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田畑なき武田信玄を支えた身延の金山はいまどこに?

とらべるじゃーな!穴場ずらし旅、愛好家

関東圏のエモ静ずらし旅の愛好家、とらべるじゃーな!(記事一覧)です。

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大河ドラマ「どうする家康」では、いよいよ武田信玄が出陣し、徳川家康と戦うようです。

作中では、甲斐国に田畑に向く広い土地があれば、とうに世を平らかにしていたのに、という意味の信玄の言葉がありました。

山に囲まれ、洪水も多かった甲斐国では、飢饉も多く、国力を維持するには、大変な苦労があったようです。しかし、唯一の救いが金山。前回の「どうする家康」のエンドロールの後に、金山の存在が紹介されていました。

信玄堤と呼ばれる堤防が紹介されています。
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武田信玄が関与した金山周辺に向かうには、まず、山梨県南部の下部温泉に向かいます。

甲府経由なら、駅前の武田信玄像を見上げ、米が少ない甲斐国を支えた、ほうとうを味わうこともできます。

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身延線で富士川に沿って南下し、下部(しもべ)温泉駅へ。山あいの小さな駅ですが、特急ふじかわ号も停車します。

金山の麓にある下部温泉は、昭和風情の静かな温泉地。駅からは徒歩20分くらい。旅館の送迎が便利です。

下部温泉は、川を望むお風呂が多いのが魅力です。なお、下部温泉には、徳川家康も入浴したという記録があります(『国志』)。

下部温泉にある旅館の1つです。温泉街を進むにつれ標高が高くなり、さらに奥に金山が点在しています。

下部温泉を流れる川は上流には、茅小屋金山、内山金山などの金山があり、茅小屋金山は、かつては沢登りで訪ねる登山者もいたようです。

しかし、近年は台風の影響もあり、非常に危険なルートとなっており、訪ねるのは困難。内山金山は、地元の方でも躊躇する場所のようです。

代わりに訪ねてみたいのが、甲斐黄金村・奥之湯金山博物館です。下部温泉の温泉街は、下部温泉駅から離れているのですが、この博物館は、駅前にあり便利です。

金山で働く人々の様子が、精密な模型で再現されています。

※近くに日帰り温泉施設の「武田信玄公かくし湯の里 ヘルシースパサンロード しもべの湯」がオープンしました。

甲斐黄金村・奥之湯金山博物館
〒409-2947 山梨県南巨摩郡身延町上之平1787
開館時間 午前9時 ~ 午後5時(最終受付:午後4時30分)
休館日 水曜
※5月3日(水)は祝日のため開館。5月9日(火)は振替休館日。

金鉱石の掘り出しだけでなく、さまざまな精製の工程が周辺で行われました。

山奥に突如開けた、村落のような姿が想像されます。

金鉱石も展示されています。

フォッサマグナ(大地の溝)の周辺は隆起があり、高い山々が生まれました。山に囲まれ、御勅使川(みだいがわ)など、暴れ川だらけの甲斐国。武田信玄でなくても、外に攻めるしかない地形です。
コメがとれず金鉱石に頼るしかない、経済面では弱さがある土地だからこその、軍事力だったのかも知れません。

純金の展示もありました。

砂金すくいに挑戦する人も。

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著者 とらべるじゃーな!(テレビ出演個人ブログtwitterInstagram
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穴場ずらし旅、愛好家

関東周辺の穴場★ずらし旅スポットを紹介。日本テレビに旅の専門家として出演(2023年4月)。Yahoo!ニュースエキスパート公式旅行ライター(2023年7月企画賞)。JTB運営・地理旅行検定取得済み。東京都在住、旅行歴500泊以上。

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