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【北海道旭川市】お米本来の旨さが味わえる低精米の日本酒。高砂酒造の「純米酒 高砂86(ハチロク)」

都良(TORA)地域情報発信ライター(旭川市)

北海道でも有数の米どころであり、大雪山の伏流水に恵まれた旭川は、かつては十数件もの酒蔵があり「北の灘」と言われるほど、日本酒造りが盛んでした。しかし、昭和の終わりには多くが廃業や合併をして、現在は3社が残っているだけです。

そんな3社の中の1社である「高砂酒造」は、明治32(1899)年に創業した「小桧山酒造」を前身としていて、120年以上の歴史を誇る旭川を代表する老舗の酒蔵です。

創業から10年後の明治42(1909)年に建てられた建物を直売店と資料館とした「明治酒蔵」には、先代社長の応接間が再現されてたり、昔のポスターや一升瓶など懐かしい品々が展示されています。

また、直売店には「高砂酒造」を代表する銘柄の「国士無双」や「旭神威」の他、直売店でしか買えない蔵元限定の日本酒なども並んでいます。

「明治酒蔵」は旭川の観光スポットとしても人気で、伺った日も店内には日本酒好きの観光客の方がたくさんいて、試飲を楽しみながら日本酒を選んでいました。

筆者がこの日購入したのは「純米酒 高砂86(ハチロク)」というお酒です。ハチロクといえば車を思い出す方も多いのではないでしょうか。

しかし、「純米酒 高砂86(ハチロク)」は、精米歩合86%という低精米で仕込んだお酒です。数年前から低精米の日本酒が流行していましたが、あえて精米歩合を86%にして86(ハチロク)と名前を付けたところに「高砂酒造」の洒落っ気を感じますね。

大吟醸や吟醸酒と比べて、お米を磨かない低精米のお酒は、雑味が多いという先入観がありましたが、「純米酒 高砂86(ハチロク)」はお米本来の優しい甘みが口の中に広がります。

お米の味がしっかりとしているということは、食事と一緒に楽しむのにぴったりのお酒ですね。

お米を磨かないということは、同じお米の量でも多くのお酒を造れるということ。サステナビリティの観点からも注目ですね。左党にとっては、なによりお手頃な価格というのがうれしいですが。

【施設情報】
施設名:高砂酒造 明治酒蔵
所在地:北海道旭川市宮下通17丁目右1号
電話番号:0166-23-2251
営業時間:9:00~17:30
定休日:年末年始
駐車場:あり
ホームページ:https://takasagoshuzo.com/

地域情報発信ライター(旭川市)

北海道旭川市在住のフリーライター。得意なジャンルは、観光・グルメ・お酒・農業・アウトドアなど。生まれ育った旭川の美味しいもの、楽しいものなどを取材して、魅力を発信していきます。

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