません。

恋人は、やがて、「この人はおかしい」と思うようになります。「発達障害じゃないか? 相手はアスペルガー症候群ではないか? そして私は、カサンドラ症候群ではないか?」と…。

そこで、恋人同士だったら、別れが訪れることになるかもしれませんし、夫婦だったら離婚することになるかもしれません。「こんな、心通わない相手と一緒にいても仕方がない。空しいばかりだ」と…。

他人に興味がない人は、こちらから電話をかけたら、自分の話につきあってくれるかもしれません。でも、相手から電話が来ることはありません。何故なら、相手は、あなたになど興味がないからです。

私はカウンセラーとして、クライアントから、「自分の恋人もしくは配偶者が、他人に興味がない人だった」という相談を受けることがありますが、
私は、クライアントの話を、しっかりしみじみ聴いた上で、「そういう相手に対しては、何も求めないことです。何も期待しないことです。それが大切です」と答えることが多いです。

私は、個人的な意見としては、
自分に対し、何の興味も関心も示さない人が、自分のそばにいるということは、非常に寂しく辛いことだとは思いますが、
だからと言って、そんな理由で別れを切り出さなくてもいいのではないか…と思います。他人に興味がない人が、他に強烈な欠点がないのであれば、それはそれでヨシとし、これからも仲良く上手につきあっていけばいいのではないかと思います。

もう1度言います。
他人に興味がない人に惚れてしまった人は、相手に期待しないこと、相手に求めないことです。これが大切です。そうすれば2人の関係はうまくいきます。
「いや、それは我慢できない。私は愛されている実感が欲しい」とおっしゃるのであれば、他人に興味がない人とは早々と別れてください。もしくは浅い友人関係でいてください。

残念ながら、他人に興味がない人の性格は変わりません。相手を変えようとしても、あなたの努力は報われません。それが嫌だというのであれば、早々と見切りをつけることを、私はおススメしたいと思います。

というわけで、今日は「他人に興味がない人でも恋愛するのか?」というテーマでお話させていただきました。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。

心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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