9月10日、富士山の全登山ルートが閉鎖になりました。環境省の調べによると今年の富士登山者は約16万人で、昨年の2倍の登山者が訪れ、そのうち富士宮ルートでの登山者は約4万1500人だったそうです。

11月中旬から4月下旬頃まで、富士宮五合目に通じる富士山スカイラインが冬季閉鎖となります。
登山シーズンの夏場では、日の出は真東から北寄りに登るため、富士山の南側にある富士宮口五合目からでは、富士山に遮られてしまうのですが、10月になると真東から南側にずれて来る日の出を見る事ができます。

しかし、日の出の見られる冬季になると、富士山スカイラインが閉鎖してしまうので、富士宮口から日の出を見られるチャンスは、約1ヵ月のこの時期だけということになります。

今だけ期間限定の日の出を拝みに、富士宮口五合目にやって来ました。

まだ暗い時間帯、外気温は5度。真冬並みの寒さです。防寒着がないと車の外には出られません。

徐々に明るくなってくる空の下の夜景は何とも神秘的です。ここからは裾野から沼津、富士宮から富士、遠くに静岡市辺りまでの夜景が見えます。

そして、ご来光。素晴らしい光景に、周りにいた方々も歓声を上げたり、写真を撮影したりしていました。

雪がない富士山の表面が日光に照らされて赤く染まる『赤富士』は、山の雪が解けてなくなる7月から積雪する10月頃にしか見る事ができない現象なんです。富士山の山肌は、まるで赤く発光しているように、赤く光り輝いているように見えます。

今しか見られない幻想的な目を見張るほどの光景。

ちなみに雪化粧の富士山が赤く染まるのは『紅富士』と呼ぶそうです。

この景色が見れたのは、時計回りの一方通行で円状になっている五合目の南端の物資運搬ブル発着基地のあるカーブの下辺りからです（yahoo!マップ参照）。

五合目からは見えませんでしたが、宝永山を登ると先日の初冠雪が微かに見えたそうで、宝永山登山した友人から写真をもらいました。

富士宮登山口五合目からの赤富士と日の出は感動間違いなしの、今しか見られない限定の絶景スポットでした。

ちなみに本日は十三夜と言われて、十五夜に次いで月が綺麗に見られる日だと言われています。
夏目漱石は「I LOVE YOU」を「月が綺麗ですね」と訳し、「ストレートに言わなくても、遠回しに愛を伝えたら、それだけで十分気持ちは伝わる」と言ったそうです。
大好きな方と、一緒に夜景と十三夜の月、日の出まで見られたら最高ですね！