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【名古屋市周辺】名古屋で愛され続けるご当地ラーメン!脈々とつながる「好来系ラーメン」の魅力とは?

土庄雄平愛知深掘りライター(名古屋市)

名古屋のラーメンといえば、味仙を代表とする台湾ラーメンや老舗のスガキヤが挙げられますが、実は他にも隠れたローカルラーメンが存在するのはご存知でしょうか?

その名も「好来系」!千種区「総本家 好来道場」が生み出したあっさり淡麗系ラーメンです。その染み渡る奥深い味わいから、地元では根強い人気を誇り、今では暖簾分けしたお店が市内に数多く並びます。

今回はそんな「好来系ラーメン」の魅力をご紹介します。

人情味が伝わる個性的なスタイル

第一の魅力は、個性的なお店のスタイルでしょう。ポイントはたくさんありますが、まずメニューの名前がユニーク!松(デフォルト)・竹(メンマ増量)・寿(チャーシュー増量)の三種類からなり、組み合わせ次第で名前が変わります。

また、どこか道場を思わせるお店には、店是が掲げられていることが多く、その中には、人の優しさや温かさが伝わる内容が盛り込まれているのも特徴です。

あっさり系最高峰のスープ

次の魅力は唯一無二のスープです。好来系ラーメンでは、鶏ガラを中心に豚骨を少々、そしてたっぷりの野菜を6時間以上かけてじっくりと炊き上げた秘伝のスープを使用しています。そこにストレート麺、ネギとメンマ、チャーシューを組み合わせ、シンプルな一杯を作り上げています。

しかしながら、これが唯一無二の味わい。一度口に運べば、絶妙な塩加減とともに舌にじんわり伝わるスープの滋味深い旨み。そしてそこへ、香り豊かな麺も合わさることで、夢中で食べ進めてしまいます。

薬膳とも称される鮮烈な味変

好来系では、どのお店にも「高麗人参酢」が置かれています。こちらを入れることで、優しいスープに鮮やかなアクセントが加わり、また違った味わいに!「好来系ラーメン」のもう一つの表情を楽しめます。

「好来系ラーメン」が"薬膳ラーメン"と例えられることにも頷ける美味しさです。いかにも身体に優しそうな滋味深いスープと、高麗人参酢による味変。味の濃いグルメが多い名古屋めしにおいて、珍しいスタイルのラーメンです。

暖簾分けのお店も巡りたい

好来系ラーメンは、名古屋市周辺にたくさんの暖簾分けのお店があります。お店の内観やラーメンのベースは近いのですが、それぞれのお店で元祖にはない特色を備えているのが面白いです。

例えば、古いお弟子さんのお店「好陽軒(瑞穂区)」の大寿竹(麺・メンマ・チャーシュー大盛り)は極太メンマが丼に敷き詰められた驚愕なビジュアルな一杯!また、その好陽軒の息子さんも「一陽軒(天白区)」を営業されていて、そちらでは豚骨×好来系というオリジナルの一杯をいただくことができます。

ややマニアックな「好来系ラーメン」。しかし、個性的なお店のスタイルやメニュー、そしてラーメンのホッとする味わいまで、名古屋が誇るべき欠けがえのないラーメン文化が根付いています。ぜひ一度、好来系を味わってみては?

愛知深掘りライター(名古屋市)

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、愛知へUターンをして、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤務しながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。美味しい地元グルメを探しながら、名古屋市内の色彩豊かな自然を愛でるのがルーチン。 ※12月18日からLINEにて土庄雄平「名古屋深掘りチャンネル」配信スタート!毎週月曜日の10時にお届けします。名古屋のグルメから週末おでかけ情報、ディープなスポットまで盛りだくさん。ぜひ登録してくださいね♪(記事内のリンクは、Yahoo!ニュース エキスパートとの取り組みで特別に設置しています。)

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