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6月8日チケット発売!秋田「大曲の花火」に今年こそ行きたい!宿は?交通手段は?

やた香歩里花火鑑賞士な旅ライター

秋田県大仙市で開催される「全国花火競技大会」、通称「大曲の花火」が、2023年は8月26日(土)に開催されます。有料席チケットは6月8日(木)10時発売開始!

どうやっていったらいいの?どこに泊まればいいの?

そんな方は一度この記事をご覧になってみてください。

【全国花火競技大会「大曲の花火」】
開催日時:2023年8月26日(土)昼花火17:10~ 夜花火18:50~
会場:秋田県大仙市 雄物川河川敷
アクセス:JR大曲駅から徒歩約30分

全国花火競技大会「大曲の花火」とは

その名の通り、全国から二十数社の煙火店(花火会社)が参加し、その技術を競う花火競技大会です。2023年は28社の参加が予定されています。

競技は「昼花火」「10号玉・芯入割物」「10号玉・自由玉」「創造花火」の4種類があり、各煙火店はそのすべてに出品し、総合力を競います。

昼花火

文字通り、昼間(明るいうち)に上げる花火で、明るいところでも見える煙の色や動きなどで競います。

煙に様々な色がついていたり、その煙がひゅるひゅると回転しながら降りていったり。
夜花火だけを見に来る人も少なくありませんが、現在では昼花火が見られること自体が非常に少なく、昼花火競技が見られるのは大曲だけという貴重な眺めです

10号玉・芯入割物

10号とは、花火玉の大きさのこと。花火玉の大きさはその直径で表します。1号=1寸(約3cm)なので、10号=10寸=直径約30cmの花火玉。10寸=1尺なので、「尺玉(しゃくだま)」とも呼ばれます。

打ち上げると上空約320mの高さに到達し、開いたときの花火の直径も約320mの大きさがあります。

「芯入割物」とは、二重、三重の同心円が重なった多重芯花火のこと。日本の伝統的な花火です。「全国花火競技大会」では、三重芯(芯が三重に入り、全体に四重に見える)以上の花火と規定されています。

10号玉・自由玉

こちらは、「芯入割物の部と重複しない花火」とのことで、名前の通り、「八方咲」や「千輪」など、個性的な花火が上がります。

タイトルも凝っていることが多く、タイトルからどんな花火が上がるのか想像する楽しみもあります。

創造花火とは

多数の花火を連続して上げる「速射連発花火」、近年では「スターマイン」とも呼ばれる方式の競技です。

音楽に合わせて多彩な花火が打ち上げられ、イメージやストーリー性、全体の構成など多面的に評価されます。

その他のプログラム

オープニングとフィナーレ、そして競技の合間には、スポンサー花火が打ち上げられます。こちらは音楽に合わせた豪華なスターマインで、競技花火数社が終わるごとに1回上がります。

その他にも、前年度に内閣総理大臣賞を受賞した煙火店による特別プログラムも披露されます。

そしてなんといっても人気なのが、大会提供花火。最大級のワイドスターマインで圧巻の見ごたえ!高い技術を誇る大曲の煙火店渾身のプログラムが見られます。

2023年の大会提供花火は、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」で、平和の尊さを訴えるプログラムとなる予定と発表されています!

有料観覧席は6月8日(木)発売!

さあ、そんな「大曲の花火」ですが、大人気の花火大会ゆえ、当日は約80万人が訪れるといわれています。大曲花火大橋と姫神橋の間の雄物川河川敷(東側。西側が打ち上げ場所)が有料観覧席となります。

無料で見るならかなり離れた場所からや、障害物(建物等)越しの観覧となります。

2023年の有料席の価格は、河川敷平地部分のテーブル席(定員4名)32,000円、ペア席(定員2名)12,000円、1人用のイス席7,000円などとなっていて、より占有エリアの広いデラックステーブル席(定員4名)45,000円や、櫓の上に設置され他の席より高い位置から見られるプラチナペア席(定員2名)50,000円などもあります。

