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目立ちたがり屋の長男タイプ(エニアグラムのタイプ7)は、スポットライト症候群になりやすい。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「長男タイプは、スポットライト症候群になりやすい」というテーマでお話ししたいと思います。

私は、生まれつき性格をずっと研究している心理カウンセラーなのですが、世の中には、目立ちたがり屋隠れたがり屋と、「そんなことどっちでもいい」と言う3種類の人間がいます。

もっとも目立ちたがり屋の人は、長男タイプ(エニアグラムでいうところのタイプ7)です。彼らには、「目立つことが大好き」「脚光を浴びるのが好き」「自己顕示欲が強く、常に注目を浴びていないと気がすまない」という、スポットライト症候群的な特徴があります。

そしてその特徴は、ここでも同じ…。
生まれつき性格には、自覚がないことが多く、長男タイプの中には、「自分は目立つのが好き」という特徴に気付いてない方が、驚くほど大勢いらっしゃいます。

それが証拠に、あなたの周囲にいる目立ちたがり屋の人に、1度聞いてみるといいかと思います。「あなたって目立ちたがり屋だよね」と…。すると半数近い人は、「そんなことないよ。俺は目立ちたがり屋なんかじゃないよ。むしろ目立つのが嫌いなくらいだ」という筈です。

そのくらい、多くの人は、自分の生まれつき性格に無自覚だ…ということです。

「目立つのが好き」「目立つのが嫌い」「どっちでもいい」というのは、生まれつき性格の中でももっともわかりやすい、一生変わらない性格特徴のひとつです。

目立ちたがり屋性格の人は、生まれてから死ぬまで、基本、ずっと目立ちたがり屋です。そして、隠れたがり屋性格の人は、生まれてから死ぬまで、基本、ずっと隠れたがり屋です。

ってなことを言っていると、「私は、子どもの頃は目立ちたがり屋だったけれど、大人になってから性格が変わり、隠れたがり屋になった」とおっしゃる人に出会います。それは、「目立ったことにより、恥ずかしい目にあった」とか、「目立ったことにより、皆から嫉妬を受けた」等、あとから形成された性格で、子どもの時に目立ちたがり屋だった人の本性は、やっぱり目立ちたがり屋だ…ということです。

ただ、ここで、補足説明をしておかなければなりません。
それは、二男タイプよりの末っ子タイプ末っ子タイプよりの二男タイプは、目立ちたがり屋と隠れたがり屋の両面を持っており、本人も周囲の人も、どっちが本当の自分なのか彼なのか、非常にわかりにくいという特徴があるということです。

目立ちたがり屋と隠れたがり屋の人は、真反対の性格に思われる方もいらっしゃるかと思うのですが、目立ちたがり屋と隠れたがり屋は、共に、人の目を意識するという点では、そっくりです。
ここは重要な点なので、強調します。目立ちたがり屋も隠れたがり屋も、人の目を強く意識するという点では、そっくり、同じだということです。

世の中にもっとも多く生息するお母さんタイプは、目立ちたがり屋でも隠れたがり屋でもありません。彼らから言わせると、「どうして、目立つとか目立たないとかいうことを、そんなに気にする必要があるのか? 理解に苦しむ」という感じです。

お母さんタイプは、人目を気にしませんからね。人の目を気にすることなく、自由に気ままに生きる、自分勝手に生きる、それがお母さんタイプの特徴です。

さて、話は戻って、目立ちたがり屋の人、特に長男タイプは、スポットライト症候群になりやすいです。よって、このあたりは、本人が自分の性格特性を自覚し、よくよく気をつけて生きていかねばなりません。というのは、長男タイプの人は、自分以外の人がスポットライトに当たっていると、激しく嫉妬し、その人を舞台から引きずり下ろし、自分にスポットライトが当たるよう、画策してしまう恐れが大だからです。

そう、哀しきかな、長男タイプは、非常に嫉妬心が強いのです。

嫉妬というと、非常に悪いイメージが沸くのですが、
成長方向にいる長男タイプは、自分にスポットライトが当たるよう、常に努力を惜しまない傾向があるので、悪い性格とばかりは言えないのです。というかむしろ賞賛される性格です。

いっぽう、後退方向にいる長男タイプは、スポットライトに当っている人の足を引っ張ることに奔走する傾向が強いので、非常に迷惑な見苦しい性格の持ち主となります。

いかがでしょうか?

同じ目立ちがり屋の長男タイプでも、精神状態が成長方向に向いているか、後退方向に向いているかで、行動がこんなに違うということです。

最後に、目立ちたがり屋も隠れたがり屋も、生まれつき性格ですから、直るものでも直すものでもありません。目立ちたがり屋の人は、人に迷惑をかけない範囲で、うんと目立って生きていけばいいし、隠れたがり屋の人は、人に迷惑をかけない範囲で、うんと隠れて生きていけばいいと思います。

要は、ご自分の生まれつき性格を、生かすも殺すもあなた次第ということです。
どうぞ、どちら様も、ご自分の持つ、生まれつき性格の特性を生かして、楽しく幸せに生きていってください。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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