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学校でバレンタインが禁止の理由は?チョコは隠しておけばバレない?【元教師が解説】

YORI先生元教師/子育て・教育系ライター

もうすぐ2月14日、バレンタインデーがやってきます。そこで今回は「学校でバレンタインチョコが禁止の理由は?」「チョコは隠しておけばバレない?」など気になる疑問について元教師が解説していきます。

学校でバレンタインが禁止の理由は?

小学校や中学校ではバレンタインチョコだけは暗黙の了解としている学校がある一方で、「禁止」という学校もあります。

そもそもなぜバレンタインチョコが学校で禁止なのか、疑問に思う方もいるようです。

学校でバレンタインチョコが禁止になっている理由は、学校によってさまざまですが、主な理由は以下のように挙げられます。

  • そもそも校則違反だから(不要物の持ち込み禁止)
  • 授業などに集中できなくなるから
  • 学校の風紀が乱れるから
  • 学校で必ずしも渡す必要がないものだから
  • いじめやトラブルに繋がる可能性があるから
  • 食物アレルギーによる事故を未然に防ぐため

※学校によっては禁止ではない、上記とは違った特別な理由がある可能性があります

理由1:そもそも校則違反だから(不要物の持ち込み禁止)

小学校や中学校では、そもそも校則で「不要物の持ち込みは禁止」としているところがほとんどです。そのため、バレンタインのチョコレートが特別ダメというわけではなく、そもそも学校に不要物(お菓子)を持ってくること自体が禁止という学校が多いのです。

理由2:授業などに集中できなくなるから

バレンタインチョコを学校にいる間に渡すとなると、「いつ渡そう」「渡そうかやめようか悩む」「チョコが溶けていないか心配」など、授業中に色々と考えてしまいがちです。このように、授業に集中できない生徒が多くなってしまうことから、チョコの持ち込みが禁止となることが考えられます。

理由3:学校の風紀が乱れるから

学校によっては「男女交際が禁止」という校則を掲げているところもあります。それゆえ、バレンタインチョコを渡すこと自体が「学校の風紀を乱す」と捉えられることもあるのです。

理由4:学校で必ずしも渡す必要がないものだから

例えば「学校で渡さなければ意味が無い」「学校でしか渡すことができない」といったものであれば、学校も許可や黙認をするはずです。しかし実際には、バレンタインチョコは放課後一度家に帰ってから渡しに行くことができますし、学校が休みの日でも渡すことができます(家が学校から遠いなどの事情も理解はできますが……)。学校で必ずしも渡す必要性がないため、許可するまでもないという見解もあります。

理由5:いじめやトラブルに繋がる可能性があるから

例えば「カバンに入れておいたチョコが盗まれた」「チョコを持ってくるように要求された」「お返しを要求された」など、バレンタインにチョコレートを渡すことによって何かしらのトラブルが発生する可能性があります。こうしたトラブルを未然に防ぐため、「バレンタインチョコは禁止」としている学校もあります。

理由6:食物アレルギーによる事故を未然に防ぐため

バレンタインデーには手作りのお菓子を渡す人も多いですよね。しかし、店で販売されているお菓子と違い、何が入っているのか原材料名などはわかりません。そのため、食物アレルギーがある子どもにとっては脅威ですし、管理状態によっては食中毒などの危険も考えられます(学校で渡す場合は登校から帰宅までの間、常温保存になってしまうため)。こうした危険性があるのも禁止になっている理由の一つと考えられます。

バレンタインのチョコは隠しておけばバレない?

バレンタインのチョコレートを公にOKとしている学校は少ないものの、暗黙の了解で持ってきても良いという雰囲気の学校もありますよね。

一般的にバレンタインの日に「チョコレートの持ち込み禁止」や「持ち物検査を実施する」といったことが明確に決まっている学校であれば、数日前に担任の先生からお話があることがほとんどです。

しかし、そういった話がない場合でも注意が必要です。

バレンタインチョコは指導対象になる可能性あり

チョコレートの存在が見つかった場合、校則に従って指導対象になる可能性があります。

暗黙の了解で「バレンタインだけはチョコの持ち込みOK」という雰囲気になっていても、実際に先生がチョコレートを目にしてしまうと生徒の手前、指導せざるを得ないのです。

許可なくチョコレートを学校を持ち込むことはこうしたリスクがあるということを知っておく必要があります。

バレンタインチョコの存在がバレやすい行動

持ち物検査がなければ基本的にチョコレートの存在がバレる可能性は低いと考えられます。しかし実際には、バレンタインチョコの存在がバレやすい行動をしている生徒が多いのも事実です。

以下のような行動はバレンタインチョコが先生に見つかる可能性が高まると言えるでしょう。

  • いつもは持っていない紙袋やトートバッグを抱えて登校する
  • 下駄箱にチョコレートを入れる
  • 教室の机の中にチョコレートを入れる
  • 授業と授業の間にある10分休憩で渡す

結論:バレンタインチョコは許可無く学校に持ってこない方が良い

バレンタインの日にチョコレートを持ってきても良いかどうかは、事前に担任の先生に聞いておくと良いでしょう。

学校が許可していない限り、バレンタインチョコは持ってこないことを推奨します。

それは先ほど説明した通り、指導対象になったりさまざまなトラブルに発展する可能性があったりするからです。

バレンタインチョコを渡すなら、バレンタインデー当日にこだわらず休日に渡すか、放課後一度家に帰ってから集まって交換するといったことがおすすめです。

また、バレンタインチョコ以外でも自分の気持ちを伝える手段はあるはずです。

学校でチョコを渡す行為はあげる側だけでなく、もらった側にもさまざまなリスクがあるため、相手のことを大切に思うのであればぜひ別の方法を検討してみてくださいね。

元教師/子育て・教育系ライター

出産前までは中学校や高校で教員として働いていました。これまでの教員生活や自身の子育て体験を活かして、学校生活や学習、育児での悩みが解決できるような情報を発信していきます。

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