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大学移転に揺れるJR北海道、学園都市線 電化開業直前はどんな様子だったのか? 振り返りたい鉄道シーン

鉄道乗蔵鉄道ライター
電化開業半年前の北海道医療大学駅。車両はキハ201系気動車(筆者撮影)

 2023年も年の瀬を迎えている。読者の皆さまはどのような1年だっただろうか。筆者は、写真を保管しているハードディスクを整理していたところ、2011年12月末に撮影したJR札沼線(学園都市線)北海道医療大学駅の写真を見つけることができたので、今回は、いま振り返りたい北海道の鉄道シーンとして、当時、電化開業直前だった北海道医療大学駅の様子を紹介したい。

 2023年9月27日、学園都市線の終点にある北海道医療大学は、当別町から北広島市への移転を決定。札幌市北区あいの里にある附属病院とともに北広島市のボールパーク敷地内に計画する新キャンパスへと移転する。当別町にはキャンパスの一部を残すとはいうものの教育機能は全面的に北広島市へと移転することから、大学施設以外には駅周辺にほとんどなにもない北海道医療大学駅が今後どうなるのか心配に思う読者の方も多いのではないだろうか。なお、北海道医療大学駅の直近の様子については2023年11月12日付記事(大学の移転決定で先行き不安のJR北海道・学園都市線 終点の北海道医療大学駅には何があるのか)で詳しく触れている。

 そんな、学園都市線が北海道医療大学駅まで電化されたのは2012年6月1日のことだった。それまで、学園都市線の主力車両はキハ141系、キハ40系、キハ201系気動車による運行が行われていた。筆者は、電化開業の半年前となる2011年12月29日に現地を訪問しているが、駅構内にはすでに架線が張られ電化開業を待つばかりの状況となっていた。

行き止まり式の2番ホームに到着したキハ201系気動車(筆者撮影)
行き止まり式の2番ホームに到着したキハ201系気動車(筆者撮影)

 筆者はこの日、札幌駅から北海道医療大学駅行のキハ201系の普通列車に乗車。雪の舞う中、およそ1時間をかけて終点まで乗車した記憶がある。列車は行き止まり線となる2番線に停車。

新十津川方面に向けて伸びる線路(筆者撮影)
新十津川方面に向けて伸びる線路(筆者撮影)

 北海道医療大学駅から先の新十津川駅までの区間もまだ営業中で、1番線の先には新十津川へ向かう線路が雪原の中を一直線に伸びていた。

当時の改札口は、ポール型のICカード簡易改札機が設置されるのみの簡素なもの(筆者撮影)
当時の改札口は、ポール型のICカード簡易改札機が設置されるのみの簡素なもの(筆者撮影)

現在では取り壊されてしまった駅と大学とを結ぶ通路の新十津川寄りに設置されていた待合室(筆者撮影)
現在では取り壊されてしまった駅と大学とを結ぶ通路の新十津川寄りに設置されていた待合室(筆者撮影)

駅周辺は大学と駅以外には広大な雪原が広がるのみ(筆者撮影)
駅周辺は大学と駅以外には広大な雪原が広がるのみ(筆者撮影)

札幌方面には、真新しい架線が一直線に伸びていた(筆者撮影)
札幌方面には、真新しい架線が一直線に伸びていた(筆者撮影)

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。

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