堤防斜面には堤防BOX席(定員4名)26,000円が設けられます。

なかなかのお値段に見えますが、定員MAXで使用すると、プラチナ席・デラックス席を除けばおおむね一人6000~8000円です。

レジャーシート席は定員4名で11,000円とリーズナブルですが、こちらは観覧会場の端っことなります。

会場中央に近かったり高さがあって観賞しやすかったりするほど高く、端や後ろになると安価になります。ただ、堤防席は、うまく上の方の場所が当たると、ちょっと高い位置から全体が見渡せます。ただし、低い位置だと河川敷の平地部分より少し高い程度です。なお、場所の指定はできません

会場図で見るよりも、実際の会場は広いです。姫神橋から大曲大橋までは約1.5kmあります。なので、両端に近いエリアだと、花火は斜めに見ることになります。全体を見ることはできるのですが、中央付近の席ほど高価で端の席がリーズナブルな理由がおわかりいただけると思います。

なお、2023年から販売が始まるのが、カメラマン席。会場中央付近の堤防法面を、上段・中段・下段に分けて販売します。

2023年「大曲の花火 春の章」の時のカメラマン席。おそらく上段席がこのあたり?
2023年「大曲の花火 春の章」の時のカメラマン席。おそらく上段席がこのあたり?

2022年まで、カメラマン用の席は「プロかプロに準ずる者」に限定して抽選販売されていました。それが2023年から一般に販売されるようになりました。一番高価な堤防上段席は1人20,000円と高額ですが、会場中央付近で堤防の上の方から見られるということで、中段・下段の席も含め、おそらく完売は早いと思われます。

有料観覧席は約99,000席用意されるということなので、全席即日完売とはならないと思いますが(なったらごめんなさい)、確実に希望のチケットを手に入れるなら、早めの購入がおすすめです。

チケットは2023年6月8日(木)10:00より、ローソンチケット・イープラスにてインターネット販売開始。詳細は下記オフィシャルサイトにてご確認ください。
〔インターネット販売(先着)〕
1次販売:2023年6月8日(木)10:00~6月19日(月)23:59
2次販売:2023年7月11日(火)10:00~7月31日(月)23:59
※2次販売はインターネット1次販売および直接販売終了後に観覧席券に余裕があれば実施。
※カメラマン席はローソンチケットでのインターネット販売のみ。
〔直接販売(先着)〕
販売期間:2023年7月2日(日)
販売開始:AM7:00
販売場所:大曲商工会議所
全国花火競技大会「大曲の花火」オフィシャルサイト:有料観覧席の販売について

「大曲の花火」どうやって行くの?

さて、チケットが確保できたとして、次はアクセス。

会場まではJR大曲駅から徒歩約30分。観覧席の場所によって入口が違うので、席によっては40~45分かかることもあります。
バスなどはありません。

その大曲の駅までは、東京駅から新幹線で約3時間15分、17,150円です。ただしJR東日本の「えきねっとトクだ値」を利用できれば、10%OFFの15,420円で購入できます。

なお、秋田駅までなら、13日前までに申し込むと30%OFFの12,460円になる「お先にトクだ値」が利用できます(価格は2023年6月現在のものです。以下同じ)。

「えきねっとトクだ値」は秋田駅までのきっぷでも大曲駅で下車することができるので(ただし前途無効になります)、30%OFFの秋田駅までの「お先にトクだ値」を購入するほうがお得になります。

ただし、「トクだ値」も「お先にトクだ値」も席数限定なので、販売開始早々に売り切れることが多いです。「えきねっと」会員は発売の1週間前から事前申込ができるので、事前申込しておくか、発売当日10時に「えきねっと」にアクセスすることをおすすめします。

それでも確実に購入できるわけではないので、トクだ値で購入できなければ定価での購入に切り替えるか(これもゆっくり検討していると売り切れる可能性がありますので、あらかじめ決めておきましょう)、別の交通手段を考えましょう。

秋田新幹線に比べ、山形新幹線の方が多少とりやすいので、新庄駅まで新幹線で行き、大曲まで在来線で行くというルートもあります。その場合

■えきねっとお先にトクだ値を利用した場合
「東京駅→新庄駅をえきねっとトクだ値30%OFF」+「在来線で新庄駅→大曲駅」
=トクだ値30%OFF 8940円+在来線乗車券1690円=10630円

