Yahoo!ニュース

天気回復とともに一時的な「冬型」に…初夏の気温から一転、マイナス17度も:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
24時間降水量最大値(気象庁HPより)。斜めの線で示される地点は観測史上最大。

前線上の低気圧が本州の南岸を進む影響で、今日9日は九州~北海道太平洋側の広い範囲で雨となり、激しい雨が降って4月としては観測史上最大の降水量を記録しているところもあります。

ただこのあと午後は、西から急速に天気が回復する見込み。

そして天気回復とともに北から冷たい空気が流れ込み、晴れても気温が上がらないところが多くなりそうです。

西から天気回復

4月9日の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)
4月9日の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)

今日9日午後は前線上を低気圧が東へ進むとともに、雨の範囲は東へ東へと移動し、西から晴れ間が戻る見込み。

昼過ぎには東海まで晴れのエリアが広がり、夕方まで雨やが残る北陸・東北や北海道も夜には晴れるところが多いでしょう。

一時的に「冬型」、大幅に気温ダウン

4月9日21時の予想天気図(気象庁HPを元に作成)
4月9日21時の予想天気図(気象庁HPを元に作成)

西から移動してくる高気圧に日本列島が覆われるまでの短い間、西に低気圧・東に高気圧という、西高東低の「冬型」の気圧配置が一時的に現れます。
「冬型」はたとえ一時的でも、北から冷たい風を吹かせる気圧配置です。

今日9日の日中の最高気温は、札幌で前日差マイナス17度となる5度、新潟では前日差マイナス12度となる11度の予想(気象庁11時発表)。
東京・名古屋・大阪も昨日より3度低い予想で、しかも夜になると朝よりも大幅に下がるところが出てきそうです。

昨日8日は季節先取りの暖かさだったところが多く、今年一番気温が上がって初夏の陽気になったところもあっただけに、体にこえたえる気温差に。
明日の朝にかけては内陸中心に、霜の降りる冷え込みになるところもありそうです。

新年度が始まって間もない時期、まだ生活のリズムに慣れていない中で体調を崩しやすいですから、いつも以上に体調管理に気をつけましょう。

気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

植松愛実の最近の記事