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「ありがとう」の反対語は、「あたりまえ」です。感謝の気持ちは、相手のためではなく、自分のためです。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

もういつのことだか忘れてしまいました。
10年20年前のことかもしれません。でも、その言葉を聴いた時は、衝撃と共に感動を覚えました。

あなたは、「ありがとう」の反対語を知っていますか? 知っていましたか?
私は、10年20年前に知りました。初めて訊かれたときは、「何だろう?『ありがとう』の反対語は、『馬鹿やろう』かなぁ、『ありがた迷惑』かなぁ…」なんて思っていました。

そう、「ありがとう」の反対語は、「あたりまえ」なんですね。
「ありがとう」は、「有難う」と書きます。「あるのは難しいこと」「滅多にないこと」「貴重なこと」という意味なのですね。

私は、ある人(男性です)に訊いたことがあります。
「〇〇さんって、相手から、何をされたら愛情を感じますか?」と…。
1.話を聴いてもらったとき。
2.優しい言葉をかけてもらったとき。
3.同じ空間で共に過ごしたとき。
4.心地いいスキンシップをしてもらったとき。
5.自分のために動いてもらったとき。
6.プレゼントをもらったとき。

~ 上手に「自分の気持ち」を出す方法 ~ から抜粋

すると相手は、「やっぱり5の、自分のために動いてもらったときかなあ」と答えました。私は、彼の性格を知っていたので、びっくりして言いました。「○○さんは、1や2じゃないの?」 すると相手は言いました。「話を聴くとか、優しい言葉をかけるとか、そんなことして当然。当たり前のこっちゃ。そのうえで、俺に何かしてくれなくっちゃダメだよ」

私は思いました。「あー、だから〇〇さんは、いつも不平不満の多い人生を送っているんだな」と…。してもらってありがたいことを、当たり前のように思っていたら、そりゃ人生楽しくなる筈がない。幸せな人生を送れる筈がない」と…。

感謝の気持ちは、豊かで幸せな人生を送るためには、欠かせないものです。
「何で俺が、あんな奴のために、感謝しなければならないんだ!」

違うんです。感謝の気持ちは相手のためにするものではないんです。感謝の気持ちは、自分の心に暖かい灯をともすためにするものなのです。そう、感謝は、人のためにするものではなく、自分のためにするものなのです。

私は、いついつまでも、生かされていることに感謝の気持ちを持ち、ご来室されるクライアントに感謝の気持ちを持ち、この記事を読んでくださっている皆さんに感謝の気持ちを持ち、日々を大切に、誠実に生き抜いて参りたいと思います。

「感謝の気持ちは、自分のために持つ」と書いた私ですが、感謝の気持ちを表現すると相手のためにもなります。
そうやって、お互いに感謝の気持ちを持ち合うことが出来たら、きっと争いのない素敵な世の中が創られることでしょうね。私も微力ながら、努力していきたいと思います。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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