ふわふわの生地かサクサクの生地が、あんこかカスタードか、頭から食べるかしっぽから食べるか…といえば、たい焼きですね。あえて夏にあつあつを頂くのも冷房で冷えた体を温めてくれるので私は好きなのですが、本格的なシーズンは少し肌寒くなってから。まさに冬の今が「旬」といっても過言ではありません。

さて、たい焼きをはじめ鯛を用いた和菓子は縁起物としても人気があり、ちょっとしたギフトからお祝いの贈り物にまで非常に重宝されます。とはいえ、たい焼きをお祝いの差し入れに…となると、確実に当日召し上がるという場合であれば問題ございませんが、翌日以降となるとなかなか悩ましいものがあります。

そこで、翌日以降も召し上がることができてお取り寄せも可能なたい焼きはいかがでしょうか。今回は東京都青山に本店を構え、都内や大阪を中心に店舗を展開する和菓子屋「桃林堂」さんの「小鯛焼」をご紹介。

とってもキュートなたい焼きが掌にのっていると、なんだか不思議な感じがします。それでいてほっこりしますね。鱗やひれ、顔など各部位の模様がくっきりと模られています。そして両面どちらもしっかりと模様が入っているではありませんか。

どちらも模様がくっきり

香りは小麦粉の香ばしさが引き立ちます。しっかりと弾力のある皮は、意外なことに薄く均一。そして中にはたっぷり隙間なく詰められた粒餡が！こちらの粒餡は丹波大納言を使用して炊き上げているそうで、ところどころにほくほくとした立派な小豆そのものが散りばめられています。この小さな体にこんなに大胆な小豆を秘めているの、と思ってしまったほど。頭からてっぺんまで、いえいえ、尾びれまでしっかりとあんこが詰まっていました。

皮の香ばしさ、小豆のふくよかさといった、お砂糖の甘さ以外の素材の持ち味が随所で感じられ、カジュアルな人形焼きスタイルとはやや一線を画した味わいでした。

こちらはおひとつ300円程度と、大きさと比較するとややリッチなお値段ではありますが、フランクながらも高級感のある手土産としては候補に入れておいてもよろしいのではないでしょうか。

お祝いごとや感謝の気持ちと一緒に和菓子はいかがでしょうか。