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急発達する南岸低気圧で大雪・大雨になる場所は?交通に影響も:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
3月12日21時の予想天気図(気象庁HPより)。低気圧が急発達しながら関東北へ。

12日は本州の南岸を低気圧が急発達しながら進み、広い範囲で雨や雪が降って、強風を伴って荒れた天気になるところもありそうです。

雨・雪・風はそれぞれどこで注意・警戒が必要か、そして春本番の暖かさはいつやってくるのでしょうか。

関東は横なぐりの大雨に

3月12日夕方の「大雨」の早期警戒情報(気象庁HPより)
3月12日夕方の「大雨」の早期警戒情報(気象庁HPより)

12日の午後は東海~東北を中心に雨が降り、特に関東南部や茨城では夕方に激しく降るところがありそうです。風も強まるため、横なぐりの降り方に。

これから雨が激しくなる神奈川、千葉、茨城と、すでに100ミリ前後の雨が降った三重は、大雨による土砂災害が浸水のおそれがあると気象庁から注意の情報が出ています。

長野の山沿いは大雪に

3月12日昼すぎの「大雪」の早期警戒情報(気象庁HPより)
3月12日昼すぎの「大雪」の早期警戒情報(気象庁HPより)

今回の南岸低気圧では、気温が高いため多くのところで雨が降るものの、長野県内の標高の高いところでは雪になり、積雪が増えるところがありそうです。

特に長野県の南部山沿いでは大雪に注意が必要です。

関東~東北南部の沿岸は強風による交通影響も

3月12日夜の「暴風」の早期警戒情報(気象庁HPより)
3月12日夜の「暴風」の早期警戒情報(気象庁HPより)

低気圧がかなり陸地に近いところで急発達するため、沿岸では時間とともに風が強まりそうです。

特に千葉、茨城、福島の沿岸部では警報級の風になる予想で、鉄道など交通に影響が出るおそれがあります。

土日は都心で20度!4月中旬並みの暖かさに

今回の低気圧通過後、明日13日以降は日に日に気温が上がっていき、土日は都心で最高気温20度が予想されています(気象庁予報、12日11時発表)。

4月中旬並みの陽気で、この週末は全国的にも平年を上回る見通し。

桜のつぼみも膨らみそうですが、花粉が大量に飛びそうですから万全の対策が必要です。

気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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