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週末に乗ってみたい函館本線(山線) 普通列車乗り放題の「1日散歩きっぷ」でどう攻略するか

鉄道乗蔵鉄道ライター

 北海道新幹線の札幌延伸に伴いJR北海道から経営分離される函館本線。廃止の方針が決定された長万部―小樽間についてはバスドライバー不足などの問題からバス転換協議が泥沼化していることはこれまでの記事でも触れてきたとおりだが、今回は週末に訪問したい札幌からの函館本線(山線)の1日散歩きっぷを使った乗車プランを紹介したい。

 JR北海道では、2023年4月29日から11月12日までの土休日に札幌近郊区間の普通列車が乗り放題となる「1日散歩切きっぷ」を大人2540円、子供1270円で販売しており、フリーエリアは函館本線・室蘭本線の長万部駅までとなっている。

余市駅に停車するH100形(筆者撮影)
余市駅に停車するH100形(筆者撮影)

ルートは東室蘭先回り、倶知安先回り、長万部往復の3パターン

 札幌駅から、函館本線(山線)区間を攻略するためには、東室蘭を先回りし長万部駅から山線に入り札幌に戻るパターン、先に山線の倶知安を回り長万部駅から室蘭本線経由で札幌に戻るパターン、そして札幌から小樽・倶知安を経由し単純に長万部までを往復する3パターンが考えられる。

乗車プランについて(2023年9月現在)

<東室蘭先回りプラン>

・札幌10:48→12:03苫小牧 JR千歳線 苫小牧行

・苫小牧12:38→13:49東室蘭 JR室蘭本線 室蘭行

・東室蘭13:56→15:23長万部 JR室蘭本線 長万部行

・長万部16:38→19:50小樽 JR函館本線 小樽行

・小樽19:56→20:42札幌 JR函館本線 新千歳空港行

 東室蘭先回りプランは、札幌駅をもっとも遅く出発できることが特徴だ。なお、札幌駅を11時に発車する快速エアポート110号は、北広島駅でこちらのプランにある苫小牧行普通列車を追い抜くことから、後続の快速エアポート110号に乗車しても大丈夫である。ただし、長万部からの山線の乗車時間帯が夕暮れ時にかかってしまうことから車窓風景は十分に楽しめない可能性がある。

<倶知安先回りプラン>

・札幌10:13→10:47小樽 JR快速エアポート95号 小樽行

・小樽10:53→12:12倶知安 JR函館本線 倶知安行

・倶知安12:35→14:11長万部 JR函館本線 長万部行

・長万部15:34→16:58東室蘭 JR室蘭本線 東室蘭行

・東室蘭17:09→18:21苫小牧 JR室蘭本線 苫小牧行

・苫小牧18:41→20:03札幌 JR千歳線 小樽行

 倶知安駅先回りプランでは、日中に函館本線(山線)を走破可能であることから、羊蹄山を始めとした風光明媚な車窓を十分に楽しむことができるプランとなる。東室蘭先回り、倶知安先回りの双方のプランでは、道央圏のルートを1周できることから様々な列車に乗車体験できることも大きな魅力で、特に東室蘭―苫小牧間においては、この5月に登場したばかりの737系電車に乗車することができる。

2023年5月デビューの737系電車(筆者撮影)
2023年5月デビューの737系電車(筆者撮影)

<長万部往復プラン>

・札幌10:13→10:47小樽 JR快速エアポート95号 小樽行

・小樽10:53→12:12倶知安 JR函館本線 倶知安行

・倶知安12:35→14:11長万部 JR函館本線 長万部行

・長万部16:38→19:50小樽 JR函館本線 小樽行

・小樽19:56→20:42札幌 JR函館本線 新千歳空港行

 最後に紹介するのは札幌―長万部間の単純往復プランだ。こちらのプランでは長万部駅での折り返し時間が2時間半程度あるが、この時間を利用して駅前の食堂でかにめしを食べるなど、長万部の駅前散策を十分に行うことができるプランとなる。

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。

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