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【富士宮市】ねぇねぇ知ってる⁈富士宮市は違う周波数が混在する数少ない地域なんだよ

渡辺雅来地域情報発信ライター・執筆家(富士宮市・御殿場市)

一般家庭に供給されている電気は交流と言う電気のプラスとマイナスが入れ替わっていて、これを電源周波数と言い、入れ替わる回数を周波数(ヘルツ)と呼びます。

日本の電源周波数は富士川と糸魚川を境にして東側が50Hz、西側が60Hzとなっています。同じ国内で違う電源周波数を採用しているのは、世界的にも珍しく、その中でも違う周波数が混在している地域は珍しいそうです。

富士宮市は市内に富士川が流れているため、違う周波数が混在している数少ない地域の1つなんですよ!

市内で富士川西側に位置するのは旧芝川町内房になります。今回は周波数を分ける富士川にかかる『新内房橋』と『釜口橋』をクローズアップしてみました。

広くて走りやすい新内房橋
広くて走りやすい新内房橋

『新内房橋』は広くて通行しやすい橋です。尾崎バイパスが開通し、山梨や新東名の新清水ICにアクセスしやすいことからかなり通行量が増えました。

富士川に架かる橋としては最短の橋
富士川に架かる橋としては最短の橋

もう1カ所の『釜口橋』です。橋の下には釜口峡があります。
釜口峡は日本三大急流のひとつである富士川が一番狭まった場所です。その昔では水運最大の難所と言われ、渡し船で渡るのは非常に困難だったそうです。

流れが荒れていて煮えたぎる窯のように見える事から釜口峡と名付けられたそう。
流れが荒れていて煮えたぎる窯のように見える事から釜口峡と名付けられたそう。

また川幅が富士川の他の地点と比べて短かったことから、古くから架橋が行われていました。

徳川家康が富士山本宮浅間大社に参拝するのに、この釜口峡にかけられた橋を渡ったと言われています。

水難事故で亡くなった人達の慰霊碑
水難事故で亡くなった人達の慰霊碑

しかし架けられた吊り橋はたびたび落橋し、1918年には歩兵が橋を渡ろうとして落橋し、7人もの死者を出したそうです。水難事故で亡くなった人達の供養として、供養塔が建てられていました。

その後トラス橋に架け替えられて現在に至ります。

自然の彫刻が目を引きます。
自然の彫刻が目を引きます。

橋から見た釜口峡は、岩肌が露出し流れの激しさを物語っています。

この2つの橋を渡って西側は同じ富士宮市内ではありますが、60Hzの地域になっています。

周波数の違いを気にしたことはあまりないと思いますが、電化製品を見ると50Hzか60Hz、あるいは50/60Hzと表示されています。50/60Hzの表示があるものは、どの地区でも使えますが、単独表示のものは、その地区でしか使えません。周波数の違う電化製品をそのまま使うと故障の原因してしまうこともあるので注意が必要です。

ということで、富士宮市にまつわる豆知識。覚えて置いたらどこかで役に立つかもしれません。

新内房橋:静岡県道75号清水富士宮線・富士宮市内房

釜口橋:静岡県道75号清水富士宮線・富士宮市長貫1063

地域情報発信ライター・執筆家(富士宮市・御殿場市)

身近の新しい発見や、小さな幸せを探して日々バイクで放浪しながら活動しているライターです。記事を通じてみなさまの発見や幸せに繋がれば嬉しいです。趣味はバイク、ガーデニング、猫(無類の猫好き)です。

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