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コスプレ衣装を作るのに適した生地の選び方! コスプレ衣装制作講座5-1

コスプレ衣装を自作したとき、同じデザインの衣装なのに、なんだか自分が作った衣装は野暮ったい。
なんでだろう?
それは生地に一つ原因があるのかもしれません。

コスプレイベントはだいたい普段着で出かけて、イベント会場の更衣室で着替えますよね。
なので衣装はたたんだり効率よくカバンなどに入れて持っていくと思います。
なので、たたみジワができにくい素材を使うのがおすすめです。

無地ならポリエステル

近くの手芸店さんで手に入りやすいのは、ほとんどが綿生地です。
ですが綿はシワになりやすいでんす。
ポリエステルは熱を加えないと折り目が付きにくい性質があるのでシワになりにくいんですね。

染めたい場合は綿がおすすめ

グラデーションに染めたい。違う色に変えたい場合、ポリエステルは染まりにくいので、慣れていない方は綿の方が染めやすいです。

ポリエステルは90度以上のお湯で染めないと染まりにくいのに対し、綿生地は30度くらいのぬるま湯でも染められる染料もあるので、色替えや、グラデーション染めは綿がやりやすいです。
ポリエステルで染めるときは、塗れている時よりかなり濃いめに染めないと、すすいで乾かすと色が薄くなります。

ブロード、ツイル、サテンどれを選べばいいの?

市販されている生地の名前は「素材名・織り方・商品名(生産地名)」が混在しています

  • 素材名 綿(コットン) 麻(リネン・ラミー)羊毛(ウール) 絹(シルク) ポリエステル アクリル アセテート ナイロン キュプラ
  • 織り方 平織 綾織(ツイル・ギャバジン) 朱子織(サテン) 梨地織(アムンゼン)これに織り+密度や織り+縦横の本数、織り+繊維の特徴でついている名前もあります。
  • 商品名・生産地名 ベンベルク(商品名) テトロン(商品名) マリメッコ(メーカー名) リバティ(メーカー名)インディゴ 生地ではないですがマジックテープも商品名です(面ファスナー)

同じ素材でも織り方、繊維の太さで風合いが変わります。
また同じ織り方でも、素材で性質が変わります。

例えばサテンというのは織り方なので、綿のサテンもあれば、ポリエステルのサテンもあります。

・綿のサテンは吸湿性があり肌触りが良いのですが、シワになりやすいです。

・ポリエステルのサテンはシワになりにくく、軽いです。柔らかいイメージのある方も多いと思いますが、繊維の太さと密度によって分厚くしっかりとしたサテンもあります。

・アセテートのサテンは手芸店でよく見かける90cm位の幅の光沢の強い張りのあるサテン。
絹を模して造られているので水に濡れると光沢が落ちます。

こんな感じで同じサテンでも性質が違うんですね。

組み合わせが多すぎて分からない!!

家から着て出かける普段着と違い、イベント会場に持っていって着替えるという性質上、出来るだけシワが出ないほうが良いと思います。

なので基本は原材料:ポリエステルの物から選んでいきましょう。
いろいろ生地の種類はありますが、コスプレ向きの生地で、手芸店さんで置かれている定番生地の種類はそんなに多くありません。

・シャツ・ブラウス向き
 ブロード(ポプリン) シーチング ダンガリー、オックスフォード
TCブロードのTはポリエステルの事です。(テトロンというポリエステル生地の商標名のT)

・ズボン・ジャケット・コート向き(中厚地)
 ツイル、ギャバジン(ギャバ)

・ドレス向き
 サテン、ジョーゼット(透ける・柔らかい)、オーガンジー(透ける・張りがある)

地方の手芸店で手に入りやすいのは上記の生地です。
ですが地方の手芸店の場合上記の生地は綿素材のものが多いです。
大都市の大きい手芸店さんだとポリエステルのツイルや、ブラウス生地も販売されていますが基本地方の小さい手芸店ではポリエステルの生地はあまり流通していなかったりします。

地元にない場合は取り寄せよう

地元の手芸店にポリエステルの無地の生地の取り扱いがない場合は通販で取り寄せることになると思います。
しかし、ディスプレイによって発色が異なるので、実際の色と多少違う場合があります。
事前にサンプルを取り寄せてから購入するのがおすすめです。
サンプル取り寄せ→届いたサンプルを見て色確認してから生地の注文→配送の時間がかかるので、それをみこして早めにサンプルは取り寄せたほうが良いですよ。

>>コスプレ衣装の作り方講座 目次

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