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2024年春改正で「エアポート」毎時6本運行のJR北海道 北広島―千歳間の普通列車の運行は取りやめに

鉄道乗蔵鉄道ライター

 2023年11月15日、JR北海道は、2024年の春のダイヤ改正において新千歳空港へのアクセスを担う快速エアポート号の増発と千歳線の停車駅パターンの変更を行うことを発表した。

 札幌―新千歳空港間の快速エアポート号については、9時~16時の時間帯は現在の毎時5本から毎時6本の運転となる。このうち、1本は停車駅の少ない特別快速として運行。2本が北広島―新千歳間を各駅に停車する区間快速として運行される。小樽駅発着便については特別快速と快速の2本となる。小樽方面の快速列車については、エアポート号、ニセコライナー号ともに桑園駅が新たな停車駅に加えられる。

(JR北海道ニュースリリースより)
(JR北海道ニュースリリースより)

 千歳線の普通列車については、現行の日中時間帯は千歳行が毎時1~2本、苫小牧行が毎時1本設定されているが、これらが毎時2本の北広島行に集約され、北広島―千歳間の普通列車の運行は取りやめる。苫小牧方面の普通列車は千歳駅発着に変更される。

札幌方面からの日中時間帯の普通列車はすべて北広島駅折り返しとなる(筆者撮影)
札幌方面からの日中時間帯の普通列車はすべて北広島駅折り返しとなる(筆者撮影)

 快速列車については、桑園駅が新たな停車駅に加わることから、小樽方面から乗車する場合、桑園駅での学園都市線との接続の取り方次第では、当別・北海道医療大学方面への利便性の向上が期待できる。

 区間快速列車については、北広島ー千歳間の各駅に停車することで、運転が取りやめとなる普通列車を代替する。また、区間快速にも、これまでの快速エアポート号と同様に指定席uシートが設定されれば、北広島―新千歳空港間の各駅からも指定席uシートの利用が可能となり、JR東日本が首都圏で設定している普通列車グリーン席に近いサービスが千歳線でも定着することになりそうだ。

 しかし一方で、快速エアポート号の専用編成が札幌近郊区間の普通列車として運用される際には、指定席uシート車両は特別料金なしの自由席として開放されているが、運用に余裕あるある専用編成が、2024年の春のダイヤ改正以降は、千歳線の特別快速、快速、区間快速それぞれのエアポート号に投入されることになることから、ほかの札幌近郊区間の普通列車で特別料金不要の解放uシートに乗車できる機会は減りそうだ。

「エアポート」増発で普通列車運用時の解放uシートへの乗車機会は減少することになるのか(筆者撮影)
「エアポート」増発で普通列車運用時の解放uシートへの乗車機会は減少することになるのか(筆者撮影)

 また、千歳線の普通列車については、JR北海道からのニュースリリースには「苫小牧方面からの普通列車を千歳まで乗り入れ」と記載されていることから、この5月に導入された新型737系電車がそのまま千歳駅まで乗り入れること、同時に千歳―苫小牧間の普通列車のワンマン化が実施されることになるのだろうか。この予想通りとなれば、南千歳―苫小牧間からは、現行の721系や731系に代表される3両編成の電車群は撤退することになるので、早めに記録を行っておきたいところだ。

737系電車が千歳駅まで乗り入れることになるのだろうか(筆者撮影)
737系電車が千歳駅まで乗り入れることになるのだろうか(筆者撮影)

 いずれにせよ、JR北海道からの詳細発表が期待される。

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。

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