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火星の常識が覆った!最新の大発見3選【2022年最新版】

宇宙ヤバイchキャベチ

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どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。

今回は「火星の常識が変わった最新の発見3選」というテーマで動画をお送りしていきます。

●火星の岩の中にあるへマタイト

Credit:NASA/JPL-Caltech/MSSS
Credit:NASA/JPL-Caltech/MSSS

この写真は2017年9月にNASAのキュリオシティ火星探査機のマストカメラ(Mastcam)で撮影されたヘマタイトを含む火星の岩石です。

特定の波長だけを通すフィルターによってコントラストを強調しているため、鮮やかな紫色に写っています。

ヘマタイトは鉄鉱石の一種で、和名では「赤鉄鉱」と呼ばれます。

主成分は酸化鉄、つまり鉄の錆ですね。

ヘマタイトはギリシャ語で”血”の意味の”ヘマ”が語源です。

これはヘマタイトの粉末が血のように赤いことから来ています。

火星が赤く輝くのは火星の砂にヘマタイトが多く含まれているからなのです。

写真のようなヘマタイトが結晶化した鉱石は、地球上では池、鉱泉、湖などかつて水があった場所に多くみられます。

誕生したばかりの地球の大気は二酸化炭素や、塩酸、亜硫酸ガスが満ちていました。

大地には酸性雨が降り注ぎ、地表の鉄分が溶け出して海に流れ込みました。

約25~30億年前になると光合成を行うシアノバクテリアが生まれ二酸化炭素を吸って酸素を出すようになりました。

その酸素が海中に溶け込んでいた鉄と結合し酸化鉄の結晶として海底に沈殿・堆積していきました。

これが地球上のヘマタイトの生い立ちです。

ヘマタイトは通常、水の中で凝結沈殿するため、たまり水、鉱泉、湖などの底に層となって堆積するのが特徴です。

地球上ではヘマタイトは通常形成されるまでに水と酸素が必要です。

それが火星にもあるということは過去、火星にも水があった証拠だと考えられます。

その後、2021年2月に火星に着陸した探査機パーセベランスはジェゼロクレーターの至るところで紫色にコーティングされた岩石を見つけました。

分析の結果、これらのコーティングは酸化鉄の一種だと推定されました。

また、紫色の層には水素とマグネシウムを含んでいる可能性が高いことが分かりました。

水素と酸化鉄は、水が紫色の斑点を形成するのに関与したことを示唆しています。

これも火星にかつて水があった可能性を示しています。

●火星では高い音の方が速く届く

Credit:NASA / ESA / JPL-Caltech
Credit:NASA / ESA / JPL-Caltech

2021年3月、火星探査機パーセベランスによって火星の音が初めて人類の耳に届けられました。

実際に公開されている音はこちらです

実は火星の環境で録音するのは地球上よりずっと難しいのです。

それはなぜでしょうか、その答えは火星の大気がとても薄いことにあります。

地球の大気圧1013hPa(ヘクトパスカル)に比べて、火星の大気圧は0.6hPaと約1700分の1しかありません。

大気圧が低くなると、音源から大気に伝わるエネルギーが低くなります。

そのため、マイクに届くエネルギーも小さくなり、結果的に届く音も小さくなるのです。

しかし、結果的にはパーセベランスのマイクはしっかりと火星の音を捕らえるのに成功しました。

米ロスアラモス国立研究所の研究チームはこの火星の音のデータを使って火星での音速を測ることに成功しました。

パーセベランスのSuperCamは探査機のマストに取り付けられており、地表から2.1メートル離れています。

探査機から最大7メートル先にある岩石をレーザーで粉砕し、その時の「カチッ」という音がマイクに伝わるまでの時間を計測したのです。

この計測により火星での音の速度は秒速240メートルであることが分かりました。

地球での秒速340メートルよりもかなり遅い速度です。

本来、大気圧が音速に与える影響はそれほど大きくありません。

しかし、地球と火星ほどの大気圧の差があると明らかな差が表れます。

また、火星では低い音の場合、音が伝わるのが遅く、高い音が速く伝わることが確認されました。

240Hz以下の低音の場合、その速度は秒速230mです。240Hzを超えると秒速240メートルと240Hzを境に毎秒10メートル近く増加します。

火星は可聴帯域(20ヘルツ~2万ヘルツ)の中央付近で音速が変化する唯一の惑星です。

これは、火星表面の大気が主に低圧の二酸化炭素分子で構成されていることによるものです。

火星でコンサートをすると低音部が遅れて聞こえるので変な感じになるのかもしれません。

●火星地下の液体の湖は存在しない!?

Credit:NASA/JPL/MSSS
Credit:NASA/JPL/MSSS

2018年、火星探査機「マーズ・エクスプレス」が火星南極を覆う氷冠の下に明るいレーダーの反射を確認しました。

反射光を分析した結果、氷の下に液体の水があると推定されました。

しかし、その予想に対して反論が寄せられました。

2021年7月29日 カナダのヨーク大学などの研究チームは、データを詳しく調査した結果、レーダー信号は水ではなく粘土に反射された可能性が高いと報告したのです。

研究チームは火星の南極に豊富に存在する「スメクタイト」という粘土に注目しました。

スメクタイトの外見は普通の岩に見えますが、水を含んで膨らむ粘土鉱物です。

ヨーク大学のアイザック・スミス氏はこれを液体窒素に浸してマイナス50で凍結してみました。

これは火星南極に近い温度です。

すると、凍ったスメクタイトによるレーダー反射の信号とマーズ・エクスプレスのレーダー観測のデータがほぼ完全に一致したのです。

液体の水が存在していないという結果は非常に残念ですが、これは火星の地下に液体の水があるという主張より、筋道が通った説明になっています。

今も火星の地下には水があって生命がいるのか?

まだ結論は出ていません。

しかし、新しい発見によって私たちは少しずつ真実に近づいています。

https://mars.nasa.gov/resources/21368/science-filters-study-of-martian-rock-sees-hematite/
https://www.sciencealert.com/we-now-know-the-speed-of-sound-on-mars-thanks-to-perseverance
https://www.nasa.gov/feature/jpl/clays-not-water-are-likely-source-of-mars-lakes

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