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【東京都杉並区】11月25日と26日は、今川氏ゆかりの観泉寺で静謐な紅葉のライトアップに浸りたい!

酔街草エディター・ライター(東京都杉並区)

荻窪の奥座敷にひっそりと佇む観泉寺(かんせんじ)は、永禄3年(1560年)の桶狭間の戦いで織田信長と戦った今川義元の嫡男、今川氏真(うじざね)によって、安土桃山時代の慶長2年(1597年)に建立された、今川氏の菩提寺である。

境内には、本堂、鐘楼、閻魔堂、観音堂などといった見ごたえある建築物が配置され、手入れの行き届いた日本庭園と共に出迎えてくれる。京都や鎌倉にある古刹の雰囲気が味わえると、荻窪民には隠れた人気スポットなのだ。

春は枝垂れ桜の名所としても有名だが、平成30年(2018年)から始まった境内の日本庭園のライトアップは、町会と共催する祭りなどと共に、近隣に住む多くの人が足を運ぶ秋の風物詩となっている。

秋晴れの空の下、ライトアップ開催を間近に控えた境内をそぞろ歩いてみることにしよう。

今川 紅とうろ in 観泉寺

場所:寶珠山 觀泉寺 

(東京都杉並区今川2丁目16ー1)

日時:11月25日(土)・26日(日)

時間:開門18時〜閉門20時30分

(最終入場20時15分)

・雨天決行(荒天中止)

料金:無料

催事:ライトアップ、いけばなの展示、琴の演奏



主催:今川 紅とうろ実行委員会

問合せ先:kurenaitouroimagawa@gmail.com

平日のせいか訪れる人もまばらな境内。山門の脇にもライトアップのポスターと照明器具が設置されていた。

芝庭が美しい観泉寺境内の池泉観賞式庭園。大イチョウをライトアップする装置が設置されているが、まだ葉は青々としており、果たして黄一色に染まるのだろうか。

本堂の左手を抜けると墓地に通じている。静寂な中、歴史の重みを感じさせられるスポットでもある。

今川氏累代墓には、今川氏真夫妻とその親族の墓、高家今川氏歴代当主の供養塔が並ぶ。

当寺は宝珠山観泉寺といい、本尊は釈迦如来で、戦国時代の名門今川氏ゆかりの寺として広く知られています。寺伝によれば、慶長二年(1597)今の下井草二丁目付近に開山鉄叟雄鷟大和尚により創建され、観音寺といわれました。


正保二年(1645)今川十三代直房は、将軍家光の命をうけて京に上り、東照大権現の宮号宣下の使者を勤めました。その功により井草村など三か村五百石の加増をうけましたので当寺を菩提寺と定め、現在地に移して寺号を観泉寺と改め、祖父氏真を開基とし、信仰厚く伽藍建立に寄与した姉(観泉寺殿簾室慶公大姉)を中興としました。その後万昌院(現・中野区)から祖父氏真の墓所を当寺に改葬しました。

ここに眠る開基今川氏真は、二十三歳の永禄三年(1560)五月十九日「桶狭間の戦」で織田信長によって父・義元を失い、その後出家しましたが歌人としても多くの歌を残しています。

(杉並区教育委員会掲示より)

鬼瓦の脇にも照明装置が設置済み。今川氏の菩提寺なのに、なぜ「五三桐」の家紋なのかは不明だ。

おそらくNHKの大河ドラマの熱烈な視聴者であるならば、徳川家と今川氏との関係や歴史については語るまでもないだろう。戦国時代に想いを馳せつつ、晩秋の紅葉のライトアップを楽しんでみてはいかがだろう。

宝珠山 観泉寺

住所:東京都杉並区今川2-16-1

電話番号:03-3390-0015

アクセス: 西武新宿線上井草駅より徒歩15分
・JR中央線荻窪駅から西武バス「荻14」石神井公園駅南口行き、「荻15」長久保行き、「荻18」上井草保健センター行き、『総合荻窪病院前』バス停下車、徒歩3分 
・JR西荻窪駅から関東バス
「西50」井荻駅行き、「西51」荻窪駅行き 『今川2丁目』バス停下車、徒歩2分

公式サイト:観泉寺

エディター・ライター(東京都杉並区)

中央線沿線の街並みとお酒をこよなく愛する、元・雑誌編集者です。長年に渡って杉並区の荻窪に在住。居酒屋をはじめ、グルメに関する話題・スポットを中心に、皆さんの役に立つ情報を発信して行きます。

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