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【レビュー】MagSafe デュアル充電パッド、見た目はクールだが使いこなしは難しい

塚本直樹IT・宇宙・フード・紛争地域ジャーナリスト

米アップルが昨年12月から販売を開始した、ワイヤレス充電パッド「MagSafe デュアル充電パッド」。新たな充電方式を採用したワイヤレス充電パッドははたして使いやすいのか、レビューをお届けしたい。

コンパクトな折りたたみ設計

MagSafe デュアル充電パッドは本体左側で「MagSafe」によるワイヤレス充電、そして右側ではApple Watchが充電できるデバイスだ。MagSafeでは磁力を利用し、iPhoneなどのデバイスを固定できるのがメリット。これまでのワイヤレス充電マットのように、置き場所に気を使う必要がなくなっている。

さらに本体は折りたたみが可能で、コンパクトに持ち運べる。本体を閉じるとマグネットで両端が固定されるので、ブラブラと勝手に開くこともない。外側のアップルロゴのエンボスも、なかなかオシャレだ。

ワイヤレス充電システムとしては「Qi(チー)」規格に対応しており、MagSafeに対応したiPhone 12シリーズだけでなく、iPhone 8以降やAirPodsシリーズの充電も可能だ。ただし後述するが、その充電スピードはMagSafeに比べて低下する。

充電スペックにクセあり

このように便利なMagSafe デュアル充電パッドだが、充電スペックは利用環境によって大きく変化する。

まず最高出力となる14Wでの充電を利用するには、別売りとなる「9V/3Aに対応する27W以上のUSB-C電源アダプタ」を購入する必要がある。一方でこれまた別売りとなる「9V/2.22Aに対応する20W USB-C電源アダプタ」に接続した場合には、充電速度は11Wとなる。なお、付属するUSB-CケーブルはMacやWindows PCに接続してもかまわない。

また、iPhone 12 mini接続時の最大充電速度は12Wだ。そしてiPhoneとApple Watchを同時充電時すると、充電速度は低下する。さらにiPhone 12シリーズ以外のiPhoneをQi規格で充電した場合にも、充電は遅くなる。そしてiPhoneのLightning端子にヘッドホンなどを接続しても、充電速度は低下する。

バージョンアップを待ちたい

このように、充電速度にさまざまな制限があるMagSafe デュアル充電パッド。また本体の接続端子がUSB-CポートではなくLightningポートなのも、個人的には少しガッカリした。1万4800円(税別)とワイヤレス充電マットとしてはかなり割高な本製品、次期バージョンではもう少し完成度を高めてリリースしてほしいものだ。

Source: Apple

文 / 塚本直樹

IT・宇宙・フード・紛争地域ジャーナリスト

以前はドイツ、ウクライナ、現在はミャンマーにて取材中/Yahoo!ニュース エキスパートにて執筆中/フード系YouTubeチャンネル「Foodie Samurai 腹ぺこ侍」運営中

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