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『ホセ・カンテの売りを発見』浦和vs名古屋浦和vs横浜FM【浦和レッズ川柳試合レビュー】

浦議浦和レッズサポーター(さいたま市)

■埼スタに行きたかった・・・

何を今さら、と言いたいようなタイミングでコロナ感染してしまった。3年半以上、感染せずに、何とか逃げ切ったかと思ってたのに。しかし、熱が出て、近所の病院に片っ端から電話したのになかなか予約が取れず、やっと取れた病院に行ったら、駐車場の車の中で待っている検査予約者がとても多かったのを見て、まだまだコロナが流行中なのを実感する。

私は、PCR検査をするまでもなく、抗原検査だけで「陽性です」と宣告された。

というわけで、もちろん埼スタ観戦はNG。仕方ない。家でテレ玉を見ることにする。

レッズVSユンカーの対決を期待してたが、そういや、ユンカーは契約の関係でレッズ戦には出られなかったんだな、と番組が始まる所で気付く。敵ながら、あのユンカーのタイミングのいい飛び出しを見たかったんで、ちょっとガッカリ。

見たかった  埼スタユンカー  ブーイング

■テレビ観戦だからわかったこと

カンテに対しては、私は開幕当初から「最後の一歩が出ないFW」としてあんまり気に入らなかった。ラファエル・シルバとかレオナルドとか、ゴール前の最後の一歩で決められる選手と比較して、どうも物足りないし、エメルソンみたいな飛びぬけたスピードもない。

だが、きょうを含めて最近の彼のプレイを見ていて、「売り」が別にあったのが、はっきりとわかった。ミドルシュートか。ゴール前の競り合いで決めるより、ちょっと離れたあたりから放つ切れ味で勝負するタイプだったんだな。

テレビのトーク番組でいうと、出演者がお互いに話をかぶせあうような掛け合いには弱くても、「○○さん、どうですか?」とMCが振れば、面白い話でもりあげてくれるような感じか。いや、あの振り向きざまのシュートはナイスミドル!であった。ナイスミドルトハ、「カッコいい中年男」のことばかりではない。

ホセカンテ  ナイスミドルと  讃えたい

小泉も、久々のスタメンでガンバってたし、惜しいシュートもあったんだが、あれが決まらないのが、どうも小泉のキャラクターにふさわしい気がするのが、ちょっと気の毒。一生懸命にやっているのに報われにくい、というイメージがやや定着してきている。イメージっていえば、この試合でカードもらってないのに、解説の福田が、「彼は一枚カードもらってますから」と勘違いしていた明本も、やると決めたらイケイケの「とっぱもん」キャラが定着つつある一人かもしれない。あと、チョコマカ動く大久保や、上下に自然体で動く酒井などがクローズアップで顔が出るシーンもけっこうあって、テレビで見ると、かえって個性が際立つ。オーロラビジョンがあっても、通常埼スタではスタンドで観戦してるわけで、選手の表情まではなかなか見えない。

小泉の惜しいシュートが相手に弾かれて、彼が悔しがるまでの一連の映像は、テレビで見た方が臨場感はあったな。しかし、その小泉を前半だけでスパッと替えてしまう監督の冷徹な判断は、たぶん正しい。

小泉に  一言言いたい  挫けるな

後半はもう、もっぱら防戦一方。別に一点取って安心したんじゃないだろうが、ほとんど攻め手がない。

テレビにうつるスタンドを見ると、アッパーに空席が目立ったので、まあ、3万人ちょっとかなと思ったら、発表は3万2千人あまり。平日夜でこれくらい集まるのは、上位対決ゆえか。まさかまた例のような「事件」が発生しやしないか少しヒヤヒヤしたが、それはなかった。

が、予想もしなかったような、とんでもない「事件」が起きた。テレ玉を見ていたら、後半アディショナルタイム、まだ試合が2~3分残ってるところで、いきなり何の前触れもなく放送が終わり、CMからニュースになってしまったのだ。急いでDAZNのほうに切り替えて試合終了を見届けたものの、あれはねーだろ、とムクムク腹が立った。NHKだって大相撲中継が伸びれば2~3分は放送続けて、ニュースはそのあとにやるのに。試合時間がのびるのをまったく想定してなかったとしたら、こんなに間抜けな話はない。

ま。逃げ切って勝ったからよかったけど。

テレ玉の  ドジでマヌケな  タイムアップ

コロナといっても、ただの風邪と変わらないくらいの症状で、あんまり病気になってる感覚がない。こりゃ、普通に街を歩いてる人は、いっぱいいそうだ。

動画:観客5万人のスコアレスドロー。浦和レッズ川柳2023【7月編】

山中伊知郎

1954年生まれ。1992年に浦和に引っ越して来て、93年のJリーグ開幕時にレッズのシーズンチケットを取得。以後30年間、ずっとシーズンチケットを持ち続け、駒場、ならびに埼スタに通う。2021年より、レッズ戦を観戦した後、「川柳」を詠むという「レッズ川柳」を始める。現在、去年一年の記事をまとめた単行本『浦和レッズ川柳2022』(飯塚書店)が好評発売中。代表を務める「ビンボーひとり出版社」山中企画では、今月、漫才協会在籍30年の浅草芸人・ビックボーイズ・なべかずおが半生を振り返る『たまらんぜ! 芸人人生七転び八転び』をリリース。夏には、テレビの夢グループCMで、石田社長の横で「社長~! 安くしてエ~!」の甘え声でお馴染の歌手・保科有里の本を出す予定。

浦和レッズサポーター(さいたま市)

浦和レッズに関する情報をまとめたり、議論したりする『浦議』を1998年から運営しています。最近はYou Tube「浦議チャンネル」もやっています。浦議チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCAFN4-ne2gUkEl6xddW71hA

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