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『交代で再加速するのが今のレッズ』ACL浦和vsBGパトゥム【浦和レッズ川柳な試合レビュー】

浦議浦和レッズサポーター(さいたま市)

■予想より少なかった観客数

1枚のチケットで2試合見られるなら、と1試合目の「ヴィッセル神戸vs全北現代」の試合が始まる15分くらい前に埼スタに着く。

妙なものだ。南側自由席は、基本的にヴィッセル神戸のサポーター席になっていて、真ん中前には神戸サポが集まっている。私達は上の方から、それを遠巻きにしてみる感じ。

うしろからヴィッセル神戸サポーターの応援を見る
うしろからヴィッセル神戸サポーターの応援を見る

もちろん同じ日本のチームだし、2017年の済州の時みたいに何かトラブルが起きるのもイヤだしで、この試合は神戸を応援。

しかしうまく攻めきれずに延長で敗退。

試合後、コールリーダーの人が、みんなに「残念です」と挨拶して三々五々、去っていく様子まで近くで見てしまった。こっちも残念です。

延長もあったおかげで第一試合と第二試合の間が1時間ちょっとしかなかったために、あまり時間を持て余すこともなく、席に座ったまま、先発メンバー発表も聞く。

2試合見れてお得だし、ベスト16から準々決勝に進んでいるんだから集客も伸びるだろうとの予想は当たらず、南側の席は、前回よりも出足が鈍い。客層も、子供はほぼ皆無に近く、私のような、1人きりのオジサン層が目立つ。月曜夜っていうのもあるのかな。まだ夏休みは終わってないだろうに。それにしても1万6千人台とは少ない。

選手入場の際も、北側ゴール裏だけが「威風堂堂」のコレオ。南側にはコレオが出来るだけの集客がないのをわかっていたのだろう。しかし、あの赤字に黒は鮮やかだった。

赤と黒  威風堂堂  夏の宵

コレオ「威風堂堂」
コレオ「威風堂堂」

■最悪の展開が頭によぎるも・・・

東南アジアのチームには申し訳ないが、まだ私たちには「勝って当たり前」の意識はある。

それで試合開始してすぐ、松尾がゴールしたかと思った時には、「あ、やっぱりな」とその後の「ゴ―ル祭り」を予感したわけだが、いきなりのVARだ。で、ゴール取り消し。

一気に、イヤーな予感の方が広がってくる。相手のBGバトゥムというチームは、あまり爆発力はなさそうだが、パスカットもうまくて、小技も効きそう。しかも守る一方ではなく、そこそこ前にも向かってくる。うっかり相手のペースにハマって前半0-0で行ったりすると、後半焦って点が取れないうちにズルズル行って、まさかのカウンターで1点決められ、なんてパターンもあるのだ。

不安が増しているところで、なんと25分、関根がゴールかと思いきや、これも取り消し。

審判がレッズに意地悪してるのか、と邪推までした。しかもレッズはパスミスも多くて、けっこう相手にとられてる。

おいおい! 「アリ地獄」にズブズブ足がハマっていくのは勘弁してくれ。

と、そこを見事にすくってくれたのがモ―ベルグだった。つい言ってしまったね。

「今度こそ、大丈夫だろう」

三度目の  正直ゴールが  初得点

もうこれでほぼ心配はなくなった。そのあと、岩波の、誰も文句の言えないキレイなヘディングシュートも決まって、これで準決勝進出は確信する。

で、後半開始してしばらくは相手にやや攻められたものの、南側自由席から見て近い方のゴールだったが、レッズDFは崩れてない。ちゃんと敵の攻撃の目をつぶしていたので、ほぼ安心。そのうちに小泉のゴール決まったら、いっぺんに4人も交替したけど、後から出て来た明本が、それこそ目の覚めるような超高速ゴールを叩き込んでくれた。4人替えしてもレベルが落ちずに、かえってフレッシュな分、戦力アップになるってのは、最近のレッズの状況がよくあらわれてる。

4人替え  そこでターボが  再加速

となると、ぜひともユンカーの、飛び出して、GKと一対一になった末のゴール、いわゆる「飛び出しユンカー」も見たくなるところ。が、一回、惜しいチャンスはあったんだが、決めきれなかった。これはまあ、準決勝にとっておこう。

待っていた  飛び出しユンカー  きょう不発

終わってみれば4-0のほぼ楽勝。しかし、きょうはいつものアウエーサポ席がないためか、BGバトゥムのサポーターらしき人たちがアッパー席の隅で太鼓応援をしていた。大敗後も、まだ太鼓叩いて、その健闘をたたえていたのは印象的だったね。

さーて、次は25日か。私は、自由席のチケット争奪戦に参加するのを避けて、もうバックアッパーの指定席を買ってしまった。北側だけでなく、南側もこの次は満員になる気がしているのだが。

山中伊知郎

1954年生まれ。1992年に浦和に引っ越して来て、93年のJリーグ開幕時にレッズのシーズンチケットを取得。以後30年間、ずっとシーズンチケットを持ち続け、駒場、ならびに埼スタに通う。去年より、レッズ戦を観戦した後、「川柳」を詠むという「レッズ川柳」を始める。現在、去年一年の記事をまとめた単行本『浦和レッズ川柳2021』(飯塚書店)が好評発売中。現在は、山中企画で、タブレット純の3冊目の本と、お笑い系プロダクション「浅井企画」の元専務・川岸咨鴻氏の半生を追う本を準備中。『浦和レッズ川柳2022』も計画中だ。『川岸咨鴻伝  コサキンを「3億年許さん」と叱責した男』は9月上旬に発売予定。

浦和レッズサポーター(さいたま市)

浦和レッズに関する情報をまとめたり、議論したりする『浦議』を1998年から運営しています。最近はYou Tube「浦議チャンネル」もやっています。浦議チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCAFN4-ne2gUkEl6xddW71hA

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