桜の葉の塩漬け生産量日本一!静岡県賀茂郡松崎町の創業約150年の「永楽堂」さんの桜餅はお餅とつぶし餡
お肉や魚、果物、お米、お酒など全国各地の美味しい特産品。ふるさと納税の返礼品としても採用されているものも、納税先の基準のひとつとしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。自分だけのご褒美、家族みんなで楽しめるもの、あれこれ迷ってしまいますね。
その特産品。知ると意外な発見だった、ということはございませんか?
春先に欠かせない和菓子のひとつ、桜餅。関東風であれ関西風であれ、共通するのは桜の葉の塩漬けに包まれているということ。オオシマザクラという種類の葉を塩漬けにすることが多いのですが、その全国生産量の約70%を担っているのが静岡県賀茂郡松崎町。人口約6000人弱の町ですが、一年を通して桜餅を販売なさっているお店が複数あり、尚且つふるさと納税の返礼品にも採用されているのです。
その中でもちょっと珍しい、1873年創業「永楽堂」さんの「長八さくらもち」をご紹介。
長八、と申しますのは松崎町出身の著名な左官からきているとのこと。
長八さくら餅は容姿端麗なオオシマザクラの葉の塩漬け二枚を使用しているのですが、よくよく見てみると中に挟まれているのはお餅。焼き皮でもなく道明寺でもなく、上新粉と餅粉をあわせた餅生地なのです。これは初めての出会い。
二枚という存在感ながらもとっても柔らかく香り立ちの良い桜の葉の塩漬けに馴染む、とろりとしたお餅。羽衣のような餅肌からは、中のあんこが透けている程。中餡は素朴で小豆の味わいもじんわり滲むつぶし餡がたっぷり。一見葉っぱの食感にお餅やあんこが負けてしまいそうですが、ほんのり飴色を帯びた桜の葉の塩漬けはそのまま食べても美味しく感じる程丁寧な塩抜き等の処理がなされています。
都内をはじめ、関東風の長命寺や関西風の道明寺双方を販売している和菓子屋さんも多く見受けられますが、この春はまたひとあじ異なる桜餅との出会いを探してみるのも面白そうですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
柳谷ナオ
<永楽堂>
静岡県賀茂郡松崎町宮内300-2
0558-42-0270
7時30分~16時
定休日 木曜