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ラストシーンのセリフを聞き逃すな! 最後のひとことが痛快な映画3選

渡辺晴陽作家・脚本家/エンタメアドバイザー

寒い日が続いています。
外出を控えて家にこもりがちになることも多いのではないでしょうか。そんなときに配信などで楽しめる、ラストのセリフが胸に刺さる映画を3つ紹介します。

その一言で悲劇が喜劇に

『ノック・ノック』(Knock Knock)

2015年のサスペンス映画で、監督はイーライ・ロス、主演はキアヌ・リーブスです。
妻や子どもたちが旅行に出かけ、仕事のため一人で留守番している主人公のエヴァン。そこにイカれた美女が二人訪ねてきて、エヴァンはとんでもない悲劇に見舞われます。

とにかくエヴァンが酷い目に遭い続ける本作。
最後は、ある少年がポツリと発する一言で締まります。
その一言によって、悲劇は一転して、喜劇のように見えてきます。

冒頭でエヴァンが家族と過ごす日常場面が、しっかりと全体の伏線になっているのもいいですね。一度見た後で、伏線を意識しながらもう一度見てみると、より味わい深く楽しめます。
また、一見すると取り返しのつかない悲劇に見舞われるエヴァンですが、後日談を想像すると意外と救いがあるような気もします。なにせ、美女二人がいろいろと証拠を残してくれているので。などと、映画で描かれていないその後を想像しても面白い作品でした。

雨の夜が全ての元凶
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悪態に感じるのは憎しみよりも愛情?

『ANNA/アナ』(ANИA)

2019年のスパイ・アクション映画で、監督はリュック・ベッソンです。
モデルのアナは、裏ではスパイとして暗殺などの仕事をさせられています。アナは自由を望みますが、どんどん苦しい状況に追い込まれていきます。

派手なアクションが爽快な一方で、アナに感情移入すると苦しくなる場面も多い本作。最後はある女性が罠にハメられ、その際につぶやく独り言で幕が閉じます。

劇的な展開が続く作品なのに、ラストは短い一言で締めくくられるのがオシャレで素敵です。決して多くを語らせず、表情で全てを表現している辺りがたまりません。
最後のシーンが素晴らしいため、鑑賞後は清々しい気持ちでエンドロールを眺めることができるはずです。

華やかな表の顔の裏では…
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核心をついた一言にスッキリ

『エスター』(Orphan)

2009年のスリラー映画で、2022年には前日譚を描いた続編『エスター ファースト・キル』(Orphan: First Kill)が公開されました。
三人目の子どもを流産したケイトは、心の傷を埋めるためにエスターという少女を養子に取ります。一見すると聡明な少女だったエスターですが、徐々に不気味さや異常性を見せ始めます。そして、ケイトやその子どもたちは怖ろしい目に遭うことに……。

過激なホラー作品のような生々しい描写はありませんが、不気味なことが次々に起こり、恐怖がじりじりと詰め寄ってくるような本作。

刺さるのは厳密には最後のシーンのセリフではなく、最後から二番目の言葉なのですが、この一言が実にスカッとします。本作を見た方はみんな、同じことを言ってやりたくなるはずです。

謎が謎を呼ぶミステリーの要素もあり、その点も面白い作品なので、ちょっと不気味で謎めいた感じの映画を見たいときにはオススメです。幽霊系のホラーではないので、見終わってしまえば怖さはあまりありません。

楽しい場所のはずのツリーハウスの内側で恐ろしいことが
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今回は最後のセリフにグッとくる作品を3つ紹介しました。

ラストの一言が良い「終わりよければ全てよし」の究極系とも言える(かもしれない)作品たち。どの作品のセリフも痛快で、監督はその一言を言わせるために映画全体を撮ったのではないかと思えてくるほどでした。
ご覧になる際には最後まで気を抜かず、ラスト一言を聞き逃さないようにご注意ください。

作家・脚本家/エンタメアドバイザー

国立理系大学院卒、元塾経営者、作家・脚本家・ライターとして活動中。エンタメ系ライターとしては、気に入ったエンタメ作品について気ままに発信している。理系の知識を生かしたストーリー分析や、考察コラムなども書いている。映画・アニメは新旧を問わず年間100本以上視聴し、漫画・小説も数多く読んでいる。好みはややニッチなものが多い。作家・脚本家としては、雑誌や書籍のミニストーリー、テレビのショートアニメや舞台脚本などを担当。2021年耳で読む本をつくろう「第1回 児童文学アワード」にて、審査員長特別賞受賞。

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