名古屋めしの代表と言っても過言ではない「味噌煮込みうどん」。豆味噌の濃いスープに、コシのある太いうどんを合わせた唯一無二の煮込みうどんは、病みつきになる美味しさです。

しかし、ひとえに味噌煮込みうどんと言っても、さまざまなバリエーションや個性があります。

そこで今回は、筆者イチオシの味噌煮込みうどんを3つご紹介！愛され続けている老舗の一杯をぜひ味わってみてください。

まことや 天白店（天白区）

名古屋を代表する老舗味噌煮込みうどん屋「まことや天白」さん。コシのある麺と濃いスープを合わせた味噌煮込みうどんは、一度いただくと病みつきになる味わいです。

スープは名古屋市南区の帝国醸造さんの豆味噌に、独自配合した鰹節からとった出汁、まろやかな旨味も加える椎茸などを合わせています。複雑な旨味を感じながら、ちゃんとまとまっている印象。濃いのに、何度飲んでも辛すぎると感じることはなく、塩梅が絶妙です。

具材はネギ、油揚げ、かしわなど王道の内容。デフォルトで椎茸が入っているのは嬉しいですね！少し不均一で縮れているうどんは、真水のみで打つ伝統技法の手打ち麺。

コシと歯ごたえがあり、熟成された豆味噌が染み渡ることで、唯一無二の美味しさになります。不均一さが麺のクセとなって、食べ応えを生み出しているのがポイントです。天かすを散りばめて味変をすると、適度にこってり感が出て美味しいですよ。

五城（中区）

御園座の近くにある老舗のうどん屋「五城」さん。昔ながら地元の方に愛されるスタンダードな味噌煮込みうどんをいただけます。うどんがやってきたとき、木製の台に置かれ、特製の鉄鍋で出していただいたことには驚きました！

刻んだ白菜、油揚げにネギ、玉子、かまぼこ、かしわ（鶏肉）と、とても具沢山な味噌煮込みうどんです。具材にたっぷり味噌が染み込んでいる感じがたまりません。天かすは後から入れる方式ではなく、最初から少しかかっています。

味噌スープを一口飲むと「あ、優しい...。」という印象。豆味噌らしい味噌がとても濃いお店も多いですが、五城さんの味噌スープはコクがありながらもマイルドで、喉奥にスッと染み込んでいきました。

味噌煮込みうどんの麺は、辛くなりすぎないように塩を練り込んでいないのが特徴。それゆえに濃い味の後にも素朴な麺の美味しさが口に残ります。半熟の卵を溶かすと、濃い味噌の中に独特のまったり感が加わって、病みつきになる味わいです。

まるいち（名古屋市天白区）

天白区の老舗うどん屋「まるいち」さん。多くのリピーターさんに愛される看板メニューが「ピリ辛味噌煮込みうどん」です。一見すると普通の味噌煮込みうどんなのですが、一口啜ってみると、甘みが強い味噌スープにピリ辛さが浸透しています。

口に入れるのが億劫になる辛さではないですが、結構辛い！食べ終わった時には、サウナに入ってきたくらい額から汗が噴き出ます。この痺れる辛さが病みつきという常連さんが続出です。

表面上のものではなくて、しっかりとピリ辛さがスープのベースに溶け込んでいる印象です。スープを飲めば飲むほど、体の中がじんわりポカポカしてきます。

そして一緒に麺を啜っていきます。こねる・打つ・切る全て手作業のこだわった、純手打ち麺は食べ応え抜群！最後にとっておきの卵を溶かしたら、辛さの中にまろやかさが加わり、スープを一気に飲み干して大満足間違いなしです。

いかがでしたでしょうか。味噌煮込みうどんを看板メニューにするお店は、昔ながら地域の方々に愛されている老舗も多いです。ぜひうどんをいただきながら、アットホームな雰囲気にも癒されてみてください。