【富士宮市】絶滅危惧種『カタクリ』が身近で見られる~富士根北中学校南側の群生地~
『カタクリ』という花を知っていますか?
発芽から開花までに7年もの月日をひっそり土の中で耐える、まるでひたむきな乙女のようなカタクリの花。
まだ寒さが残り、他の草花が眠っている早春に、下向きに薄紫色の可憐な花を咲かせます。
早春の里山を彩る花ですが、本格的に春が訪れた頃には葉も黄色く枯れ果てて、6月頃には地上から姿を消してしまい、また来年の春まで地中で眠って過ごします。
現在はジャガイモやサツマイモから抽出したデンプン粉が用いられている片栗粉ですが、かつてはカタクリの球根から作られていたそう。
しかし乱獲や土地開発、里山の荒廃により生息地を奪われ、今では絶滅危惧種となってしまいました。
そんなカタクリの花を身近で見ることができる場所があると聞き、やってきたのは富士根北中学校南側です。
富士根北中学校の生徒たちがカタクリの調査や保護、繁殖など、カタクリを守るための活動を行い、訪れる方々へ「カタクリ新聞」を配布したり、カタクリの説明をしたりする活動も行っているそうです。
運動場を越えると、富士根北中学校の壁にはカタクリの花の絵が描かれていました。
それとは逆の右側に曲がるとすぐに開けた未舗装の駐車場があります。
群生地と駐車場は地続きなので、駐車場から直で群生地へと行けます。(落葉で足元が滑るので気を付けてください)
立っているとなかなか分かりづらいですが、しゃがんでみると可憐な薄紫色をしたカタクリの花が沢山咲いています。
運動場越しに富士山も見えるので、性能の良いカメラなら富士山をバックにカタクリの写真も撮影できそうです。
早春の短い期間だけ姿を現す草花を「春の妖精」と言うそうです。
1年のほとんどを地中で過ごし、春のひとときだけ地上に現すカタクリの花はまさしく「春の妖精」!
早春のひとときだけ地上に姿を現すカタクリの花。見るだけで幸せな気持ちになれますよ。
カタクリの里
住所:静岡県富士宮市村山935-1(富士根北中学校の住所になります)南側