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2月の3連休に煙分・鉄分同時補給!花火も上がる「只見ふるさとの雪まつり」へ只見線に乗っていこう

やた香歩里花火鑑賞士な旅ライター

2024年2月10日(土)・11日(日)に、福島県南会津郡只見町で「只見ふるさとの雪まつり」が開催されます。会場は、JR只見線只見駅からすぐの駅前広場。雪と祭と花火というこの時期だけのコラボに、鉄道で行けばさらに只見線完乗も! 2月の福島県はお得な宿泊キャンペーンもやってますよ!

「只見ふるさとの雪まつり」とは

只見町は日本有数の豪雪地帯。例年2月に開催される「只見ふるさとの雪まつり」は、2024年で第51回を迎えます。初日に前夜祭を開催し、その後2日続けて本祭を行う、計3日にわたるお祭り。本祭では郷土芸能やお笑いライブなどのさまざまなステージイベント、出店などのほか、厄払いの儀なども行われ、両日の最後に花火が上がります。

2023年撮影
2023年撮影

会場内には、大小様々な雪が。

2023年撮影 会津天神の雪像 
2023年撮影 会津天神の雪像 

2023年撮影 地元の小学生の力作!かわいいですね。
2023年撮影 地元の小学生の力作!かわいいですね。

ステージ後方には巨大な雪像が。2023年は、2022年10月に全線運転再開した只見線の列車をテーマに制作されました。2011年の豪雨災害により、長らく不通区間があった只見線。10年以上をかけての完全再開を待ち望んでいた人々の思いが伝わりました。

2023年の大雪像「只見線を走る列車」
2023年の大雪像「只見線を走る列車」

夜にはプロジェクションマッピングにて、この雪像いっぱいに只見線の四季が彩られました!

2023年撮影
2023年撮影

2023年撮影
2023年撮影

雪深い地域で開催されるお祭りなので、地元の人でないとちょっと行きにくそうなイメージがありますが、実はこのお祭り、只見駅から徒歩1分と、超駅近の駅前広場で開催されているのです。

2023年撮影
2023年撮影

乗り鉄や撮り鉄など、鉄道好きな人は鉄道にかかわることを「鉄分」と言ったりしますが、花火好きは花火のことを「煙分(えんぶん)」と呼んだりします。花火を見に行くことを「煙分補給」と言ったり。

人気のローカル線・只見線に乗車し、夜は雪を照らす花火を見る、そんな楽しみ方のできる「只見ふるさとの雪まつり」は、鉄分と煙分が同時に摂取できるなかなか貴重なお祭り。

2023年撮影
2023年撮影

お祭りでの花火は最終日など1日だけ打ち上げられることが多いのですが、「只見ふるさとの雪まつり」では、本祭の2日間とも花火が打ち上げられます。メッセージとともに打ち上げられる花火が大半で、音楽と一緒にドカドカ上がるショー的な花火とは少し違いますが、一つ一つに込められた想いが読み上げられ、丁寧に打ち上げられるので、とても暖かい気持ちになります。

雪山を照らす花火は貴重な眺め。冷ややかに澄み切った夜空に鮮明に花火が浮かび上がり、その美しさは格別です。

2023年撮影
2023年撮影

プログラムやスケジュールなどの詳細は、「只見ふるさとの雪まつり」公式サイトにてご確認ください。

只見ふるさとの雪まつり

今、福島への旅がおトクです!

福島県では、2024年2月1日より「福島『来て。』割」が再開されています。

1人1泊8000円以上(税込)の宿泊につき3000円の割引が受けられるキャンペーンで、割引適用期間は2024年2月1日~2月29日宿泊分となっています。なので「只見ふるさとの雪まつり」はばっちり期間内。

今からまつり会場近隣の宿をとるのは難しいかもしれませんが、運よく近隣の宿がとれたり、福島県内で前泊したいと考える方は、ぜひ検討してみてください。

詳細は、福島「来て。」割キャンペーンサイト にて確認してくださいね!

首都圏からなら日帰りも可能

遠方のイメージがあるかもしれませんが、実は首都圏からなら日帰りで、只見線を会津若松駅から小出駅まで完乗しつお祭りを楽しむのも可能。

2023年撮影 只見駅
2023年撮影 只見駅

東京発着の場合

たとえば東京発着なら、以下のようなスケジュールで日帰り可能です。

9:48 東京発
 ↓(東北新幹線やまびこ177号)
11:04 郡山着
11:15 郡山発
 ↓(磐越西線)
12:31 会津若松着
13:05 会津若松発
 ↓(只見線)
16:21 只見駅着

「只見ふるさとの雪まつり」へ

20:03 只見駅発
 ↓(只見線)
21:26 小出駅着
21:35 小出駅発
 ↓(上越線)
21:44 浦佐駅着
22:13 浦佐駅発
 ↓(上越新幹線とき350号)
23:40 東京着

このルートをとれば、只見線を会津若松駅~小出駅まで完乗して帰ってくることができます。ただし、20時以降の列車だと当然車窓は真っ暗ですから、只見~小出間については、只見線に乗った!という充実感が感じられるかは人それぞれ…だと思いますが。

ちなみに私は2023年にこのパターンで完乗してきました。

只見線の車窓の景色を楽しめて、まだ明るいうちに只見駅に到着できたので、お祭りの様子や雪像などもしっかり見ることができ、花火も最後まで楽しむことができました。

2023年撮影 只見線の車窓
2023年撮影 只見線の車窓

なお、これより早く只見駅に到着したいのであれば、会津若松駅を6:08に出発しなければならないので、前泊必須です。

ここに注意!

