Yahoo!ニュース

話題の布チェーン。使って分かったメリット・デメリット

ともさん動画クリエイター

日本全国が寒波の影響で寒くなっていますね。
九州・関東の方でも雪が確認されるなど全国的に雪や凍結による注意喚起がされています。

今回はそんな状況で使われる製品「タイヤチェーン」の中でも近年注目され始めている「布製タイヤチェーン(布チェーン)」を買って使ってみたのでその取り付け方や特性、メリットやデメリットを私の視点で紹介していきます。

ちなみに私自身は福井県で雪にも慣れてますし、毎年スタッドレスタイヤで冬を過ごしています。

ポイント

  • 装着が簡単
  • 工具不要
  • ホイール傷つけない
  • (一応)チェーン規制対応
  • 軽い、コンパクト
  • 耐久性はあんまり

購入した製品を作っているAutoSockって?

今回購入したのはAutoSockというメーカーの布チェーンです。
寒さの厳しい北欧ノルウェーで生まれた製品となります。

購入の前に

購入される際には必ず車のタイヤと適合するか確認しましょう。
サイズはタイヤに記載されているので、販売サイトの適合表と合わせてみます。(私は145/80/R12でした)
AutoSockは品ぞろえが豊富で幅広いサイズを網羅しているので多くの車は該当する製品が見つかると思います。

中身

開封すると中には「作業用手袋、オートソック(製品)×2、取扱説明書」の三つありました。
工具は不要なのでこれだけあれば取り付けが可能になります。

製品について

表面は十字のラインが入っており外側はメッシュとなっています。

裏面はこのように伸縮性があるのでタイヤ一つをまるっと囲むことができます。
紐を結んだり、留め具などが無いので非常に収まりが良くなっています。

接地面の部分はポリエステルを素材とした特殊繊維となっています。
この特殊繊維が地面とタイヤの間の水を吸収して逃すことでグリップ力が得られるとのことです。

ちなみに本製品もチェーン規制に対応しているようです。
国土交通省でも「布製カバータイプ」はタイヤチェーンの対象となっているので利用はできます。
ただ製品の注意書きに通行できない場合があるのでもしかすると規制を担当する担当者だったり地域だったり状況によっては断られるケースが過去にあったのかもしれません。

軽量&コンパクト、価格

製品自体は布製なので金属・非金属チェーンと比べると非常に軽く、収納もコンパクトです。
ちなみに重量は486gです。(※製品サイズによって異なります)

価格は2022年12月購入時点では9,439円でしたが1月では8,878円となっていました。(Amazon)
季節性の強い製品なので買うタイミングで値段が変わりますので気を付けてください。

取付

それでは取り付けです。
今回は軽バンのエブリイに取り付けます。
4駆(4WD)にもできますが通常は2駆(2WD)です。2駆の時は後輪駆動の車となっています。
後輪駆動なので特に雪道だとタイヤを滑らせやすいです。(スタッドレスでも走り方が悪いと滑ります)

取り付けは簡単3ステップです↓

  1. カバーを上から被せる
  2. タイヤ反転分前に動かす
  3. 残りを被せて完了

以上です。
特殊なコツだったり工具も不要なので簡単に装着できるというのが最大の強みです。

まずは上から被せていきます。
一体型なのでどうしても接地面だけは残ってしまうのでここまでやります。

タイヤを半回転させて接地面だった部分を上にします。

残りを被せたら完了です。
上記の写真のようにある程度ズレていても走行中に調整されるのでこのままでOKです。

走行

まずは駐車場で走ってみましたが、布チェーンを付けているのかいないのか分からないぐらい違和感がありませんでした。
金属や非金属チェーンだと物理的に凸凹させるのでどうしても走行中にガタガタしたりチェーンが地面に触れる音がしてしまいますが布チェーンにはそれが一切ありません

実際の路面でも変わらず違和感なく走れました。
気になるグリップ力・性能としては私が使っているスタッドレスよりちょっと良いかな?という感触でした。
ノーマルタイヤでやりたいところですがここは雪国。さすがにそれは今回避けました。

ちなみにスタッドレスで2WD(後輪駆動)で強めにアクセルを踏むと少しタイヤが空転して滑ります。(特に荷台に荷物のない軽バンは)

布チェーンを付けてどう変わったかというと。
空転はしました。ただ、程度は軽く、空転しつつも前に進んでスタックするような回り方ではなかったので改善はされた感触はありました。

外すときは逆の順で外します。これも簡単です。
ちなみに金属チェーンなどと違うのは布が水分を含んでいるような状態なので駐車時は基本的に外します
(そうしないと地面とくっついたりして傷むからだと思われます)

走り終わって状態チェック

布チェーンは、雪、凍った道での利用が前提です。
今回は雪のない路面も少し走ったり、強めにアクセルを踏んで負荷をかけるようなこともしたのですが使用前に比べて毛羽立っていますね。
走る場所次第というのもありますがあまり雑に色んな道を走ってしまうと消耗も激しくなるので耐久性には注意が必要です。

布チェーンを使って感じたメリット・デメリット(注意点)

■メリット
装着が簡単だしミスが無い
工具要らないのでとっさに使える
収納コンパクトだし軽い
性能としてもある程度は大丈夫そう

音も走り心地も一切変わらない

装着がコツ要らずでしっかり取付できたのが良かったです。
金属チェーンは少しずれるとハマらなかったり、ゆるくなってしまったりと大変なのに比べてその点は非常に優秀でした。
また、工具なしでコンパクトなので車の荷室の片隅においてもさほど邪魔にはなりません。
今までのチェーンと形状も違ったので性能の部分は心配だったのですが今回確認した感じではある程度の効果は発揮してくれました。

■デメリット
雪・凍結路限定なのでぬかるみ、砂利などは対象外で範囲が限定される
アスファルトを走ると消耗が激しい
スタッドレスよりちょっと良い。ぐらいでハードな雪道・凍結路では金属チェーンなどの方が良さそう
一定時間駐車する際は一度外さないといけない

メリットもある反面デメリットもあります。
ざっくりと性能の過信はいけないというのと使う時や場所にある程度の制限があります

総じて

個人的には万人にお勧めするというよりは下記のような人が良いのかなと感じました。

・めったに雪が降らない地域(スタッドレス無い人)
・チェーンの取り付けに自身の無い人
・ちょっと劣化してきたスタッドレスの保険として

やはり慣れてない人でも取り付けれる製品だと思うのでそういった方々に良いのかなと感じました。
今回のような寒波の際に普段降らない地域で積雪があった時に使うときなどに効果が発揮できるのかなと思います。
とはいえ、慣れない雪の運転は危険が伴いますので可能であれば外に出ないようにするというのが一番安全かもしれませんね。

動画版

今回の布チェーンですが動画にもしています。
走っているところや装着の部分は動画の方が分かりやすいと思いますのでお時間のあるかたは動画も併せてごらんください。

動画クリエイター

ちょっと変わった車、面白い製品を中心に紹介します。生活は豊かになるか分かりませんが、世界感は広がると思います!専門家では無いのでかゆいところに手は届きませんが、興味を持ってもらえる作品を作っていきます。

ともさんの最近の記事