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【名古屋市西区】名古屋駅から徒歩約15分。城下町の風情を残す「四間道」とは?

土庄雄平愛知深掘りライター(名古屋市)

名古屋の歴史といえば、まず思い浮かぶのは「名古屋城」でしょう。金のシャチホコも、市のシンボルとなっています。

そんな名古屋ですが、その城下町の景観が今でも守られているのはご存知でしょうか?その名も「四間道(しけみち)」

名古屋駅からすぐ、手軽に歴史情緒に浸れるのでオススメです。

「四間道」があるのは、西区の那古野。堀川の西側に位置している、一つの通りになります。この通りの成り立ちは、名古屋城の築城です。

かつて尾張の政治の中心は清洲でしたが、江戸時代前期に、名古屋へ町ぐるみで移転をすることになりました。これは清洲越(きよすごし)と言われています。

その後、名古屋を流れる堀川周辺は水運の拠点となり、米穀・調味料・酒などを城下町へ供給する役割を果たしました。そのため、大きな商家が軒を連ねるようになったのです。

「四間道」の名は、元禄13年(1700年)に発生した大火の後、防火の目的や商業活動の円滑化のために道幅を4間(約7m)に広げたことによります。

現在、四間町のトレードマークとなっている白い土壁の景観がつくられたのは、元文年間(1740年ごろ)。実に今から250年も昔になります。

周囲は企業のオフィスが密集するエリアです。都会の一角に、こんな建物が現れるのでインパクト抜群!しかし、それほど違和感なく溶け込んでいるのが不思議ですね。

伏見・丸の内勤務の方であれば、仕事上がりにそのまま立ち寄れます。平日にもちょっとした非日常を味わえるのでオススメです。

昔ながらの建物が残っている区画自体は、そこまで広くありません。ふらっと立ち寄るには程よいスケール感となっています。見所は、数軒の家屋に見られる「屋根神様(やねがみさま)」

名古屋独自の信仰風習なのですが、研究成果によると、名古屋にある屋根神様のうち、約半数が四間道のある西区に残っていると判明しています。

祀られる対象は、津島神社(疫病除け)や秋葉神社(火難除け)、熱田神宮など様々。多くの街道が結集している、名古屋らしい多様性を見せているのがポイントです!

またちょっとした所にも、歴史の軌跡や、城下町の情緒が散りばめられています。狭いエリアだからこそ、目を凝らしながら宝探し気分で歩いてみてください!

この赤い鳥居はどこにあるでしょうか?可愛らしかったので、思わず写真に収めてしまいました。

<四間道の町並み>
住所:愛知県名古屋市西区那古野1丁目
アクセス:名古屋駅から徒歩約20分

愛知深掘りライター(名古屋市)

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、愛知へUターンをして、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤務しながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。美味しい地元グルメを探しながら、名古屋市内の色彩豊かな自然を愛でるのがルーチン。 ※12月18日からLINEにて土庄雄平「名古屋深掘りチャンネル」配信スタート!毎週月曜日の10時にお届けします。名古屋のグルメから週末おでかけ情報、ディープなスポットまで盛りだくさん。ぜひ登録してくださいね♪(記事内のリンクは、Yahoo!ニュース エキスパートとの取り組みで特別に設置しています。)

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