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かつて日本経済を支えた宝物が眠る地!当時の面影が残る現地へ訪れてみた

山内琉夢歴史プレゼンター

現代でも江戸時代の名残が色濃く残る「大森町」は、ご存知でしょうか。

岩見銀山(現・世界遺産)とともに発展しましたが、現在は人口400人となってしまった小さな町です。

大森町内の様子
大森町内の様子

そんな大森町の歴史とともに、観光スポットも合わせて紹介します。

石見銀山

岩見銀山 龍源寺間歩 入口
岩見銀山 龍源寺間歩 入口

岩見銀山は、1527年に博多の商人によって開拓され、1533年に「灰吹法」と呼ばれる銀製錬技術の導入で、本格的な事業へと発展した銀鉱山のことです。

岩見銀山 龍源寺間歩 入口
岩見銀山 龍源寺間歩 入口

そこで生産された銀は海外に輸出され、大航海時代以降のアジアやヨーロッパの経済的・文化的交流の礎になったといわれています。

黄金が眠る地、大森町

石見銀山資料館 外にある看板
石見銀山資料館 外にある看板

当時の銀は、抽出が困難なことが要因で金よりも希少価値が高く、世界中で重宝される宝物でした。しかし、日本では豊富に生産されていたこともあり、ヨーロッパ人のあいだでは「日本は黄金の国」と噂されることもあったのだとか。

そんな黄金の国ジャパンでも、とくに豊富な銀産地として知られたのが石見銀山でした。そして、岩見銀山で働く坑夫たちの拠点となったのが「大森町」です。

歴史とともに進化する町

大森町内にある郵便局
大森町内にある郵便局

石見銀山が閉山となった1943年以降、大森町は村人の減少に悩まされる一方で、今日まで観光地として発展してきました。

現在はたった400人の小さな町となっていますが、江戸時代の名残が色濃く残る町内には郵便局や小学校、パン屋さんから小さな水族館までもがあります。

大森町内で飾られた雛人形
大森町内で飾られた雛人形

そして、現代のブーム「田舎暮らし」の効果もあり、町内には若者が戻りつつあるのだとか。これからの大森町の発展に注目です。

歴史プレゼンター

歴史ライターとしての活動経験を持ち、今までに32都府県の歴史スポットを巡ってきました。実際に現地へ行くのが難しい方に向けて、取材した歴史スポットについて紹介します。また、歴史に興味をもったことがなかった方にも楽しんでいただけるよう、歴史偉人の意外な一面や好きな食事・おやつの紹介など、ワクワクするような内容をお届したいです。

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