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【橋本市(高野山エリア)】美しい愛の花を摘む 今が旬の美味しい自然の恵み

田中寛人地域のあしもとマイスター(橋本市・高野町)

今の時期、道路際や土手を通っていると見かけるオレンジ色の目立つ花「ヤブカンゾウ」

花びらも食べられます。さっと湯通ししてしゃぶしゃぶに
花びらも食べられます。さっと湯通ししてしゃぶしゃぶに

ヤブカンゾウ(藪萱草)
ツルボラン科ワスレグサ属の多年草。中国原産。
花言葉は、ワスレグサと呼ばれたことに由来し、「悲しみを忘れる」「憂いを忘れる」「愛の忘却」「一夜の恋」。

愛も恋もご縁が無く語れるようなものを持っていないので、今回は食べる方のお話。
このカンゾウのつぼみと花、とても美味しいです。
山菜として春の時期の若葉が有名ですが、今の時期も食べられます、
また、野草によくあるクセはほとんどありません。

小さなつぼみも食べられますが、大きい方が食べ応えあります
小さなつぼみも食べられますが、大きい方が食べ応えあります

地下茎で増えるので、集団で見つかることも多い。ラッキー
地下茎で増えるので、集団で見つかることも多い。ラッキー

採ってきて湯がくと、独特の粘りがあり、ネバネバ好きな方も楽しめます。

ゆでただけ
ゆでただけ

小さいつぼみの方は内部に花びらになる元がバームクーヘン状に巻いているので、噛むとシャキシャキ感が強いです。
さっぱりした食感と癖がない味。お浸しにすれば、醤油、ポン酢、胡麻ドレッシング、マヨネーズ、なんでも合います。中国でも使われており、スープの具材に使われるようです。
お好きに調理してみてください。

※カンゾウの種類は良く見かけるものとしては、ノカンゾウ、ヤブカンゾウがありますが、どちらも同じように食べられるので問題ありません。

※どちらも地下茎による繁殖が主なので、花を食べても植物の生存戦略には問題ありません。

※「カンゾウ」という言葉で、漢方薬に使われているものと誤解されている方がおられますが、このカンゾウは漢字で書くと「萱草」、漢方薬の材料のカンゾウは「甘草」で全く異なる植物です。関係ありません。

※花を愛でるために植えている方もおられるかもしれないので、採集する際は土地の所有者や管理者に確認してから採ってください。

地域のあしもとマイスター(橋本市・高野町)

和歌山県高野町在住。現場のフィールドワークを通してその土地ならではの地域資源を掘り起こし、地域づくりにつながる高付加価値商品開発や体験プログラムの企画造成支援や実践を行っています。そのスキルも活かして皆さまのまだ見ぬ和歌山県をお届けしていきたいと思っています。民俗学と発酵と和の薬草と昆虫食と染色のイベントもしています。

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