【富士宮市】『陣馬の滝』は、天子山塊からの地下水と溶岩層の隙間からの湧水が交じる五斗目木川の起点!
水質が大変良く、美しい渓相で渓流の芝川の本流と間違えられやすい五斗目木川(ごとめきがわ)は芝川の支流で、その起点となるのが『陣馬の滝』です。
『陣馬の滝』は源頼朝が富士の巻狩りを行った際、日暮れとなりこの滝の近くで一夜の陣を張った事から名付けられました。
広い駐車場があり、北側に『陣馬の滝遊歩道』という看板があります。
看板から100mほど歩くと、あちこちの溶岩層の隙間から絹糸を一斉に垂らしたような、輝く清水が勢い良く流れ落ちています。
東側の流水は富士山からの湧き水で、西側は天子山塊からの地下水だとも言われています。流れ落ちた滝つぼで交じり合うんですね。
『陣馬の滝』は富士宮市の『保存湧水池』に指定されており、各地からポリタンクを持って水を汲みに来ている方の姿も見られます。
またすぐ近くにある遠照寺(おんしょうじ)の境内には『太鼓石』と呼ばれる筒状の石が祀られています。
この石は源頼朝が富士の巻狩りの際に、この付近に陣を敷いた晩、滝の方から太鼓を打つような音が聞こえたので配下に調べさせたところ、見つかった中が空洞な石の事です。
ちくわのような形をした『太鼓石』。なぜこんな形をしているかというと、富士山が噴火した時に樹木が溶岩に覆われて、樹木が溶岩の熱で燃えてなくなり、輪のような溶岩が固まってできた『溶岩樹形』と呼ばれるものなんです。
真ん中が空洞になっている石に滝水が打ち付け、太鼓の様な音を出していたのですね。
毎年夏には地元有志による「陣馬の滝まつり」が開かれ、 地元猪之頭小学校の生徒による「陣馬の滝太鼓」の演奏が披露されるそうです。
訪れた際、遠照寺内から太鼓の音が聞こえていましたが、これはお祭りに向けて練習していた音なのかもしれません。
近年はコロナ感染予防の為、中止になってしまっていたようです。2022年にはまた盛大に開催されることを願います。
陣馬の滝:富士宮市猪之頭529
アクセス:県道414号線を北上すると、猪之頭の郵便局を過ぎた辺りに陣場の滝の看板あり、左折して100mほど
駐車場あり:25台