味噌煮込みうどんを看板メニューにするお店は、昔ながら地域の方々に愛されている老舗も多いですよね。

いただく味噌煮込みが美味しいのはもちろんですが、お店に入ってから出るまで落ち着く時間が過ごせるのも魅力ではないでしょうか。

先日、たまたま通りかかって入った緑区「あづま屋」さんで、そうした癒しの時間を過ごせました。

優しそうなご夫婦で切り盛りし、常連さんがお昼を食べがてら話にやってくる地元のお店ということもあり、お店の雰囲気のなかに人情味が感じられます。

例えば、手書きのメニュー表と、整然と揃えられた調味料。特別なものではないのですが、こうした一つの風景に癒されるものです。

そして、グツグツと味噌煮込みうどんを作るお父さんと、常連さんとお話しするお母さん。待っている間の何ということのない時間をホッと和ませてくれます。

グツグツ音を立ててやってきた味噌煮込み。一気に立ち上がる味噌と出汁の香り。到着しただけで幸せになれるのが味噌煮込みです。

「あづま屋」さんの味噌煮込みは、とろみのある茶色の濃い豆味噌。辛すぎずコクがあって、どんどん飲めてしまう絶妙な味噌スープです。ガツンとした旨さと、染み渡るまろやかさの塩梅も◎

麺はやや細めの麺です。もっちりというよりツルツルとした歯切れの良い麺。しかしちゃんと味噌が染み込み、弾力もちゃんと合って、とても美味しいですよ。

「あづま屋」さんの味噌煮込みは、油揚げが多め。油揚げの甘味と味噌のマッチングが良く、旨味の凝縮した椎茸も隠れた引き立て役になっていました。

届いたときは生だった卵も、食べ終わる終盤になると、半熟の状態に。好みの状態に卵を育てて、最後に味変を楽しみます。

味噌スープと黄身が混ざると、なんとも言えない濃厚さが出てきますよね。ふわっと固まった白身も最高です。

ということで老舗うどん屋さん渾身の味噌煮込みを堪能しました。料理はもちろんですが、お店で過ごした何気ない癒しの時間が印象的。心もお腹も満たされるお店を見つけると、ちょっぴり幸せな気持ちになれますね。