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個人として、ギャラクシー賞（放送批評懇談会60周年記念賞）を受賞された、タモリさん。会見で、渋谷の坂の話題が登場しました。これは、ブラタモリ（的な話）になるんですけどと断りつつ、

「この渋谷は、僕、九州から、学生でこっちに出てきて、友達と一緒に、地下鉄銀座線に乗ろうと思ったんです。で、当時は渋谷は銀座線しか地下鉄なかったんですけど、

あらゆる地下の入り口行っても、地下鉄の乗り場がないんですよ。で、ふと見たら、空中を地下鉄が走ってる！ 地下鉄って空中走るの？！という驚きから、東京の坂道に興味を持つことになったんです」

写真は、現在の銀座線渋谷駅。地下鉄の駅にも関わらず、空中に線路が走る、不思議さがあります。

ブラタモリ渋谷編（2021年10月放映）でタモリさんが訪ねたのは、宮益坂。渋谷駅の東に位置し、ハチ公口からだと、山手線などの線路をくぐった先にあります。

宮益坂は、渋谷駅に向かって、約15メートルの高低差を下ってきます。

余りに急な坂は、天然の要害にもなり、台地の上には、かつて渋谷城があったほどです。現在の金王宇八幡宮（こんのうはちまんぐう）にあたります。

地下鉄銀座線は、この渋谷城の立つ台地を走って来るのですが、渋谷駅周辺が深い谷になっており、あれよあれよと、空中に飛び出してしまったのです。まさに渋「谷」です。

国土地理地図を加工

このほか、渋谷駅の四方は、どこに行っても坂道。道玄坂から分かれる坂道である渋谷百軒店は、タモリさんもよく通ったと、ブラタモリでは紹介されました。

【ブラタモリ渋谷】タモリさんが「谷底」渋谷の地形・歴史を探る#186（とらべるじゃーな！）

では、なぜタモリさんは、普通の人なら見過ごしてしまいそうな、渋谷の坂の不思議に気づいたのでしょうか？

福岡市のタモリさんの生家は、坂の途中にあったとされます。お遊戯があまりにも馬鹿らしい日は幼稚園を休み、自宅から坂を往来する人々を観察するのが日課だったと聞いたことがあります。この辺りが、原点なのかも知れません。

上京してすぐ、東京の坂道に興味を持ったタモリさん。2008年にはブラタモリの初期版（主に東京を扱う）が始まり、昨年には、在京中にコツコツと回った名坂をまとめた書籍を出版しています。

写真は、タモリさん一押しの薬研坂（港区）です。
タモリさん18年ぶり出版　イチ推しの坂はどんな坂？

タモリさんの会見内容は、昨年末の徹子の部屋での内容と、共通点が多いです。
タモリさん、2022年最後「徹子の部屋」に。内容のまとめ。（とらべるじゃーな！）