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ブラタモリ三島編(仮)富士山大噴火が生んだ隠れ名所とは?

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【完全版】ブラタモリ 過去放送の一覧リスト(とらべるじゃーな!)

今回は、静岡県・三島にブラタモリ(NHK公式)が来たら。という設定で、ロケ地や、タモリさんが話しそうなことを予想してみました。それでは、タモリさん(仮)、よろしくお願いします!

#もしもブラタモリが来たら

タモリさん(仮) え〜、今日は、三島駅北口に来ています……。とは言ってみたけど、三島といえば、普通、栄えてる南口じゃないの?(笑) 楽寿園とか溶岩とか、行かないだろうけどうなぎ屋とか?(笑)

案内人(仮) はい、おっしゃる通りです。でも、三島駅は北口にこそ、富士山が生んだ隠れた名所があるんです。例えば、駅前の石垣、何だか分かりますか?

タモリさん(仮) お?これは富士山の溶岩! 何度か来たけど、意外と気づかないもんだね。線路の下にも使われてるね。

案内人(仮) そうなんです。溶岩は、三島駅の南側だけのものではないんです。今日は富士山も、よく見えてますね。夏は、駿河湾の水蒸気が上がり、見えることは少ないんですよ。

旅のお題は、「富士山大噴火が生んだ隠れ名所とは?」です。富士山麓にある三島市には、新しい観光地・三島スカイウォークや、名水が生むうなぎ料理を求めて、年間約800万人の観光客が訪ねています(三島市)。

・前編 「ブラタモリ三島編(仮)富士山大噴火が生んだ隠れ名所とは?」(今回)
・後編 「ブラタモリ風 三島の清流・源兵衛川の水は密輸品?

ブラタモリ(仮)は、三島駅の西に移動します。

三島駅北口から、富士急シティバスで約10分。下土狩駅下車。御殿場線でも移動できます、住所は三島市ではなく、長泉町です。

タモリさん(仮) これは、私の好きな下り坂ですね。この先は、川かな?

タモリさん(仮) 水の匂いがする!

タモリさん(仮) (吊り橋を渡る、中学生に手を振られて)どうも!

タモリさん(仮) おーー!! 住宅地のど真ん中に、こんな滝があるのは、驚きだね! 富士山は確か、1万年前にすごい大噴火があったでしょ? その溶岩かな??

案内人(仮) さすがタモリさん(仮)! そうなんです。この溶岩は、まさに約1万年前に富士山が大噴火したときに流れてきた溶岩で、三島溶岩と呼ばれます。ここは、鮎壺(あゆつぼ)の滝という、とても貴重な地形となります。(静岡大学

地域の高校生の紹介文
 私がおすすめしたい沼津のスポットは、鮎壷の滝です。
 鮎壺の滝は県指定の天然記念物に指定されている自然豊かな場所です。鮎壺の滝の魅力は滝のすぐ近くにまで降りることができるところです。すぐ近くに行けると聞くと小さい滝だと思うかもしれませんが、鮎壺の滝は、高さ10メートル、幅90メートルにもなる立派な滝です。そのような大きな滝のすぐ近くまで行ける場所は、他にそう多くないと思います。また、吊り橋もかかっているため、吊り橋も楽しむことができます。この吊り橋から鮎壺の滝を見ることもできます。この暑い夏の時期に行くと、とても良い涼みスポットになります。周囲の自然を感じながら滝の近くで涼むと、とても心が安らぎ、日々の疲れやストレスを忘れることができます。
 そんな自然のあるところに行くとなると、かなり歩くのではないかと思う人もいるのではないでしょうか。しかし、そのような心配は必要ありません。なんと、鮎壺の滝から徒歩数分の場所に駐車場があるため、ほとんど歩くことなく鮎壺の滝まで行くことができます。そのため、小さな子供を連れた方でも、行くことができます。また、近くに公園もあるため、遊ぶこともできる上、トイレや自動販売機もあるため、そこで困ることもありません。その他にも、春になると桜やその他の花が多く咲き、とてもきれいな景色を見ることができます。その上、晴れた日であれば、富士山を見ることもできます。
 鮎壺の滝は、そこだけで様々な景色を楽しむことができる、素晴らしい場所です。もし、あなたが沼津に来たならば、ぜひ鮎壺の滝に行ってみてください。

ところで、タモリさん(仮)。左下に茶褐色の部分があるの、お気づきですか?

タモリさん(仮) 茶褐色の地層の上に、溶岩が乗っかってるね。溶岩が1万年前の富士山のだとして、もっと前、古い富士山の火山灰か何かかな?

案内人(仮) そう!まさにおっしゃる通りで、富士山は10万年以上前にも噴火し、大量の火山灰をもたらしています。立体模型を見ると、愛鷹山(あしたかやま、模型中央)の中腹あたりまで、大量の火山灰に埋もれた形跡がわかると思います。

愛鷹山は、約10万年前に火山活動を終えていますので、そこを基準とすれば、富士山よりも、約10万歳、先輩にあたるとも言えるんです。ときどき富士山を隠してしまう山と言われますが……。

タモリさん(仮) 大先輩に失礼(笑)

※富士山の最後の噴火は約300年前。
※資料 伊豆半島ジオパーク鮎壺の滝(当ページ内の記述は、誤りを含まないように努力をしていますが、研究等の場合は、必ず書籍や論文等の記述内容をご確認ください)

案内人(仮) その後、約1万年にも大噴火があって、溶岩が乗っかった形なんですね。火山灰から成る、茶褐色の地層は、川の流れでずいぶん削られ、高さ約10mの滝が誕生しました。ここ(写真)は、滝の上ですので、溶岩の様子がよくわかりますよ!

