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栗の名匠が手掛ける「柚子と杏のフリュイ」甘酸っぱくてほろ苦い、恵那寿やさんの意外なイチオシ

柳谷ナオ和菓子ソムリエ・ライター

気温が下がるにつれて、お菓子業界ではナッツやチョコレートといったこっくりとしたお菓子の新商品が続々と登場し始めますね。また、クリスマスを通り越してバレンタインの販促も開始されていたり。

けれど、冬の澄んだ空気とすっきりとした果実も実は非常に好相性。柚子なんかは冬至にも大活躍の柑橘系ですね。冬の味覚を使用したお料理にも欠かせません。

柚子と杏のフリュイ
柚子と杏のフリュイ

栗きんとんの名匠でもお馴染み、岐阜県にお店を構える「恵那寿や」さん。栗の魅力をダイレクトに絞った栗きんとんが有名ですが、自慢の栗餡を盛り込んだかき氷やパフェをいただけるカフェや、ご贈答品にもおすすめの栗のアイス最中など、時代のニーズにあわせた形で栗の魅力も発信しているのです。

さて、恵那寿やさんでは一風面持ちの変わったおお菓子が。栗ではなく、今回は「柚子と杏のフリュイ」をご紹介。

びっしりと敷き詰められたこの美しささたるや
びっしりと敷き詰められたこの美しささたるや

フリュイ、と申しますのは果物を煮詰めたものをペクチンという凝固剤で固め、グラニュー糖を塗した砂糖菓子の一種。じつはこちら、和菓子ではなく洋菓子の一種なのです。フランス菓子のお店では、焼き菓子などと一緒に販売されているところも多数。寒天ではないのです。

スリムでスタイリッシュな箱はギフトにも丁度良いサイズ感。そして中には隙間なくぴっしりと敷き詰められたフリュイ達が、お行儀よく整列しているではありませんか…!

プレゼントにもぴったりなサイズ感とシックな色合い
プレゼントにもぴったりなサイズ感とシックな色合い

心に灯りがともるような優しい橙色のフリュイなのですが、実は二層構造。とろりとした甘味の杏と、ほろ苦さをも残した柚子の二層構造となっており、甘酸っぱいのひとことでは言い表せない豊かで華やかな果実の馥郁たる香りと味わいが、口いっぱいにひろがります。子供っさは一切なく、大人の和スイーツともいうべきテイストは、やはり柚子の清涼感と隣りあわせの苦味。

ひとくちでぱくっといけちゃうサイズ感
ひとくちでぱくっといけちゃうサイズ感

分かりづらいのですが、上が柚子、下が杏の二層構造になっています
分かりづらいのですが、上が柚子、下が杏の二層構造になっています

杏子の甘味と手を取り合うように、そして寄り添うようにユニゾンを奏でるふたつの果実を、シャリっと、そしてややもっちりとした歯応えで体感してみていただきたい…

寒い夜、温かいお部屋で炭酸弾けるお飲み物と一緒に頂くのも素敵な時間に華をそえてくれそうです。

<恵那寿や・本店>
公式サイト(外部リンク)
岐阜県恵那市大井町231-13
0573-25-2691
9時~16時

和菓子ソムリエ・ライター

■年間400種を優に超える和菓子を頂く和菓子ソムリエ&ライター。美味しさだけではなく、職人さんやお店、その土地の魅力をいかに伝えるかに重きを置いて執筆中! ■製菓衛生士免許所持・製造・販売・百貨店勤務経験有 ■和菓子・お取り寄せ・お土産・アンテナショップ・都内物産展&催事・和菓子とお酒&珈琲&ノンアルコールとのペアリングなどの執筆や取材、監修を得意としています。

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