【富士宮市】のどかな農耕地に囲まれた『日吉神社』~市内第3の社格を有する由緒高き神社~
近代社格において富士山本宮浅間大社と村山浅間神社と並ぶ郷社以上の社格を持つ『日吉神社』。
旧称は山王神社権現として、寛永16年に創建。国造り医薬の神として知られる『大名牟遅神』、農業や醸造の神の『大山咋神』をご祭神としているそうで、かつては市西部の中心的な社として信仰されて来たようです。
近代社格とは明治4年『延喜式』にならって、太政官布告により新たに神社を等級化した制度です。
近代社格制度では、社格を官社と諸社、無格社に分けられ、諸社は府社=県社=藩社>郷社>村社のような等級になっていましたが1946年、連合国軍最高司令官総司令部の神道指令により神社の国家管理が廃止されると同時に廃止されました。
ちなみに富士山本宮浅間大社は官幣大社、村山浅間神社は県社、『日吉神社』は郷社となっていて、近代社格においては市内3番目の神社となっています。
綺麗な河水が勢いよく流れる用水路の上にかかる橋を渡るとすぐ境内になります。
右側には小さな石を祀った『六十三年七月三日』と記された30センチほどの鳥居がありますが、何を祀っているのかは不明です。
その横には子安神社が祀ってあります。
石造りの鳥居を潜ると、右側には何やらブルーシートがかけられた丸いものがありました。
後で調べたところ、例祭で子どもが相撲大会を行う土俵のようです。
正面には趣のある木造社殿があります。
裏には朱色の神殿があり、木造の廊下で繋がっています。
樹木で囲まれた境内。木々の間からは富士山が見えます。
艶やかさはありませんが、境内目の前に広がる豊かな農耕地は『日吉神社』のご祭神『大山咋神』の神徳と地元の方々の信仰の賜物ではないのでしょうか。
日吉神社:富士宮市下条1534
アクセス:県道184号を富士宮駅側から北に向かい、ドイファームさん看板に沿って左折。150mほど先を左折して100mほど右側。