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【赤穂市】一度ならずとも何度でも食べたい!お食事処「万るやま」のおまかせ定食が本当においしい!

歌見フリーライター、御朱印ガール、仏像女子(赤穂市・相生市)

お食事処「万るやま」をご存知でしょうか。国道250号沿いの一軒家の純和風の店舗です。
かつては、大切な方の接待や特別な日に使う日本料理店でしたが、2019年4月にリニューアルオープン。そこで提供している「おまかせ定食」が大人気なんです。だって本当においしくてお値打ちなんですもの。この定食の内容とその裏にあったドラマをご紹介します。

風情ある佇まいの和風の一軒家

「万るやま」は、国道250号沿いで、JR播州赤穂駅からも徒歩5分というアクセスの和食処。

玄関前に打ち水がされ、風情ある玄関の引き戸を開けると、もう一つの扉があり、季節の花がしつらえてあります。

二間続きの座敷
二間続きの座敷

こちら、お店の内観です。
床の間には、掛け軸と生花が飾られています。
二間続きの座敷をオープンにして、和風のテーブルと椅子を置いています。

4畳半の広さの個室
4畳半の広さの個室

個室もあるんですよ。
丸窓があって風情ある雰囲気のこぢんまりとしたお部屋で、小連れやファミリーの方に人気のスペースだとか。

土日こそファミリーや夫婦連れのお客さんもありますが、平日は女性率90%と、舌の肥えた女性層に支持されています。

コースで出てくる一品を一つのお膳に

おまかせ定食1,500円
おまかせ定食1,500円

ここでいただくお食事は、おまかせの定食のみ。
食後のドリンクはオプションで、+150円です。
季節によっては、松茸の土瓶蒸しや牡蠣の小鍋などをオプションで注文することができます。

訪問した日は、向付:鮪叩き長芋、小鉢2種類:若竹煮・菜の花・飯蛸・かしら芋・百合根、わかさぎ南蛮漬け、揚げ物:コロッケ、サラダ:生野菜のサラダ、蒸し物:小茶碗蒸しべっ甲あん、ご飯:白ご飯・いかなごくぎ煮、赤だし、香の物という内容で、あしらいや器にも季節感があふれてて、とても美しいですよね。
私がお邪魔したのは、ちょうど桜が満開の頃。茶わん蒸しの器には桜があしらわれ、小鉢の一品の百合根も花びらの形にカットするなど、きれいに彩られています。
和食のミニコースが一つのお膳に並べられ、目にも鮮やか、おなかもココロも満たされるといった感じです。

食材は、JAの旬彩蔵や地元の魚屋さんなどで調達。できるだけ地元のものを使って、丁寧に手作りしています。

デザートのゼリー
デザートのゼリー

こちら、デザートの八朔ゼリーです。
このゼリーがまた甘みと酸味のバランスが抜群で、おいしいんです。
季節によって、パインだったりラズベリーだったり、こちらもその時々で替わっていきます。

とにかく、遠方から友達が来たり、おいしい和食が食べたくなったら、行きたくなるのが「万るやま」。
内容や器は日替わりではないものの、季節に応じてその時々で替わっていきます。
いずれにしても、いつもみんな大満足で笑顔になるお膳なんです。

自家製じゃこ山椒煮は、お土産にもぴったり。
山椒の香りがきいた上品な一品です。

お弁当も好評

お弁当もあるんですよ。
こちら季節感あふれる彩り豊かな和食弁当「花筏(はないかだ)」が1,620円。

法事にも利用できるこちらの「松花堂弁当」は4,104円です。

いずれも、2個以上で2日前までに要予約です。

悲劇を乗り越えてリニューアルオープン

店主の丸山俊治さんは、かつて大阪の料亭やホテルなどで修業した、和食一筋40年を超える職人。生まれ育った地元に帰って、1996年にこの店をオープンしました。
当時、1階は個室3部屋とカウンター席、2階は広間の宴会場を備える料亭として営業していました。

そんな丸山さんに悲劇が起こったのが2017年1月。脳出血で倒れ、右半身が動かなくなってしまったのです。最初は車椅子の状態でしたが、リハビリ訓練を続け、少しずつ回復。一方ならぬ苦労と努力があったと思いますが、一時は店をたたむことも考えたそうです。
和食職人の命ともいえる右手は握力を失ってしまいましたが、幸いなことに舌は健在でした。妻の理恵さんは「じゃあ、リハビリしながら何かできる範囲でやったら」と励ましたそうです。
「繊細な日本料理は無理でも、定食ならできるのでは」と、今の形でのオープンに至りました。丸山さんは「できていたころの自分の2割もできない」と話しますが、理恵さんら周りの人と協力をしながら営業を続けていたら、徐々に口コミで評判が広がり、女性客に支持されるお店になっていったのです。
「会席一本でやっていたころと、お客さんの層ががらりと変わりましたね。コロナの影響もあって会社の接待などのご利用も減っていただろうし、今考えるといいタイミングだったのかもしれません」と理恵さん。
丸山さんは「料理は自分の気持ちだけじゃダメ、食べてくれる人がいてくれてこそ。その人が美味しいと思ってくれたら、それが一番」と話します。

そんな思い入れたっぷりのお膳です。間違いないので、ぜひ一度味わっていただきたいです。

万るやま
住所:兵庫県赤穂市加里屋74‐13
電話番号:0791-43-8832
営業時間:11:30~14:00(入店は13:30まで)
定休日:月曜
URL:http://www.web-maruyama.sakura.ne.jp/

フリーライター、御朱印ガール、仏像女子(赤穂市・相生市)

フリーダムな仕事人で、居住地・赤穂から、兵庫県を中心とした関西一円を飛び回っています。旅行が好き、旅先でおいしいものを食べるのが楽しみな食いしん坊です。手がけた「乙女の御朱印めぐり旅」シリーズ(共著)で紹介しきれない神社仏閣の魅力、女子目線でのグルメやショップ情報、イベント情報なども、赤穂・相生発でお届けできたら幸せです。

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