【富士宮市】『鎌倉の13人』曽我兄弟の眠る霊地と曽我八幡宮を訪ねて!
現在日本三大仇討ちに数えられる『曽我兄弟の仇討ち』は、富士宮市で決行されました。
ここ『曽我八幡宮』は兄祐成と弟時致、そして虎御前をご神体として祭礼されています。
この地は兄祐成が討たれた場所とも伝えられていて、源頼朝が命を懸けて仇討ちを成し遂げた曽我兄弟の気持ちに感心し、渡辺主人に祀らせたのが創建の由来と言われています。
一緒に祀られている虎御前は、兄祐成の妾で、二人亡き後兄祐成ゆかりの地を巡り仏道に専念したそうです。
そんな由緒のある『曽我八幡宮』は富士宮市上井出の第一町内集会場を右折した場所にあります。
右折すると車1台が走れるくらいの細い道になり、曽我八幡宮の鳥居をすぎてすぐの広くなった場所に『曽我神社 駐車場』という白い看板があります。
特に区切りなどはされていませんが、5台ほど停められる感じです。ただ出入口が狭く、車高が低い車だとついてしまう可能性がありますので注意が必要です。
大きな鳥居の裏には、緑の屋根と赤い階段、桃色の柱が印象的な拝殿がありました。
ふと弟思いで優しい兄祐成(緑)が虎御前と弟時致の屋根になり雨を凌ぎ、兄を慕う弟時致(赤)が二人を支え、虎御前(桃色)が二人を優しく包んでいるような、そんな風に感じ取れたのは私だけでしょうか。
ちょうど拝殿の鍵を閉めている方にお会いすると、『今日はお祭りがあったから、神社の周りが綺麗になっているでしょ』と教えてくれました。
曽我神社東側の集会場で毎年恒例で世代交流会が行われているようです。地域の方々が集まる神社なんですね。
来た道を戻り、東側に伸びた細い道を進むと、まだ時期には早いようで固い蕾でしたが、左側には梅の木が通りを彩るように植わっています。
その先に進むと、天にまっすぐと伸びた背の高い杉の木林があり、階段を登った所には二体の五輪塔がありました。ここは『曽我兄弟の霊地』だと言われています。
何かの本で『人が本当に死ぬときは、忘れ去られた時だ』と読んだことがあります。
兄弟と1人の女性の固い絆は829年経った今でも人々に語り継がれ、今でもここにひっそりと息づいているかのように思えました。
曽我八幡宮:富士宮市上井出1804
曽我兄弟霊地:曽我八幡宮より東へ約200m