■割引なしの乗車券+山形新幹線利用の場合
「東京駅→大曲駅までの(新庄駅経由での)乗車券」+「東京駅→新庄駅の新幹線特急券」
=乗車券8360円+新幹線指定席特急券5850円=14010円

となります。

いずれにしても、大曲まで定価で行くよりお得です。ただし時間は、乗り継ぎがスムーズにいっても約5時間30分かかります。

車でのアクセスをご検討の方は、6月27日(火)10:00から、予約専用駐車場の申し込みが始まります。駐車場も早いものがちなので、早めに計画をたててくださいね。

実行委員会が管理する予約専用駐車場 - 大曲の花火ポータルサイト

車の場合も、往復の渋滞はもちろん、終演後なかなか駐車場を出ることができないなどのデメリットがあります。
車利用の場合はとにかく時間と気持ちに余裕をもっておいてください。

「大曲の花火」宿はとれる?

はっきり言って、今から近隣の宿をとるのはかなり難しいです。

現在、大曲駅周辺はもちろん、角館駅周辺・横手駅周辺・秋田駅周辺と、近隣エリアは軒並み満室となっています。一部、予約できそうなところがあっても、駅から遠いなどアクセスが厳しいところがほとんどです。

では、もう宿泊はできないのか?

大仙市内にある、会場まで徒歩圏内の宿はほぼ不可能だと思います。

ですが、秋田駅周辺の宿は毎年ちょこちょことキャンセルが出ますし、意外と直前にもキャンセルが出たりするので(高価にはなりますが)、まめにOTA(Yahoo!トラベルやじゃらんなどのオンライン旅行予約サイト)をチェックしているとひょっこりキャンセルを拾えることがあります。

宿によってはキャンセル待ちを受け付けてくれるところもあるかもしれませんが、そこは宿個別に連絡をとって確認するしかありません。

まだしもキャンセルが拾えそうなところでおススメは、岩手県の盛岡駅周辺のホテル。大曲駅から盛岡駅までは、新幹線で約1時間、料金は特急料金含めて3180円です。
通常だと、大曲駅発の盛岡方面行は20時台が最終ですが、「大曲の花火」当日は、例年臨時便が運行されます。2022年も日付が変わる深夜0時を超えての新幹線・在来線の増便がありました。

これは現時点で確定ではないので、今後のJRの発表を注視していてください。ちなみに2022年は、7月19日付で発表がありました。

宿が確保できなければツアーで

結局のところ、一番確保が難しいのは宿です。

チケットはいったん購入するとキャンセルはできないので、今の時点で宿の確保ができていない人、宿のキャンセルを狙うのが負担な方は、ツアーを利用するのがおすすめです。

毎年、旅行会社各社がツアーを出しています。

他の観光スポットへの立ち寄りも含めた1~2泊のツアーもあれば、往復夜行バスの「花火だけ」に特化したツアーもあります。

観覧チケットがついているところが多いですが、その場合、観覧場所はツアー専用席や、ツアー会社が押さえた席になります。

座席なしのツアーや、座席つきのツアーを利用して現地入りし、観覧は自分でとった席で、ということができるケースもあるので(旅行会社によって対応が違うので必ず事前に確認のうえでご利用ください)、こちらもご検討ください。

本来、押さえる順としては

宿→チケット→交通手段

がベストです。とはいえ今年は今からこの順番で押さえるのは無理なのであまり参考になりませんが…
今年は無理だけどいつか!と思っている方は、どうぞご参考に。

いずれにしても、競技花火もスポンサー花火も、日本の花火大会の最高レベルのものが見られるのは間違いありません。

ぜひ一度、現地でその感動を味わってみてください!

全国花火競技大会「大曲の花火」オフィシャルサイト

花火鑑賞士な旅ライター

宮崎生まれの大阪育ち。人生の約半分を京都で過ごし、現在は千葉在住。もとからの旅好きが、関東移住を機に花火にはまり、旅の目的に花火鑑賞が加わりました。遠くへの旅行も好きだけど、身近なお出かけも好き。どこかで見た素敵なものを、誰かに伝えたい。知って欲しい誰かと知りたい誰かを繋ぎたい。ビアテイスターで日本酒ナビゲーターで温泉ソムリエで花火鑑賞士な旅人。

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