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地球の自転が急加速中!?一日の長さの過去最短記録を更新

宇宙ヤバイchキャベチ

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どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。

今回は「地球の一日の長さの最短記録を更新」というテーマで動画をお送りしていきます。

長期では地球の自転は遅くなる

地球は約24時間で1回転する速さで自転していますが、実は自転速度は長期的に見ると遅くなっていることが知られています。

その原因は月からの引力による「潮汐摩擦」という現象です。

月の引力によって地球の海が持ち上げられ、潮の満ち引きが起こると、海水と海底の摩擦によって地球の自転が徐々に減速します。

一般的に衛星の公転周期が惑星の自転周期より短いときは衛星が惑星に近付いていき、惑星の自転が加速します。

身近な例でいえば、火星とフォボスの関係が当てはまります。

火星の自転周期が24時間37分なのに対し、フォボスの公転周期は7時間39分しかないそうです。

最終的にフォボスは火星に近付きすぎて砕かれてしまうと考えられています。

一方月の公転は地球の自転より遅いため、月は徐々に遠ざかり地球の自転速度は徐々に減速していることが知られています。

最近月は地球から毎年平均約3.8cmのペースで遠ざかっていて、今後100年間で地球の自転周期は2ms(1ms=0.001s)遅くなると予測されています!

このペースで減速が続くと仮定すると地球の自転周期は5万年で1秒、1.8億年で1時間長くなる計算になります!

あくまで地球の自転速度が減速するペースが一定であるという仮定のもとなので、実際のところこのペースが続くかは不明ですが、1日が25時間になったら生活リズムが狂いそうです…

逆に言えば、大昔に月がさらに地球から近かった時は、地球は自転速度が非常に速かったことが考えられます。

月が形成されて間もない頃は地球の自転周期はたったの5時間程度だったようです!

当時の月は地球からわずか2.4万kmしか離れていなかったとか…

現在の地球と月との平均距離は約38万kmなので、いかに昔の月が近かったかがわかります。

かつての非常に距離が近かった月が地球からどのように見えていたのかを以下の動画でより詳細に解説しているので、興味がある方は併せてご覧ください!

近年自転速度が加速している?

Credit:Ⅱ Ⅶ Ⅻ
Credit:Ⅱ Ⅶ Ⅻ

先述の通り数百万年、数億年という超長期のスパンで言えば地球の自転は減速傾向にあるのですが、実は短期的に見るとそうとも言えないようです。

こちらの画像は近年の地球の自転周期が100年前に計測した物と比べてどれほど変化しているのかを示したグラフです。

±0msより大きければ自転周期が100年前より長く、小さければ自転周期が100年前より短いことを示しています。

潮汐摩擦による長期的な影響的には現在はおよそ+2msの辺りに分布している予想だったはずが、実際は1980年頃から徐々に自転周期が短くなっています。

このような短期的な自転周期の変動の原因としては、地球の中心核の運動の変化や、地球規模の水の分布の変化、さらには大気変動など、様々な要因が考えられていますが、どれが原因なのか明確にするのは困難なようです。

とはいえ依然として+の値が続いているため、100年前の自転周期を基準とした時間から徐々に時差が生じてしまいます。

例えば+2msだけ長い自転周期が500日間続くと、その時差はちょうど1秒になります。

その調整のため、1972年から何年かに一度「うるう秒」が導入されています。

うるう秒が導入されると59分60秒という時間が1秒だけ現れます。

うるう秒はこれまでに27回導入されています。

2020年は1日が一番短かった!?

Credit:timeanddate.com
Credit:timeanddate.com

このように近年は長期の見立てと異なり、自転周期が減少傾向にありましたが、去年2020年は特にその傾向が顕著でした。

こちらのグラフは去年1年間の自転周期の推移ですが、+2msどころか±0に届いていない日も半分ほどあります!

さらに過去の最短記録が-1.11msだったのが、去年はその記録を実に28回も破ったのだとか…

最短記録は7月19日に記録した-1.46msで、グラフでも明らかに他の日と比べて短い一日であったことが見て取れます。

さらに今年2021年の前半は、1日の平均の長さが2020年の平均よりも0.39msだけ短かったようです。

ですが7月1日から9月30日までは、2020年の平均よりも0.05msだけ長くなっていました。

どうやら直近では自転速度の加速は落ち着いてきているようですね。

しかし依然として非常に速い傾向が続いています。

もちろん1000分の1秒程度速くなったところで日常生活に支障が出ることはないのですが、もしかすると今後100年前の基準と比べて-の方向に下振れることが増えれば、逆に1秒減らす方向にうるう秒を導入する必要も出てきそうです。

地球の自転速度がこれほど加速している原因ははっきりとわかっていないので予測は難しいのですが、一過性の加速に過ぎず今後元に戻るのか、あるいはさらに加速が進んで行くのか…

しばらくは1日の長さにも注目です。

https://www.livescience.com/earth-spin-negative-leap-second
https://www.sciencealert.com/earth-was-spinning-faster-last-year-than-at-any-other-time-in-the-past-50-years
https://www.nao.ac.jp/faq/a0404.html

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