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迫力の水中花火!8月29日開催、千葉「館山湾花火大会」富士山を望む静かな浜辺が歓声に湧いた

やた香歩里花火鑑賞士な旅ライター

猛暑が続く中でも、時折、本当に時折ですがようやくひんやりした空気も漂うようになってきました。ぼちぼち夏の終わりを感じるなか、千葉県の南に位置する館山市で開催された「館山湾花火大会」を見てきました。

本来は8月8日に予定されていたのですが、その頃発生していた台風の影響を鑑み、予備日も含めて中止に。仕切り直して8日29日の開催となりました。

前から気になっていた花火大会ながらなかなかご縁がなく、今年も8月8日だと見ることができなかったのですが、延期のおかげで見に行くことができました。日程変更で見られなくなることもありますが、逆にこんなふうに機会に恵まれることもあるんですよね。

さて、当日は館山駅17:36着の便で到着。駅も駅前も人は多かったですが、まだ混雑というほどではなく、人の流れが止まるほどではなかったです。

館山駅から、花火の上がる館山湾の海岸までは、徒歩10分程度と激近。花火大会会場までは徒歩十数分歩くことも珍しくないので、これは嬉しい。西陽も鮮やかな中を歩きます。

この道をまっすぐ歩けば、海。
この道をまっすぐ歩けば、海。

カリフォルニアか?というような眺めですね。(行ったことはありませんが)

海岸に着くと、おお、富士山のシルエットが!

すでに場所とりをしている人は多かったですが、争って良い場所をとるような感じではなく、思い思いに好きな場所をとってのんびり待っている感じ。

私も初めての花火大会でどこから見るのが良いのかわからないので、とりあえず湾全体が広く見えるところに場所を定めました。

それにしても夕陽がすごい!

船は花火鑑賞にやってきた客船でしょうか
船は花火鑑賞にやってきた客船でしょうか

この日は快晴でしたが、日陰に入ると空気がひんやり。秋の訪れなのか、館山の気候がそうなのか? なんにせよ過ごしやすくてありがたかったです。

すっかり日も暮れて、そろそろかな?と思っていたころ。いきなりドカン!と花火が上がりました。開始のアナウンスもなく(聞こえなかっただけの可能性もあり)突如始まったのでびっくりしつつ、さあこの夏最後の花火を楽しみましょう。

花火の打ち上げは、湾に向かって左手の突堤のあたりだったように思います。

カラフルな花火や、動物などの可愛い型物花火に歓声!

打ち上げ開始から20分ほどたった頃でしょうか。周りの人達が右手を見て驚きの声を上げたので振り向いて見ると、水中花火が上がっていました!

しかもだんだん大きくなってる。水中花火が上がるのは知っていたけど、近づいてくるとは聞いてない。

Kiss of Fireか!と心の中で突っ込みつつ、どこまでくるのかワクワクしました。
※Kiss of Fireとは:諏訪湖祭湖上花火大会の名物プログラムで、最初は両サイドで上がっていた水中花火がだんだん中央に寄ってくる。

水中花火は8号玉(直径約24cmの花火玉)とのことで、開いた花火の直径は約250mあります。大きくて迫力!

最終的には左手の花火と一緒に画角に収まるまで近づいてくれました。

花火が開くたびにズシン!と響く振動と風圧。

そのあとも、花火大会はまだまだ続きます。型物花火もたくさん上がり、大人も子供も「あ、◯◯!」とあてっこ大会。

牛でしょうか?

これはかなりはっきりわかりますね!豚?熊?(わかってない)

面白いのが、大人も子供も何の形か見分けようとして、けっこう集中して見ちゃうんですよね。

おお、これはわんこですね!!

もちろん型物花火だけじゃありません。

花火が海を照らすのがいい感じ。

「館山湾花火大会」の担当煙火店は、千葉県君津市の老舗煙火店、福山花火工場。確かな技術はもちろんのこと、そのクリアな発色の虹色の花火が人気です。

そして終盤にもまた、水中花火が炸裂!

結局、水中花火は10発以上あったと思います。予想以上に多くてびっくりしました。

海面を照らす花火とこの迫力が、館山湾花火の魅力ですね。

最後は金色の花火が立て続けに打ち上げられ

2023年の花火大会は終了しました。

延期日は天候にも恵まれて、少しだけひんやりした空気の中、たくさんの花火が楽しめました。

終了は予定より少し早めの20:25頃。片付けをして駅に向かいましたが、なにしろ駅が近いし、駅までの道は歩行者天国になっているので、歩くのもラクチン。20:50前には駅に到着していました。

通常ダイヤの20:54発の列車は2両編成だったこともありかなり混んでいましたが、そのあとの臨時便は8両編成で、端の方の車両だと余裕で座れました。

駅から近いのでお子さん連れでも楽に行けそうです。浴衣に下駄だと長く歩くのは辛いですが、このくらいの距離なら無理なく行けそうなので、浴衣デートにもいいですよ。

のんびりと海風に吹かれながら楽しめる素敵な花火大会でした!

花火鑑賞士な旅ライター

宮崎生まれの大阪育ち。人生の約半分を京都で過ごし、現在は千葉在住。もとからの旅好きが、関東移住を機に花火にはまり、旅の目的に花火鑑賞が加わりました。遠くへの旅行も好きだけど、身近なお出かけも好き。どこかで見た素敵なものを、誰かに伝えたい。知って欲しい誰かと知りたい誰かを繋ぎたい。ビアテイスターで日本酒ナビゲーターで温泉ソムリエで花火鑑賞士な旅人。

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