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【アルツハイマー型認知症】の初期症状3選。介護福祉士が現場で気づく日常生活の違和感。

こんにちは!認知症の支援サポーター『夢 はるか』です。わたしは介護現場で15年以上働く介護福祉士です。
子どもの頃から好きだった漫画を描くことを通して、一人でも多くの人に認知症や介護のことを知ってほしいと思い、日々がんばっています。

『アルツハイマー型認知症』は、いくつかに分類される認知症の中でも、最も多いといわれるタイプです。

代表的な特徴は『もの忘れ』と、時間や場所がわからなくなる『見当識障害』です。

今日は、わたしが介護現場でよく見た、生活の中で起こるアルツハイマー型認知症の初期症状3つを、イラストを交えて紹介していきます。

1.同じ話を、同じように何度も話す

デイサービスやホームヘルパーの仕事で、よく経験するのが『毎回、同じ話を聞く』ということです。

介護職員として同じお年寄りに、週に何回かお会いするのですが、そのたびに、昔の思い出話を聞くことになります。

毎回、同じ口調で、同じ展開でストーリーが進んでいくので、ついつい途中から一緒に話に参加して、オチで盛り上がったりします。

認知症の初期の頃は、毎回同じ話なのですが、認知症が進行するにつれて、話が実際にはあり得ない内容に変化したりします。

さらに症状が進むと、徐々に寡黙になり「一緒に思い出話をした頃が、懐かしいな」と、ちょっと寂しく思ったりします。

2.蛇口や栓のしめ忘れが増えた

ホームヘルパーとして、お年寄りのご自宅を訪問すると、洗面所の水が出しっぱなし!また次の日も!という人に、たまにお会いします。

蛇口のしめ忘れ、お風呂の栓をし忘れた、ドレッシングの蓋をしていない…

以前は、特に意識することもなく、当たり前にできていたことが、できなくなってきたら、認知症の初期段階かもしれません。

その反対に「電気を消したか」「栓は閉めたか」と、必要以上に確認をする人もいます。

デイサービスのお迎えの時に、家を出るまでに何度も確認をしないと気がすまない人や、送迎車に乗ってからも、ずっと気にしている人です。

3.よく探し物をしている

デイサービスのお迎えで、さあ出発という時になって「メガネがない」「入れ歯がない」「鍵がない」と探し始める人がいます。

ご家族に聞くと、家にいるときは、常に何か探し物をしているそうです。

認知症の初期段階では、比較的見つけやすい場所にあったりするのですが、認知症が進行するに伴って、探すのが難しくなっていきます。

テレビのリモコンが下駄箱の中にあったなんて…びっくりするようなこともありました。

探し物の難易度が高くて、どうしても見つけられなかったら、ベテランの先輩介護職員に聞くのが一番です。

過去の経験から、いいヒントをもらえます。

わたしも現場で15年。

いつまでも若いつもりでいたのに、いつの間にか、ヒントを出すほうになってしまいました。

とはいえ、まだまだ精進を続けていきます。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

また、お会いしましょう!

介護福祉士としてデイサービスや訪問介護の現場で働いてきました。職場の上司の指導で、研究会での発表や、学術誌へのケースレポートの投稿なども積極的に行なっています。また、子どもの頃から好きだった漫画やイラストを描くことで、認知症の知識や介護のコツをわかりやすく伝えることを心がけています。

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