【富士宮市】木之花咲耶姫命の御子神を祀る『二之宮浅間神社』と『若之宮浅間神社』
浅間大社のご祭神、木之花咲耶姫命は、農業、漁業、織物業、酒造業、海上安全・航海安全など幅広いご利益・ご神徳がある神様というのはご存じの通りですが、絶世の美女だったといい、美の神様で女性からの信仰も厚いようです。
また、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)と結婚した木之花咲耶姫命は、たった一夜で子を身ごもり、瓊瓊杵尊は、木之花咲耶姫命の不貞を疑いました。
木之花咲耶姫命はお腹に宿した子どもが瓊瓊杵尊の子であるという証をみせるため、火を放った産屋で、無事に3人の男の子を出産しました。
このような神話があり木之花咲耶姫命は安産の神様としても知られています。
そして木之花咲耶姫命が火を放った産屋で産んだと言われる御子神を祀る、境外摂社が『二之宮浅間神社』と『若之宮浅間神社』なのです。
浅間大社西門より北に向かう坂道を登り切ったところに、『二之宮浅間神社』は古くから鎮座しています。
大きな白い御影石に彫られた『二之宮浅間神社』という文字。
階段を登ると、足元には溶岩が露出していて、整備される前の富士宮の地を感じる事ができます。
奥には木製の拝殿と神殿があり、背後には富士山を望む事ができます。
『二之宮浅間神社』のご祭神は木之花咲耶姫命の第三御子神である火遠理命をお祀りしています。火の神、水の神、田の神、そして五穀豊穣の守護神でもあり、信仰を集めているそうです。
また『二之宮浅間神社』のほぼ平行線上には『若之宮浅間神社』があります。
『二之宮浅間神社』とは対照的な赤い拝殿が目を引きます。背後には同じく富士山を望む事ができます。
『若之宮浅間神社』のご祭神は、木花之咲耶姫命の第一王子である火照命をお祀りしています。五穀豊穣、無病息災、家内安全、また商売繁盛など産業の神様でもあり、地域の産土神として信仰を集めているそうです。
母である木之花咲耶姫命がご祭神の『富士宮本宮浅間大社』の前に鎮座する『二之宮浅間神社』と『若之宮浅間神社』。
神様の家族愛を垣間見た気がして、ふと笑みが零れました。
二之宮浅間神社:富士宮市光町2-1
若之宮浅間神社:富士宮市元城町32-28