●会津若松駅には早めに並びましょう

只見線も全線再開当初に比べればだいぶ落ち着いてきていると思いますが、人気ローカル線ですし、三連休であること、お祭りが開催されることで、通常より多くの人が乗車することが予想されます。会津若松駅から只見駅までは3時間超の長旅になるので、できれば最初から座っておきたいところ。

確実に座りたければなるべく早く並んでおくことが必要になります。

先述の日帰りタイムスケジュールでは11:15郡山発、12:31会津若松着の磐越西線をあげています。ですが、2023年に訪問した際は、この列車が到着した直後にホームに並ぶ人が一気に増えました。

なので可能であれば、1本前の郡山駅11:15発、11:21会津若松駅着の便で到着しておくことをお勧めします。すぐにホームに並ばなくても、周辺でランチを食べたりお土産を買ったりして、12:31の便が会津若松駅に到着する前に只見線のホームに並んでおけば、前の方に並べて座席が確保しやすくなると思います。

磐越西線は強風などによる遅延や運休も多いので、リスクヘッジにもなります(運休してしまうとどうしようもないですが…)。

●花火が目当てなら2日目(2/11)がおすすめ

花火の打ち上げは、本祭1日目(2/10)が19:20から、2日目(2/11)が18:30からとなっています。打上時間は1時間程度が予定されているとのこと。

帰路便の只見駅出発が20:03でこれが最終なので、1日目は最後まで見るのは難しそうです。花火を最後まで楽しみたい方は、2日目に行くことをおすすめします。

ちなみに、逆ルート(小出→会津若松)で訪問する場合、会津若松駅行き最終便は只見駅を18:01に出発するので、花火はまったく見ることができません。

交通費をお得にする方法

先述のルートで東京→只見間を往復した場合、新幹線で自由席を利用したとしても

東京→只見(東京から郡山までの東北新幹線自由席特急料金含む):10340円

只見→東京(浦佐から東京までの上越新幹線自由席特急料金含む):8910円

で、合計で19250円かかります。

交通費を抑えたいなら、JR東日本の「週末パス」(8880円)の利用がおすすめ。

「週末パス」は、指定のフリーエリア内のJRおよび14の鉄道会社の普通列車(快速含む)普通車自由席が、週末の2日間乗り降り自由になるきっぷ。名前の通り、利用可能期間は土日および週末の絡む祝日となります。GWやお盆前後の繁忙期などに利用できない期間はありますが、「只見ふるさとの雪まつり」の本祭が開催される2月10・11日はいずれも利用可能日です。

2日間利用できるので、1泊2日で利用する場合ももちろん使えるし、日帰りの場合は1日は「只見ふるさとの雪まつり」訪問に使い、もう1日は別のところに行くことも可能。なお、2月12日(月・祝)も利用可能期間に含まれるので、2/10・11と利用することも、2/11・12と利用することもできます。
※フリーエリアなどの詳細については、JR東日本の公式サイトをご確認ください。

「週末パス」を利用した場合の料金は

週末パス8880円+
東京→郡山の新幹線自由席特急券3740円+
浦佐→東京の新幹線自由席特急券3740円

合計 16360円

となり、普通に往復するより3000円近く安くなります。

ただし前日までの購入が必要です。出発当日に購入しての利用はできないので、ご注意ください。

なお、先述のルートの場合、東京駅から只見線を経由して帰路の大宮駅(埼玉県)までは、経路が重複するところがないので通しの乗車券が購入できます(帰路の大宮→東京は往路と重複するので別途運賃が必要になります)。総距離が600km以上あるので、有効期間も5日間あり、途中下車も可能です。

とはいえ東京駅発で只見線を経由して大宮駅(埼玉県)まで戻ってきた場合の運賃は10010円、大宮→東京は580円、ここに新幹線特急料金が加わるので、やはり「週末パス」がお得、ということになります。

大宮駅発着の場合は重複部分がなく乗りとおし可能で若干安くなりますが、それでも運賃だけで9790円かかるので、やはり「週末パス」利用がお得です。

  *  *  *

3連休ということで、泊まりの場合も、日帰りで弾丸的に出かけた場合も、気分的に余裕が持てますよね。この機会に冬の祭りを堪能するプチトリップはいかがですか?

花火鑑賞士な旅ライター

宮崎生まれの大阪育ち。人生の約半分を京都で過ごし、現在は千葉在住。もとからの旅好きが、関東移住を機に花火にはまり、旅の目的に花火鑑賞が加わりました。遠くへの旅行も好きだけど、身近なお出かけも好き。どこかで見た素敵なものを、誰かに伝えたい。知って欲しい誰かと知りたい誰かを繋ぎたい。ビアテイスターで日本酒ナビゲーターで温泉ソムリエで花火鑑賞士な旅人。

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