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夏こそ美味しい苺の夏瑞。鈴懸さんの「なつみずきの苺大福」で爽やかな甘味と酸味を上品に

柳谷ナオ和菓子ソムリエ・ライター

苺、といいますと冬から春先にかけて旬を迎え、クリスマスケーキや苺大福、更にはひなまつりのケーキなどに多く使用されるというイメージが強い果物。あまおう、とちおとめ、やよいひめなど様々なブランド苺がスーパーにも並んでいますね。

苺大福からの切り替えで、和菓子屋さんでは葡萄や桃を使用したフルーツの大福が販売されることが多いのですが、実は夏に旬を迎える苺があるというのをご存知でしょうか?

なつみずきの苺大福
なつみずきの苺大福

その名も「夏瑞(なつみずき)。」品種改良をかさね、約20年もの時間を費やし北海道にて誕生したなつみずきは、やや強かな酸味と豊かな歯ごたえが特徴的といわれ、その果実感をダイレクトに味わえるタルトや苺大福といった和洋菓子にも向いているといわれています。

その夏瑞を使用した和菓子の中から、今回は鈴懸さんの「なつみずきの苺大福」をご紹介。

まんまる、という言葉が相応しいフォルム
まんまる、という言葉が相応しいフォルム

ずしっとくる重みも愛おしい
ずしっとくる重みも愛おしい

一般的なお餅と違い、求肥には砂糖が使用されているのである程度時間が経過しても冷やしても固くなりにくいという性質を持ち合わせているのですが、その甘味が備わっていたとしても心地よく交わる皮むき餡の楚々とした味わい。

この断面、たまりません
この断面、たまりません

更に、初夏から夏にかけて旬をむかえるなつみずきという苺の圧倒的な存在感。ふんわりとした甘味がすっと駆け抜けたかと思うと、迸るような果汁と共に広がる爽やかな酸味。この酸味が心地よいと感じられるのは、おそらく夏だからこそ。

商品を受け取った際に、「冷蔵庫で冷やしてからお召し上がりいただくと、より一層美味しくいただけるかと思います。」と仰っていただいたように食べる直前まで約30分程冷蔵庫にて保管していたのですが、流石お店の方のアドバイス。納得の美味しさでした。

肉厚という言葉が相応しい果肉感
肉厚という言葉が相応しい果肉感

名残惜しいのですが、鈴懸さんでは今年の販売は終了している店舗がほとんど。なのですが、全国の和菓子屋さんではまだまだ販売されているお店や、オンラインストアにて発送されている店舗もいくつかございます。今回は一例の備忘録として鈴懸さんを例に挙げましたが、夏瑞を味わってみたいという方はぜひお取り寄せ等にて検索なさってみてくださいね。

鈴懸さん特有の書体
鈴懸さん特有の書体

私はもうすでに、来年の夏はどちらの夏瑞を和菓子で楽しもうかと思いを馳せております。

<鈴懸・本店>
公式サイト(外部リンク)
福岡市博多区上川端町12番20号ふくぎん博多ビル1F
092-291-0050
9時~19時

和菓子ソムリエ・ライター

■年間400種を優に超える和菓子を頂く和菓子ソムリエ&ライター。美味しさだけではなく、職人さんやお店、その土地の魅力をいかに伝えるかに重きを置いて執筆中! ■製菓衛生士免許所持・製造・販売・百貨店勤務経験有 ■和菓子・お取り寄せ・お土産・アンテナショップ・都内物産展&催事・和菓子とお酒&珈琲&ノンアルコールとのペアリングなどの執筆や取材、監修を得意としています。

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