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息を吐くように嘘をつくお母さんタイプ(エニアグラムのタイプ2)とは、どのような人なのか?

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「息を吐くように嘘をつくお母さんタイプ」というテーマでお話したいと思います。

私は、生まれつき性格をずっと研究している心理カウンセラーなのですが、世の中には、息を吐くように嘘をつく人たちが大勢います。

ズバリそれは、世の中にもっとも多く生息するお母さんタイプ(エニアグラムでいうところのタイプ2)です。彼らは、人口の4割を占め、マジョリティになっているのですが、彼らお母さんタイプは、息を吐くように嘘をつきます。

お母さんタイプは、自分自身、嘘をついていることに自覚がないことがほとんどです。空気を吐くように嘘をつき、良心を咎めさせることもなく、人を騙します。

じゃあ、彼らが邪悪な人間なのかと言うと、そうとばかりは言えず、お母さんタイプの中には、人を幸せにする嘘をつく人も大勢います。

要するに、お母さんタイプは、嘘つきには間違いないが、
人を幸せにする嘘をつく人と、人を不幸にする嘘をつく人がいるということです。

とは言っても、お母さんタイプが嘘つきであることには変わりありません。
この記事をご覧のあなたは、どうぞ覚えておいてください。世の中にもっとも大勢いるお母さんタイプ(エニアグラムのタイプ2)は、息を吐くように自然に嘘をつく、口から出まかせ野郎なんだ…ということを。

人を幸せにする嘘をつくお母さんタイプは、友人の手料理を食べると、どんなに自分が「不味い」と思ったとしても、「うわ、これは不味い」等とは決して言いません。彼らは、「まぁ美味しい。こんな美味しい物、食べたことがない。本当に美味しい…」ぐらいなことは、平気で言います。そして、その時、「今、自分は、嘘を言っているなあ…」等とも思いません。息を吐くように無自覚に嘘をつく、それがお母さんタイプの特徴です。

いっぽう、人を不幸にする嘘をつくお母さんタイプは、人を騙します。人を陥れます。彼らは、人を騙して、自分が得をしようと考えるのです。彼らの口癖は、「騙すより、騙されるほうが悪いんだ」ということであり、心を痛めることもありません。

宜しいでしょうか?
もう1度言います。「世の中の大半の人、マジョリティは、嘘つきである」ということを、あなたは、どうぞ、覚えておいてください。

ちなみに、政治家のほとんどは、お母さんタイプです。彼らお母さんタイプは、パワー欲求が強いので、政治家になりたがるのです。「政治家は、嘘つきである」「政治家には嘘つきが多い」ということは、皆さんもご存じの通りかと思います。

ってな話を、先日のキャラ診断アドバイザー養成講座で、私が受講生の皆さんの前で話したところ、ある受講生から質問をもらいました。「私は、お母さんタイプではないけれど、よく嘘をつきます。これは、どう考えたらいいのでしょう?」と。

これこそが、お母さんタイプではない証拠です。
お母さんタイプは、自分が嘘をついているという自覚さえないため、自分のことを嘘つきだとは思わない、「今、自分は、嘘をついたなあ」等とも思わない、ということです。そのあたりが、私が、「お母さんタイプは、息を吐くように嘘をつく」という所以です。

ちなみに私は、末っ子タイプなので、嘘を言うのが苦手です。「この場面では嘘をついたほうがいいなあ」という場面でも、なかなか上手に嘘がつけません。

「いや、絶対、この場面では、本音を暴露してはいけないだろう」という状況では、自然に無口になります。そして、もしも嘘を言ってしまった場合は、それを強く自覚し、胸がチクチク痛みます。

正直、嘘が言えない私は、自分でも生きづらさを感じています。そしてそれが、「末っ子タイプは、なかなか大人になりきれない」と言われる所以でもあります。

私は、友人の料理を食べ、「不味い」と感じてしまったら、「美味しい」等とは、なかなか言えません。自然に黙ってしまい、無口になってしまうだけです。そしてあえて口を開くとしたら、「この料理、独特の味がするよね」とか「この料理、美味しいと感じる人には、とても美味しく感じる味なんじゃない?」等と言うぐらいです。

そんな私も60を過ぎ、最近はようやく、ちょっとだけ、人を喜ばせるために、嘘をつけるようになってきました。それは大変にめでたいことなのですが、お母さんタイプのように、息を吐くように自然に嘘をつく…という境地には、一生辿りつけないかと思います。

最後に、
生まれつき性格は、9タイプに分かれ、お母さんタイプは、その中のひとつにしか過ぎないのですが、人口的には4割もいて、お母さんタイプは、マジョリティと呼ばれています。そして、人を幸せにする嘘を上手につけるお母さんタイプは、やっぱり神様か仏様のようです。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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