Yahoo!ニュース

【小学生の自由研究】今日一日で終わらせたい親子に。百均アイテムで実用品を作る+SDGsに絡める

ton子育て情報ライター/姉妹ママ

夏休みも中盤に差し掛かり、小学生たちの「自由研究何しよう…」の声にも切実さが感じられ始めた今日この頃。皆さん、お元気ですか。小学生の姉妹ママで、ライターのtonです。

今回は、百均のてぬぐいで「あずま袋」を作り、SDGsを絡めた感じで自由研究にしてしまう「今日中に、是が非でも自由研究を終わらせる方法」をご紹介します。

自由研究として子どもに作らせることを前提としているので、「あずま袋の作り方をさくっと知りたい!」という大人の方のニーズには対応しかねます。そういう方は、Yahoo!で検索してみてくださいね。

では、早速、自由研究の進め方を見て行きましょう。

①趣旨を説明

初めての自由研究に張り切る一年生次女。
初めての自由研究に張り切る一年生次女。

企画・立案部分を全て大人がお膳立てしてしまう形になるので、せめて子どもに趣旨を理解してもらい、自主的に進めてもらえるよう、一番始めに説明を行います。内容は、

  • 昔から日本で使われていたバッグ「あずま袋」を作る
  • 昔の日本では、物を大切にする考え方から、使わなくなった着物などをほどいて別のものを作ったり、繕い直して長く使う文化が根付いていた
  • 今回作るあずま袋も、布を一度も切らずに作るため、使わなくなったら縫い目を解いてまた別の用途で使える
  • 最近よく耳にするSDGsを、昔の日本人は実践していたんだね!

こんな感じでしょうか。

②百均で材料調達

百均で、てぬぐいを始めとする材料を買い集めます。準備するものは以下の通り。家にあるものは買わなくてもいいので、買い物に行く前にチェックしておいて下さいね。

・てぬぐい1枚
・手縫用の針と糸
・消えるしるしつけペン(あれば)
・レポートにまとめる用の材料(模造紙など)
・トレー(針の紛失防止のためトレーの上で作業すると便利)
・クリップや洗濯バサミなど布を挟むもの

あずま袋になると、てぬぐいの柄があちこち向く形になるので、どーんと一面に大きく絵が書いてあるようなてぬぐいよりは柄物の方がオススメです。

③制作

作り方はいたってシンプルなのですが、針と糸を使って縫うにあたり、安全面に配慮した準備が必要になってきます。

下準備

  • 机の上を片付けて、広く作業できるようにする
  • 縫い物をする時にはここで、とトレーを置きその上でしか針を使わないよう周知する
  • 針はなるべく太くて大きいものを使う
  • 糸は二本取りにして玉結びしておくと、糸が抜けづらく、針を落としても見失いにくい

作り方

①てぬぐいを裏向きにして、長い辺を三等分にするように折ります。三等分の一番上の一枚をひらき、手前側を端から1センチくらいのところで縫います。

「始めと終わりは返し縫い」「針を下から上・上から下に出し入れする」「針の長さよりも糸が短くなったら一旦結ぶ」という三つのルールを覚えれば、一年生でもなみ縫いができます。まっすぐ縫うのが難しければ、下の写真のように、端から1センチの線と、線上に1センチおきに点のしるしを付けておくとわかりやすいですよ。

縫い目は1センチくらいでOK。もっと細かく縫ったほうが強度はあがりますが、一年生だと最後まで諦めずに頑張れることを優先。
縫い目は1センチくらいでOK。もっと細かく縫ったほうが強度はあがりますが、一年生だと最後まで諦めずに頑張れることを優先。

②縫い終えたら、縫えていない一辺がぺらぺら状態になっているので、三角になるように折ります。

次の工程で縫いやすくするため、縫い目が奥側(写真上側)にくるように回しています。
次の工程で縫いやすくするため、縫い目が奥側(写真上側)にくるように回しています。

③②で折った三角の上に重ねるように、また三つ折りにします。

①の縫い目がない方の辺を縫えば、もう完成!

二回目の印つけは次女が自分でやりました。なみ縫いも少しずつスムーズに。
二回目の印つけは次女が自分でやりました。なみ縫いも少しずつスムーズに。

糸が絡まったり、「上から下・下から上」の順番を間違えたりしたら、縫い始めの玉結びを切ってほどいてやり直します。次女は一回目のなみ縫いでは五回やり直しました。

完成したら

袋になっている部分を裏返したら上の写真のようになります。

上のひものところを結ぶとバッグの形になります。てぬぐいは一度も切っていないので、布端の処理も必要ありません!

水遊びをするときには、これに水着とタオルを入れて持っていき、帰りにはタオルでつつんだ水着をいれてもって帰ってきたら、あずま袋の口をほどいてそのまま洗濯機に入れられて便利です。

「自由研究の種」ポイント

低学年なら、作る工程などをまとめるだけの自由研究でもいいかもしれませんが、中・高学年なら、ここからもう少し深掘りすると、研究としての厚みが出てきます。ここまでの内容を以下のようなテーマに関連づけて、タブレットなどで調べてみましょう。

あずま袋から見る、古き良き日本文化

あずま袋は江戸時代ごろから受け継がれてきた日本の伝統的なバッグです。あずま袋の作り方で注目したいのが、布を切らない、というところ。不必要に布を切らないことで、使わなくなったら縫い目をほどいて別の用途に使えます。この「切らない」「布を使いまわす」という考え方は着物の作り方にも見られ、昔の日本人のものを大切にする精神を実感することができます。

「それあずま袋でもいいかも」プラスチック製品削減でSDGsへの一歩に

学校の水泳の授業など、ビニール袋が持ち物として指定されている場合がありますよね。私たちの暮らしの中には、何の疑問も持たずに、無意識的にビニール袋を使用しているシーンが案外たくさんあります。使い捨てにするビニール袋をあずま袋に変えることは、SDGsに繋がる第一歩になるかもしれません。

異文化を自分たちなりに取り入れる

あずま袋は、元々西洋の人たちが持っていたバッグを日本人が真似て作ったことが始まりと言われています。日本には他にも、西洋の物を真似て、日本独自の文化になった物がたくさんあります。私が思いつく範囲で言うと、人力車やコロッケなどでしょうか。いいな、と思った物をまるっきり真似するのではなく、自分達の文化と融合させて真似る姿勢は、現代の私たちにはどこか新鮮に感じられませんか?

最後に

わが家の「自由研究、そこそこのクオリティの物を一日で仕上げる」というミッションは、本記事により達成できました。ちなみに、あずま袋そのものの制作時間は一時間弱。その後のレポートまで入れても、大体二時間かからないくらいで完成しました!これでようやく夏休みを心置きなく楽しく過ごすことができそうです…。

皆さんも、よろしければこちらの記事を参考に、自由研究を行ってみてくださいね。

子育て情報ライター/姉妹ママ

ライター歴10年。普段は取材記事をメインに、さまざまなジャンルの記事を書いています。こちらでは小学生姉妹ママの目線で、日々感じたことやPTAの適正化・プチプラ情報など幅広い「子育て情報」を発信中です!家政科出身で、服飾・情報処理には強く、掃除と泣き落としに弱い、昭和生まれママ。好きな食べ物はスイカと、海老のビスク。

tonの最近の記事