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【英会話】やりがちなんだよ で、likely を使ったらウケた。でも、なんで?

英語雑学エッセイスト 徳田孝一郎英語・英会話研修スクール「英語・直観力」代表

 え~、わたくし徳田孝一郎と申します。

 元英会話スクールVice-presidentで、現在は独立して企業向けの英語・英会話研修スクールを経営してるんですが、実は英語が話せるようになったのは30代中盤でして。

 そんな私の失敗英語や、今も私の周りで起こっている英語にまつわる失敗談を多少脚色も加えて、笑いながら英語を憶えていただこうというエッセイです。

be likely to は未来の言葉

 私にはよくない癖があって、偉い人や威張っている人の前に立つと悪フザケをするところがあります。
 たとえば、上司に、
「いったい何回言わせるんだ?」
 なんて注意されたら、
 真っ正直に、
「1回目です」
 なんて答えちゃう。悪フザケのつもりはないんですが、ちょっとおちょくりたくなるんですよぇ。まぁ、さらに怒らせちゃうんですけど。

 そういう癖があるんで、ある出版社の社長さんに営業することになった時には困りました。当時は、よくテレビにも出ておられる方で、押し出しがいいというか、物事を断定的話される、いわゆるカリスマ社長。こいつはまずいなぁと思って、一緒に営業に行くNative English Speakerたちに、おれ、悪フザケしがちなんだよねぇ のつもりで、

I'm likely to mess around.

って言ったんですが、そのとたんに笑いが起こった。お、ウケたと喜んだんですが、Native English SpeakerのひとりのRichがツッコミを入れてきまして、

We'll stop you messing around, maybe.

 ですって。

 そしたらまた一同大笑い。
 Native English Speakerから笑いを取れるようになれば、英語使い(English Wizard)としては一人前なんで、それはそれでいいんですが、どうも釈然としない。なんで、止めるつもりだよ って言われたのかっていう疑問です。

 これ、どうしてだかわかります? 

 そう、これは私の英語の問題なんです。
 事実を言ったつもりのbe likely toが、ボケにとられてる。

 実は、be likely toって、しがちなんだよ として使ってもいい言葉なんですが、もうちょっと厳密に訳すと、これから~しそう なんです。だから、Native English Speakerたちには、

おれ、悪フザケしそう。

って聞こえてる。

 だから、止めるつもりだよ って言ってきた。

 まぁ、笑いがとれたのはよかったですが、計算してとりたかったなぁ。これじゃ、笑わてるんじゃなくて、笑わてる。もちろん、その場では計算ずくだよって顔で、澄ましてましたけど。

 どうぞみなさんは、やっちゃいけないことを思わず、これから~しそうだ とわざと表現してNative English Speakerのウケをとってください。

 と、こんな感じで、Native English Speakerたちとの英語やカルチャーギャップのお話をご披露したいと思っております。
 お気に召しましたら是非ともごひいき(フォロー)くださいますようお願い申し上げます。

  あ、ちなみに、いつも~してしまう というのはどう表現するか、ご存じでしょうか? 
 答えはイラストの下です。

炎天下でビールを飲むなんて、悪フザケがすぎます。We're nutty as a fruitcake! は、おれらイカれてる って意味です。カジュアルな表現なので、親しい間柄だけで使ってください。
炎天下でビールを飲むなんて、悪フザケがすぎます。We're nutty as a fruitcake! は、おれらイカれてる って意味です。カジュアルな表現なので、親しい間柄だけで使ってください。

I tend to mess around.
です。いつも悪フザケをしない真面目なあなたはこちらを使ってウケを取ってください。

イラスト 大橋啓子

英語・英会話研修スクール「英語・直観力」代表

英語嫌いだったが、仕事で必要に迫られ日本語を英語にする方法で英文法をマスター。その実績を買われて英会話習得カリキュラムを作成するために英会話スクールに転職し活躍する。この時期に英文法をネタにした小説「英語の国の兵衛門」も上梓。その後Vice-presidentに就任。Native English Speakerのマネージメントを経験し、日本人とは違った価値観や思考法に振り回されるという経験を多々する。現在は独立し、英会話スキルだけではなく、Native English Speakerとうまく交渉できるスキル習得を目指した英語・英会話研修スクール「英語・直観力」を経営している。

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