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【都心も積雪のおそれ】南岸低気圧で関東は大雪に…山地は最大40センチ降雪も:予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
都心でも積雪のおそれ

今日5日の午後から関東では広い範囲で雪が降る見通しで、今のところ平地も含めて雪が積もる場所の方が多くなりそうです。

また山地では大雪になるところが出てくる見通しで、関東北部では最大40センチの雪が予想されています。

気象庁と国土交通省は、不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。

雪の降り出し早まる

当初の予想では5日の夕方または夜から雪が降り始めるとみられていましたが、最新の予報では降り出しのタイミングが早まり、関東では5日の昼頃から降り出すところが多くなりそうです。

そのため、5日の帰宅時間帯にはすでに都心も含めて雪が積もっているおそれがあり、早めの帰宅を考える必要があります。

予想される雪の量は

5日夕方までの24時間に降る雪の量は、いずれも多いところで、

▼長野県・山梨県:15cm
▼関東北部の山地/箱根/多摩/秩父:10cm
▼関東北部の平地:8cm
▼関東南部の平地:4cm
▼東京23区:2cm

と予想されています。

その後、6日夕方までの24時間に降る雪の量は、

▼関東北部の山地:20~40cm
▼長野県/山梨県/関東北部の平地/箱根/多摩/秩父:10~20cm
▼関東南部の平地:5~10cm
▼東京23区:1~5cm

の予想です。

これらは「降る」雪の量の予想なので、すべてが積もるわけではありませんが、ざっくり半分くらいの量が積もってもおかしくないと考えておいてください。
そして、地面の温度など条件が揃えば、降った量がそのまま全部積もることも十分あり得ます。

ノーマルタイヤの運転は危険・予防的な通行止めも

雪の道路(イメージ)
雪の道路(イメージ)

雪が降る中でノーマルタイヤの車を走らせるのは非常に危険なので、冬タイヤやチェーンでの走行ができない場合は、車での外出を控えるようにしましょう。
なおNEXCO東日本では、5日朝から管内の高速道路でノーマルタイヤの走行禁止を決めています。

また、首都高などでは「予防的通行止め」が行われる可能性も。
通常は積雪が多くなってきた段階で集中的な除雪のために通行止めを行いますが、それだと立往生を防げないこともあるため、場合によっては本格的に雪が積もる前に通行止めを判断することがあり、「予防的通行止め」と呼ばれています。

そのため、「まだそんなに積もっていないから通れる」と思った道が通れなくなっている可能性もあり、(そもそもできるだけ運転しない方が得策ですが)運転時はこまめに情報をチェックするようにしてください。

歩行はペンギン歩き&靴底に絆創膏

5日午後から6日朝にかけては広い範囲で雪が積もったり路面が凍結したりする見通し。

積雪や凍結した路面を歩く際は、歩幅を狭くして、地面に足を下ろす時はできるだけ真上から、そして足の裏全体で接地するように下ろします。
まるでペンギンのように、ちょこちょこペタペタと歩くのが一番滑りにくいのです。

また、靴底がギザギザしている滑りにくい靴が望ましいですが、持ち合わせていない場合は靴底に絆創膏を貼ることで応急的に滑りにくくできます。

貼る場所は、靴底のつま先とかかと付近がおすすめ。意外と剝がれにくく歩きやすいので試してみてください。

気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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