・10万年以上前 古い富士山の噴火により火山灰がもたらされる。愛鷹ローム層が堆積。ブラタモリ富士山編(とらべるじゃーな!)で紹介されています。
・約1万年前 新しい富士山の噴火により溶岩流が、三島駅周辺まで到達(三島溶岩)。

ブラタモリ(仮)は、鮎壺の滝の東の住宅地を訪ねます。

1度下土狩駅へ戻り、北東へ徒歩数分の、三島信用金庫を見つけ、北側(写真では自動販売機が目印)の路地を入ります。

案内人(仮) ところで、タモリさん(仮)、この坂道、気になりませんか?

タモリさん(仮) きれいな微高地になってますね。さっき見た鮎壺の滝は、溶岩流の先端で、ここも緯度というか、富士山からの距離は大体同じですよね? もしかして、溶岩塚??

案内人(仮) さすがです! 当てられちゃいました。溶岩塚は、溶岩の先端部が冷え固まり、後から流れてきた熱い溶岩が、弱い部分を押し上げてふくらんだものです。

三島駅のすぐ南にある溶岩塚は、愛染院跡の熔岩塚と呼ばれ訪ねる人も多いのですが、こちらは、ちょっとマニアックな場所となっているんですね。

案内人(仮) さらに、微高地からすぐの神社は、なんと溶岩塚全体が神社になっています。

タモリさん(仮) これはすごい! 逆に神社だったからこそ、平らにならされずに残った?

案内人(仮) はい。まさにおっしゃる通りで、多くの溶岩塚は、石材として削られ、ならされてしまいました。先ほどの微高地や、こちらの割狐塚(わりこづか)稲荷神社は、貴重な生き残りなんですね。

このような各種の地形については、【ブラタモリ・フォッサマグナ】全ルートをまとめ|タモリさんが日本列島の起源を探る#190(とらべるじゃーな!)が、ブラタモリで人気が高い回です。

ブラタモリ(仮)は、再び、三島駅北口に戻ります。

案内人(仮) こちら、道の両側に溶岩が使われた道になっていますね。この道、元はなんだったか、お分かりになりますでしょうか?

タモリさん(仮) 普通の道ですよね? 切れ目が、駅入り口になってる。富士山の溶岩の切れ目を通るとは、何とも贅沢な通勤ルートですな〜(笑)

タモリさん(仮) あ〜、突き当たりに閉鎖されたトンネルがありますね。真上は新幹線だから、くぐると東海道線でしょ? お客さんを乗せて、私鉄でも走っていたのかな?

案内人(仮) 残念! 非常に惜しいです。廃線跡をそのまま生かした道路の反対側の先を見ると、工場があります。

案内人(仮) 工場のホームのような場所につながっています。かつて工場と三島の町を結んだこの貨物線は、使われなくなり、道路などになったんです。

※実際にはホーム跡ではなく、貨物線はトラックより右手に敷設されていたようです。

下の動画より転載
下の動画より転載

動画がありました! https://youtu.be/g8PfiGCQOp0(YouTube)

案内人(仮) タモリさん(仮)に、最後に見てほしいのはこちら。三島駅北口すぐの芝生広場なんですが、この下に何があると思われますか?

タモリさん(仮) 何って、マンホールがあるから、下水か何かじゃないんですか?

案内人(仮) 何と、地下は空洞で、三島風穴と呼ばれているんです。溶岩の周囲が冷え固まり、熱々の中身が、流れ去ってできるものです。ここは、かつては私有地だったこともあり、ほとんど調査されていない、貴重な風穴なんです。現在は、文字通り「隠れ名所」ですが、将来は、見学できるようになるかも知れません!

前編の今回は、「富士山大噴火が生んだ隠れ名所とは?」のテーマで、①鮎壺の滝、②割狐塚稲荷神社(溶岩塚)、③駅前の溶岩や廃線跡を回ってきました。

ところで、最後に見た工場は、製造物ではなく、ある「意外な理由」で、現在の三島の町になくてはならないものとなっています。後編で扱いますので、ぜひ、推理してみてください!

ブラタモリ(仮)三島編 後編「ブラタモリ風 三島の清流・源兵衛川の水は密輸品?|三嶋大祭りの観光に」もぜひご確認ください。

ブラタモリ(本物)の過去回を全て確認できます。
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穴場ずらし旅、愛好家

関東周辺の穴場★ずらし旅スポットを紹介。日本テレビに旅の専門家として出演(2023年4月)。Yahoo!ニュースエキスパート公式旅行ライター(2023年7月企画賞)。JTB運営・地理旅行検定取得済み。東京都在住、旅行歴500泊以上。

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